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桜5銭葉書の使用例 [日本郵便史]

昨日の日誌で話題にした、桜5銭葉書の使用例を1つ。
下の画像がそれ。

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第3次昭和10銭を加貼した15銭料金時代のもので、ごく普通の使用例。
いわゆる、駄物というやつですね。

福井県の敦賀市内から福井市内宛の県内便で、消印のデータは「敦賀/22, 1, 7/福井県」。
右下には連合軍の検閲印があって、コード番号は「C. C. D. J-4833」ですから、大阪の検閲地で日本人検閲員によるものというのがわかります。

それにしても、福井県内便なのに大阪の検閲とは随分と可哀相な・・・。
もちろん配達印もなければ、受取人の書込みも無いのでわかりませんが、随分と遅配だったのでしょう。

安価に楽しむ、桜5銭葉書の1使用例です。
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『呉ポスト』704号 [文献]

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『呉ポスト』704号が到着。
新連載「戦後の官製葉書を集める」は、ゼニではなくて、頭を使って収集する達人である行徳氏によるもの。
第1回目は当然ながら桜図案5銭。
発行事情を考えれば、当然のことながら加貼無しのものはお高いわけで、もちろん僕なんかが持てるものではありません。
というわけで、加貼や選挙使用例などのバラエティーを楽しむことになります。
本連載も、そうした使用例が視点の中心で、ビンボー人には優しい連載になりそうです。
期待値の高い連載です。
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和紙青一 [日本切手]

下の画像は手彫の青一ですが、この状態なら買う人は余りいないと思います。
状態は良くないですからね。
どこだか読めない二重丸の青印が押してありますが、読めないのですから評価の対象外。

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全く覚えていないのですが、こんな状態なので、たぶん二千円程度までで買ったのではないでしょうか?

刷色は薄青色で、印面をよく見ると彫り線が太く潰れて全体的に荒れているので、最後期の印刷のものと判断できます。
この切手、書き忘れましたが第5版のポジション4のものです。
同じ5版の切手は他にも持っているのですが、こんなに版の痛んだものは持っていません。つまり、同じ版でも版の痛みを見せるのに使えば、別物として活躍の場があるわけです。

人が買いたがらない切手でも、手彫切手だと自分の考え方しだいで色々と楽しめます。

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困り者のスウェーデン切手帳 [外国切手]

スウェーデンの切手帳の中に、超縦長のものが幾つもあります。
例えば、下の切手がそれ。

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1972年3月22日発行の「ガラス工芸」切手帳。
凹版5種連刷の素晴らしい出来映えなのですが、1ペーンに5種連刷が2セットも繋がっているので、異様に長細いのです。
どの位い長細いかというと、画像の開いた形だと、ほぼA3判の長辺と同じです。

何が困るって。リーフに貼れないのですよ。
完本を開いた形ではね。
5種連刷1セットで切って作ってくれればよかったのに・・・。

多くのスウェーデン切手収集家は、完本ではなくて、切断してリーフに収めていますね。
なにしろ図入りリーフがそうなっていますから。
どんな切手帳でも、切り離してペーンだけ収納みたいです。

僕としては、やはり完本で残しておきたいので、完本の状態でリーフに貼っています。
でも問題なのが、完本のままでは切手が見えないこと。
そこで活躍するのが初日カバーです。
1リーフの上部に完本を貼って、下に初日カバーを貼るという手段。

お金は掛かりますが、気に入った切手には、仕方がない投資です。
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『郵趣と文献』創刊号 [文献]

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『郵趣と文献』。
現在は刊行されていませんが、郵趣文献に特化した雑誌です。
若い人には馴染みは無いと思いますが、ご老人の方には懐かしいかと。

この雑誌、端本で持っていてもさほど役には立たないのですが、揃いで持っていると文献データーベースとして、今でも役に立ちます。

例えば初見の本に出くわした時に、本誌を見て内容を確認すると、その本についてのだいたいのことがわかりますから、買うか、買わないか迷った時に重宝します。

普通の郵趣誌とは違い、編集・発行にはかなりの努力が必要だったものと思います。
今のようにネットなんてありませんから、アナログの情報収集のみですからね。
とてもじゃないけど、僕には出来っこ無い仕事です。
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郵趣会 [雑記]

郵趣会に必要なのは、取りあえず人。
これは、当たり前ですね。人が居なければ成立しませんから。

次に必要なのは、3つだと思います。
1.例会のプログラム化。
2.会報の発行。
3.切手展の開催。
この3つが揃う所は、魅力的な会だと思いますし、まぁ1つ欠けても何とかなると思います。
ところが、2つ以上欠けているとしたら、その会の存続は難しいでしょう。

1については、ダベリの時間、お茶の時間、頒布や即売の時間、輪番制の勉強の時間、入手品自慢の時間。これらが、組み合わさっていることが大切ではないでしょうか。
郵趣会に集るというには、人との繋がりを求めたり、知識を求めたり、つまり自分にとってプラスになることを求めて集って来るのですから、硬軟取り混ぜたプログラムが必要でしょう。

2は、何も市販の雑誌のようなことを求めたら長続きしませんから、例会の記録的なことから始めて、余力があれば、オリジナルな解説を入れればよいでしょう。表裏の2ページものや、2つ折りの4ページだって立派な会報です。これは、小粒でも長続きさせることが大切です。例会の欠席者には、例会内容を伝える手段にもなります。

3は、開催することによって新規会員を増やすこと、つまり会の存在を一般にアピールする場になりますし、全国展とは異なった個性豊かな発想で作品を制作し、展示する楽しみにもなります。
昔からよく言われる「切手展の無い会は衰退する」という言葉は当っていると思います。

僕は、各郵趣会の会誌を見るのが楽しみなのですが、その時に必ず会の活動記録を見ることにしています。そうした中で、活動的で楽しそうな郵趣会を見ると羨ましく思うことが多々あります。

約40年間に幾つもの郵趣会や切手の集りに関係して来ましたが、今でも活動的な会があるかと思えば、崩壊寸前の青色吐息の会もあります。
時には、会の運営についての反省が必要な時があるのではないでしょうか。
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第2次昭和4銭「八紘基柱」 [日本切手]

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日本切手の中でも、まともに集めると意外と難しいのが第2次昭和だと思います。
比較的新しい切手だし、未使用を豊富に見ることが出来るので、簡単なように思えますが使用例までを含めると、ゼニより年季がものを言う世界ですね。

ということで、画像は4銭「八紘基柱」の未使用。
アルバムでは、この切手のトップリーフなのですが、以後のリーフはつまらないというかボロボロの内容なので、この切手ではこのリーフしかお見せできないわけ。

印刷は2種類。最初はゲーベルで、後から平台が出て来ました。
こういう印刷事情の切手は、やっぱり第2コーナーで示すのが、一目でわかるのでいいですね。
係数番号の有無ですぐにわかりますし、稀に係数番号の無いゲーベル切手もありますが、それも枠線の切れ方でも区別がつきます。

下段は、平台の銘版付きブロックですが、ゲーベル版の銘版はまだ未入手。入手したら貼る場所が無いので、リーフの作り替えです。
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「フランス種まき切手の楽しみ方」 [文献]

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1981年発行の『KEIO PHILATELIST』27号に所収に一文です。
特に特徴がある報文ではないのですが、ちょうど使用済で種まきシリーズを集めだした時だったので、教科書代わりによく読みました。

それまでの知識と言えば、『スタンプ・クラブ』の断片的な記事と、『スコット』や『ミンクス』カタログ程度の知識しかありませんでしたから、本稿は大変に有難く、本文を読んだことにより、カタログの記述の理解も深まりましたね。
高校生の時のことです。

文末の参考文献で、1974年3〜12月号の『郵趣』に種まきの解説が連載されていることを知って、いつも行く切手商保管の『郵趣』からコピーを取らせてもらいました。

そうした意味で、本稿は僕の種まき入門としての役目を果たしてくれたものです
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香港1882年 [外国切手]

僕の香港切手のイメージは、この切手。

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理由は特に無いのですが、子供の時からこの水色の切手に惹かれています。
今でこそ、香港はすぐそこって感じですが、僕の父親が仕事で香港に行った頃は、子供心にすごく遠い所に思えました。まだ成田空港が無くて、羽田空港の時代です。

その時に、お土産で貰った香港切手のセットの中にあった1枚がこの切手。

香港切手は、透かしが重要ですが、この切手は "CROWN CA" と呼ばれるタイプで、1882年の通常切手シリーズです。
これ以前の切手だと、お高いので手が出ませんね。


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266回カメリア・オークション [文献]

昭和61年4月、郵趣界はちょっとした話題に包まれていました。
それは、266回カメリア・オークションに出品された、皇太子婚儀未発行切手のシートで、下の画像がそれ。

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公表されたものとしては、逓信総合博物館所蔵のものに続いて2セット目のもので、この時に売られたものは、小島勇之助氏が昭和15年に大阪の切手商から5000円で購入したものです。

村田守保氏の『日本切手精集』には、昭和35年頃に200万円で金井スタンプの橘氏からオファがあったことが出ていますから、橘氏は切手人生の中で2回もこのシートを扱うことが出来たわけです。
さすが橘氏の人徳の為せる技ですね。

今回のオークションでは最低値2200万円でしたが、一括入札が無ければ分割されるところ2500万円まで競ったために、目出度く分割は免れました。
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『日本郵便切手専門カタログ』 [文献]

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聞き慣れないカタログ名だと思います。
何しろ、昭和40年10月に66年版を出しただけですからね。つまり、たったの1回だけの発行というわけ。
発行は全日本郵趣連盟で、A5判で155ページ。

「専門カタログ」を名乗ってはいるものの、当時、最も権威あるカタログであった『日本郵便切手明鑒』と比べると、ちょっと見劣りのする内容です。

とはいうものの、先進的な取組みも見られます。
手彫切手の部分では、使用例の評価に特色が見られ、一部では消印別の評価が行われていますし、特筆されるべきことにはカバーの評価も付けられています。
日本の切手カタログにおいて、カバーの評価が付けられたのは、本カタログが最初のこと。
手彫切手の調査・研究が大いに進歩した時期に刊行されたカタログであることが、本書を見るとわかります。

こうした、古いカタログも郵趣史を見るには良い資料です。
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「日本最初の切手原図「梅花」の原図についての考察」 [文献]

捜し物で『郵和』の旧号を見ていたら、ある論説の注に「日本最初の切手原図「梅花」の原図についての考察」が見えました。

そこで「こんなのが、あるのか」と思い、掲載誌である『関西郵趣』123号(昭和34年8月)を引っ張り出しました。
それが、下の画像です。

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以前に読んだはずですが、全く記憶に有りません。
まぁ、興味を持っていなければそんなもんです。

当初の発行計画では梅花模様だったことは有名ですが、それが龍の図案に変更されたのって印刷直前だったのですね。
この梅花の原図は現存するそうです。どこかで見たことあったかな?
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ヘイマエイ島 [外国切手]

1973年1月23日に突然、島の東部にあった農場に割目が出来て噴火が始まった、アイスランドのヘイマエイ島。

島の産業の中心であった漁港に向って、ゆっくりと流れ出る溶岩に島民が放水し、それを冷やし、流れを食い止める様子がテレビを通じて世界中に放映されました。
皆さんの中にも、ご記憶のある方がいらっしゃると思います。

下の切手は、グリーンランドが1973年10月18日に発行した慈善切手で、噴火の様子をリアルに描いています。

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ベースの渋い色調に対して、赤の噴火の様子が目に焼き付くインパクトのある切手。
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はじめての『ギボンズ』 [文献]

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画像は、僕が初めて買った『ギボンズ』カタログの親版です。
中学生の時に、大枚3000円程度(?)をはたいて中古本で買ったもので、「ヨーロッパ」版3巻に、海外版4巻(アジア、アフリカ、アメリカ)の7分冊。
郵趣会館地下の店で買い、嬉々として小田急線で帰りました。

それまで世界カタログというと、定番の『スコット』しか使ったことが無くて、その簡略的な内容に不満があっただけに、このカタログの入手には視界が開けた思いがしました。

このカタログ、大学生になって新本の親版を買い替える余裕ができるまで、5年ほど使いました。
今の親版は、巻数が多く、しかも版形も大きいので使い勝手が少々悪いので、今となってはこのカタログも貴重です。
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スウェーデンの鉄道郵便車 [外国切手]

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画像の切手は、スウェーデンが1986年8月に発行した国際切手展ストックホルミア86を記念した、第5次切手帳4種連刷からの1枚。

描かれているのは、スウェーデンの19世紀末における鉄道郵便車内の区分け作業風景。
文句無しに、良い切手です。

日本の郵便創業100年記念切手にも同じ題材の切手があるだけに、スウェーデン郵政が羨ましいですね。
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『てつゆう 梶原ノート』 [文献]

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一月ほど前に刊行された『てつゆう 梶原ノート』。
予告されてから、けっこう楽しみにしていた本です。
サブタイトルが示すように、本書は鉄郵印収集界で有名だった梶原英太郎氏の残された記録ノートを活字化したものですが、刊行に際しては何人かの方が記録の追加をされています。

こうした記録集で一番心配なのが、データーの誤植。
これだけの数字が並んでいると、どこかに有りそうな気がします。

使う側からすると、こうした記録集は有難いですね。
これを底本にして、個人でも気が付いたデーターの追加や修正をすればよいのですから。
できれば、以前の『てつゆう』や『消印とエンタイヤ』誌みたいな雑誌があり、そこで新記録や修正ができればよいのにと思うのは、僕だけではないでしょう。

ともあれ、基礎資料として有益な文献です。
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『チャリング・クロス街84番地 書物を愛する人のための本』 [文献]

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副題を見ても分かるように、本書は郵趣本ではありません。
有名な本なので、読まれた方もいらっしゃると思いますし、映画にもなっています。(日本では劇場未公開ですが、DVD化はされています)

画像は、日本語訳版の初版ですが、文庫化されたのが新本としてアマゾンなどから入手できます。

本書は、米国・ニューヨーク在住のヘレーン・ハンフが、英文学を中心とした絶版本を入手するために、ロンドンのチャリング・クロス街84番地にある「マークス」という古書店との間に交わした、20年にもわたる書簡集です。

最初は、1顧客としての普通の注文書から始まりますが、注文を重ねるうちに担当者であるフランク・ドイルという店員と打ち解け合い、手紙の中で軽口を叩き合う交流が始まり、そして程なく、他のマークス社の社員や、時としてその家族をも含んだ交流へと発展して行きます。

本来、切手商と収集家との間にも、似たような形があったものと思います。
つまり、切手商と上手く付き合う収集家ですね、
eBay全盛の今、切手商と濃密に付き合う人が著しく減ったと思います。
もちろん、僕もebayを積極的に利用はしていますが、それだからと言って、昔から付き合いのある切手商との付き合いは止めていません。

例えば、パリのある切手商は、昔ながらなので今でも手紙のやり取りに、決済は郵便局からの為替送金です。
確かに不便ではありますが、付き合いというのは、お金とか合理性に追求できるものだけではありませんからね。

本書は、特にイギリス切手を集めている方にはお勧めです。
例えば、1950年頃のイギリスは食料不足で配給制が続き、女性はストッキングの入手にも苦労していることなど、社会史的な側面を知ることができます。
ヘレーン・ハンフは、マークス社の社員とその家族のために、頻繁に米国からそれらの品々を送っているのです。
米国の豊かさと、戦勝国ではあるものの経済の疲弊したイギリスの対象も本書から読み取ることができます。

僕が本書を入手したのは中学の時でしたが、それ以来、何度も読み返しています。
価値のある本です。
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『FINDS』224号 [文献]

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JPS北欧切手部会の『FINDS』224号が到着。
久しぶりの刊行で、郵便受けに入っているのを見た時には少々ビックリ。

会告のページを見ると、編集体制に変更有りとのこと。旧編集人様、お疲れさまでした。
僕も長期間に渡り『北陸郵趣』という月刊誌の編集を1人でしていたので、編集人の苦労はよくわかります。

原稿などで、お手伝いできればよいのですが、北欧関係はつまみ食い的な収集なので・・・。
なんて、こんなこと言っているからダメなんですね。
何か協力しないと。

それにしても、『北陸郵趣』の編集を降りてから、原稿書きが多くなりました。
連載ものも複数誌に持っていますし。
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15円菊発光切手初日カバー [日本切手]

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画像の初日カバーは、15円菊発光切手の初日カバー。
初日カバーとすると、少々美しくはありませんが気に入っています。

初日カバーというと非実逓の記念押印と相場が決まっていますが、画像のカバーは実逓便。
しかも、「局留」扱いなので小石川局の到着印が押されており、実逓便であることが一目でわかります。

同じ初日カバーでも、こうした実逓便ならば使用例の1つとして楽しむことができるので、リーフに貼っても重みがあります。

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『1983-84年国際展受賞 水原コレクション写真集』 [文献]

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本書は、水原明窓が83〜84年の2年間に国際展に出品した作品(「大竜切手のコンビネーションカバー」のみは、コレクターズクラブでの展示)の中からポイントとなるリーフを抜粋して、223ページにまとめた作品集です。
たったの2年間で8作品もの出品とは恐れ入りますが、さすが郵趣活動で飯を食っていただけのことはあります。普通の勤め人にはできない芸当でしょう。

採録作品は、以下の通り。
・大竜切手のコンビネーションカバー
・中国本土で活躍した日本郵便局
・旧韓国郵便史1884-1905
・中国19世紀の郵便
・アメリカ上海局
・モンゴル郵便史
・近代東北百年郵便史
・チベット郵便史1903-55

『華郵集錦』などで見ることができる作品が多いですが、オリジナル版作品としての内容を知ることができるので、持っていても損はしません。

さすがに30年も前の作品となると、書き込みはあまり参考になりませんね。
データの羅列が大部分であり、マテリアルの郵便史的な解析がほとんど見られません。30年前の郵便史は、こんな感じだったのでしょうか。
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『郵便切手百科辞典』 [文献]

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本書の発行は、昭和29年。
意外と言っては著者には失礼ですが、昭和29年当時で、この内容には驚かされます。
B6判172ページに用語解説がビッシリ。

国内では、国名辞典が数種類出ていますが、本書は国名のみに留まらず、用語、地名、加刷など、切手上に現われる外国語を集めた辞典で、使い勝手はバツグンに良いですね。

例えば「FRANCE LIBLE』に対しては、
「フランス・リブル。フランス自由政府。第二次世界大戦中にドイツに反抗して樹立した政府。フランス及びその植民地の切手に加刷」
と説明されています。

全体で、どのくらいの数の用語が採録されているのかはわかりませんが、日本語による用語辞典としては最大の語彙数であることは、間違い有りません。
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TGV郵便車 [外国切手]

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画像は、フランスが1984年9月10日に発行した切手。
図案を見れば、その題材が日本の新幹線とよく比較される、フランスの高速鉄道であるTGVであることが、お分かりになると思います。
中には「TGVなら乗ったよ」という方もいらっしゃるのでは?

ただ、図案のものは一般人の乗れない車両で、郵便車だそうです。
フランスでは、郵便輸送にTGVを利用しているのですね。
日本の新幹線では、そんなことしてませんが。

日本の郵便輸送はトラックと航空機ですから、もし仮に新幹線で郵便車を走らせていたとしたら、東京中郵、名古屋中郵、大阪中郵などの沿線各局も、今とは役割が大きく異なっていたかも知れません。

最も、東海道区間はお客を運ぶだけで線路容量が満杯ですから、郵便車を走らせるなんて絶対に無理な話し。
でも、郵便車は懐かしいですね。
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日本最初の切手のフリーマーケット? [雑記]

今では、東京や大阪で切手のフリーマーケットがすっかり定着しています。

収集家が集って交換会を開催するのは、それこそ歴史が古く○○郵趣会交換会などの名で行われていましたが、そうした特定の団体が開催するものではなく、団体の構成員に関係無く、申し込みさえすれば誰もが参加出来て、しらも規模が大きいものになると、意外と歴史が浅いのではないでしょうか?

僕が確認したので一番古いのは、1972年4月21〜30日まで、新宿の京王百貨店屋上で開催されたもので、多くの収集家がブースを開き、青空切手市風にフリーマーケットを開催しています。
たぶん、京王百貨店に申し込めば誰もが参加できたのでしょう。

ただ、この時の記録を当時出版されていた幾つもの郵趣雑誌で確認したところ、開催予告、開催レポートなど全く確認できませんでした。

もし、「参加したよ」という方がいらしたら、この時の様子を教えてくれませんか。
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日本国憲法公布記念絵葉書 [日本ステーショナリー]

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画像は、「日本国憲法公布記念」絵葉書の入っていた袋で、この中に3枚1セットが入っています。
意外と皆さん大事にしてないようで、リーフに整理している人は少ないですね。

裏面には定価3円と書いてありますから、額面15銭が3枚に対してかなりのボッタクリのような気がしますが・・・。

ところで、この袋の左上には切手の貼付欄があります。
「3枚セットを誰かに贈呈しろ」みたいな発想だと思うのですが、果たしてそんな奇特な購入者が居たのですかね。
もし、封筒の使用例があれば欲しいもの。
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スラニア [外国切手]

6月27日の日記で「スラニア1000作目」の作品を紹介しました。
そして、7月1日の日記ではスウェーデンの観光切手「イェータ運河」を紹介しましたが、実はこれもスラニアの作品です。

今日、紹介する下の切手もスウェーデンの観光切手。
1973年3月発行のもので「ダレカリア地方」です。

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画像の5種連刷が2セット繋がって1ペーンを構成するという、縦長のもの。
で、なぜこの切手を紹介するのかというと、一番上の切手にスラニアの遊び心が出ているからで、その部分の拡大が下。

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切手の左下に描かれている人物は、実はスラニア自身なのです。
この切手は、バサ・スキーレースを描いているのですが、その出場選手の中にちゃっかりとスラニアが混ざっているという段取り。

彫刻者の遊び心で、いいですね。
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「配達局名を書きましょう」 [日本郵便史]

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画像は、議事堂はがきに「配達局名を書きましょう」の標語印が押された、どこにでもある使用例で、三条27年5月16日の日付印が押されています。

郵政の側から「配達局名を書いてくれ」というのは、震災はがきの住所欄に(配達局名)と印刷されていることからも、意外と古いことがわかります。

でも実態として、それがなかなか浸透しなかったことは、昭和30年代の使用例を見ても、きちんと配達局名が書かれているものの方が、圧倒的に少ないことからもわかります。

こうした標語は、突き詰めて行くと増え続ける膨大な量の郵便物をいか効率よく処理するのか。という点に行き着きます。
なかなか面白いテーマです。
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『日本郵便はがき、封皮、帯紙類総カタログ』 [文献]

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伝統ある大阪の日本郵楽会が1955年に刊行した、戦後初めての総合的なステーショナリーカタログです。
内容は、見開きによる表組み構成で、活字ではなく手書きです。
項目は、左からカタログ番号、発行年月日、額面、刷色、仮名又は版別、用紙、形式、サイズ、備考、評価(未使用、見本、使用済)となっており、その内容は専門カタログの水準ですが、残念ながら図版は有りません。

面白いのは、官製模造や料金改正による切手加貼などもサブナンバーで記録されている点です。
また、備考欄には、細かなテキストがたくさん書かれているのですが、中には外国カタログに記録されているものの、実際には存在しないものまで丁寧に記録され「●●カタログにあるも実在せず」と記されています。

半世紀以上も前のカタログですが、現在でも十分に読むに堪える内容です。
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スウェーデン切手 [外国切手]

僕が、初めてスウェーデン切手の美しさを知ったのは、1979年に発行された観光切手帳を見てから。
それは、スウェーデン郵政のカラー広告だったと思うのですが、この観光切手帳からの何枚かが大きく拡大された図版でした。
たぶん『郵趣』の広告だったとは思うのですが・・・。
見返して確認してないので、定かでは有りません。

下の画像がその切手帳です。

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いずれも、イェータ運河の風景を描いています。

あの頃のスウェーデン切手は、他国と比べると新切手でも高く、切手帳だと1冊が700〜1000円が相場でした。
この値段は、高校生には痛くて手が出ないもので、集めたくても遠い存在でした。

まぁ、月日は経って、子供時代に手が届かなかったスウェーデン切手だったのですが、自由に手に入れることが出来る年代になっても、気持ち的に特別な存在ですね。

スウェーデン切手の全てを集めるつもりは全く無くて、気に入ったものだけを集めているのですが、そんないい加減な集め方でも愛着は一入です。
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