SSブログ

グリル [外国切手]

今日の画像は、切手の画像ですがいつもとは違います。
何しろ、切手の裏側ですから。

15129.jpg

この切手は、米国1867年シリーズの3セント。
画像で、グリルが見えますかね?点々と突起が浮き出たものなんですが。
画像をクリックすると拡大できるので、見難かったら拡大してみてください。

このグリルは、消印の除去をできなくする工夫の一つなのですが、効果はどうだったのでしょうか?
短期間で使用されなくなったところを見ると、手間の割には効果が期待できなかったのかもしれません。
グリルの種類はA〜Fまでの6種類があるのですが、全ての額面に揃っているわけではありません。唯一3セントのみが全てのグリルを揃えることができます。(ただし、実際に揃えられるかは別問題ですが・・・)

上の画像はタイプFと呼ばれるグリルで、9×13ミリの中に横11〜12、縦15〜17個のポイント(突起)が見られるものです。
相対的にグリル付きの切手は高価なのですが、本タイプは最も安価なもので、抵抗なく買える切手です。
コメント(0) 

スウェーデン・紋章シリーズ・12オーレ [外国切手]

下の画像は、スウェーデンのセカンド・シリーズとして1858年7月1日から発行が始まった、紋章シリーズのオーレ単位から12オーレ。

15128.jpg

この切手、凸版切手なのですが版欠点が多いので有名です。
画像の切手の赤丸部分は本来 " F " なのですが、縦棒の下半分が欠けてしまっています。
12オーレは、1版〜8版までの実用版があるのですが、これだけ派手な欠点なので調べるとポジショニングが出来るのだと思いますが、そこはただいまお勉強中。

1858年というと、龍切手が発行される13年も前の切手なのですが、送料込みで日本円で1300円足らずで、こんな変種を楽しむことができます。
こんな感じのマテリアルをちょこちょこ拾っていると、単なるカタログ・コレクションでも厚みが増して来るので楽しいですね。
コメント(0) 

猪飼昌一「小判五厘切手の珍目打」 [文献]

猪飼昌一氏と聞いて「懐かしい名前」と思われる方は、それなりのお年の方だと思います。
良くも悪くも、いわゆる有名収集家とは無縁の方だったのではないでしょうか。
そんな猪飼氏が「小判五厘切手の珍目打」を『郵便切手』2巻3号に書かれたのは、昭和2年のこと。
小報告ですが、当時としては画期的な内容だと思います。

その当時、旧小判の複合目打10×9.5とか11×10.5のように、今では単独目打とされるものが、実測ゲージにこだわったために複合目打とされていました。
このことについて猪飼氏は、「差異の非常に小さい複目打しか出て居りません」と解説されています。

このような状況下で猪飼氏が報告したのは10×11.5目打のものでした。
これについて「(前略)堂々たる複目打であります。葉書附きの品を剥がして検査したのですから、決して偽物ではないと確信致します」と述べられています。
この目打は、今で言う10×12目打に分類されるものであることに間違いはありません。

氏は、この目打の証明に多くの切手を調査しましたが、「10×11.5、10×11、9.5×11などがあるばかりです」とし、これを踏まえて10×11.5目打の確認調査を読者に呼びかけています。
昭和2年当時に、小判切手に関してこのような報告をされていたとは、ちょっと驚きです。
コメント(1) 

房2銭 [日本切手]

久しぶりの手彫ネタです。
画像は、手彫切手の中でも面白くない切手の代表と言われている房2銭。
印面は見にくいし、版の作り方に変革があったのか、かなりの均一性を持っているので、そっちの方面でも面白みの少ない切手です。
じゃあ、目打はどうなのかというと、下の左は11目打でこれは、カバーからの画像です。
右は小穴の11s.

15126.jpg15124.jpg

続いて下の左は12.5、で「吹矢」の不統一印がちょっといい感じ。右は12.5×13の複合目打。

15122.jpg15123.jpg

そして、最後は13目打です。

15125.jpg

基本目打で欠けているのは9sなんですが、これはまともに買うと高いので、ひっそりとどこかに隠れていないかと探しています。
手彫切手の楽しみ方の一つです。
コメント(1) 

" Alfred H. Caspary Collection of Classic Issues of The World " [文献]

" Alfred H. Caspary Collection of Classic Issues of The World "
いわゆる『キャスパリー・オークション・カタログ』です。
キャスパリーはフェラリのように世界中のクラシック切手を収集したことで有名ですが、1955〜1958年にかけてニューヨークのハーマー社で競売に掛けられました。

その時のカタログは16分冊にも及び、今でも各国のクラシック切手収集家は、自分の集めている国の基本文献の1つとして、本カタログを手元に置いています。
僕も日本切手を中心に集めていた30年近く前に、日本を中心としたアジアの部、すなわちセールの最終回である16巻を入手しました。

その後、他の巻も気になり出し、全巻揃いの3分冊の合本を入手しています。
合本はハーマー社自身がセール終了後に製作しており、1・2・3・6・8・10巻で1つの巻を構成し米国編として青のハードカバー。
5・9・12・15巻が赤のハードカバーで英国と英領。
4・7・11・13・14・16巻が緑のハードカバーでその他の国々。
という構成です。

この合本ですが、キャスパリーの紹介の他に、セールの概要、そして全落札結果表がついており、単品で16冊を買い揃えるよりも付加価値が高くなっています。

15121.jpg

上の画像は、本書に収められたセール中の画像です。
合本は、製作部数がどの程度なのかはわかりませんが、あまり見ることがありません。
コメント(1) 

なんか変だぞ [外国切手]

画像は、スウェーデンのグスタフ6世通常切手の中から、最初のコイル切手の初日実逓便カバー。
発行日は、1951年6月6日。

15113.jpg

3個の消印が押されていますが、下の画像は真ん中の消印です。

15114.jpg

薄いですけど、きちんと1951年6月6日になっていますね。
ところが、下の画像を見てください。

15115.jpg

なんと、1950年になっているではありませんか!
これは、右側の消印です。

完全なエラー印なんですが、日本の機械印とは構造が違うので、こんな組み合わせのエラー印ができるんですね。
お遊びマテリアルとして、面白いので入手したしだい。
コメント(0) 

フランス・パリ本局 [外国郵便史]

画像は、フランスが1853年に発行したナポレオン通常切手の10サンチーム1枚貼りで、この切手は評価が高い方のタイプ2。
10サンチームは15グラム以下の市内料金に当ります。

15112.jpg

フランス・クラシックの抹消印というと、多くの方は菱形番号印を想像するのではないでしょうか?
例えば、在日横浜局の5118印がそうですね。

ですが、このカバーは星形で番号も入っていません。
これはパリ本局の専用印で、パリ本局と支局(支局は番号入り)に限って星形でした。
左にある証示印は、タイプ17と分類される直径23mmの二重丸印で、1852年から使用されているものです。
データは、1855年1月12日の使用例で、その日5回目の取り集めによる郵便物であったことがわかります。

このカバーで不思議なのは、中央にある抹消印。
抹消印の下には、青色の二重丸印が押されているのですが、それを本局の抹消印で消しているのです。
それも念入りに2回も。
青色印の方は、残念ながら擦れていてデータが読めませんが、左側に押されている証示印とは異なるタイプの日付印のようです。
気にはなるのですが、なんでしょう?
コメント(0) 

長野へ [雑記]

土日は、僕の盟友である信州人さんのホームグラウンドである長野へ行って来ました。
お初の北陸新幹線です。
今までは、7時30分の電車の乗って11時50分着でしたが、今回は9時12分に乗って11時17分着ですから、驚くべき短縮です。

土曜日は、谷喬先生のお宅にお邪魔をさせていただいて、色々とお話を伺いました。
文字には出来ない事も含めて、こういう時でないと聞けないお話が盛りたくさん。
アッと言う間の半日。
それでスゴいのが、ビックリ箱のようなお部屋。(忍者屋敷という意味じゃないですよ)
そこかしこから、とんでもないマテリアルや史料などが、無造作に出て来ます。

日曜日は、長野郵趣会の例会に参加。
こちらの例会参加も初めてでは無いので、お客さんという違和感もなくスムースに進行です。
僕は、ウッドワード、アレン、キャスパリー、レビー、イスラハム、バーマン、龍500文逆刷などの日本関係の歴史的なオークション・カタログを持参し、回覧しながら簡単な説明をさせていただきました。
塔30銭の大家氏からは、お土産の有難い資料のコピーをいただくなど、こちらの会も有意義に過ごさせていただきました。
ありがとうございました。

昼からは、信州蕎麦の美味しいお店(こんな所に蕎麦屋があるのかと思うほど牧歌的ローケーション)に連れで行ってもらい、定番の小布施で栗菓子も仕入れさせていただきました。
いつもながらの僕の勝手気ままなリクエストを全て実現してくれる信州人様には、間違ってでも足を向けて寝れません。

ということで、次はいつ行こうかな。
コメント(3) 

『明治22年鉄道郵便取扱規則』 [文献]

本書の書名は『明治22年鉄道郵便取扱規則』となっていますが、これは復刻版上の書名で、正式には『東京神戸間及米原敦賀間大線便並大府武豊間小線便鉄道郵便仮取扱手続』という長いもの。

15111.jpg

東海道線の全通に合わせて、それまで敦賀・長浜間であった北陸線の長浜・米原間の延伸が完成し東海道線と接続、鉄道郵便の路線が長大化したことから、鉄道郵便の取扱について具体的に詳細に条文化したものが本書で、明治22年7月31日公達第264号にて公布、8月10日から施行されています。

本書は、郵政関係各所にも残存していなかったものですが、古書市場から郵趣界に伝えられたものが残されており、それを復刻したものとして貴重な史料となっています。
明治期の鉄道郵便収集家には、必須の基本文献であると言えます。
コメント(0) 

「日清戦争勝利記念」の初日印 [日本切手]

画像は、明治29年8月1日発行の「日清戦争勝利記念」5銭。

15110.jpg

消印は陸奥国鯵ヶ沢局の丸一印。
鯵ヶ沢というのは、多くの人は知らない場所だと思いますが、津軽半島の付け根の日本海側にある小さな港町。

僕が驚いたのは、そんな小さな町の初日印があったことで、改めて日清戦争に勝った当時の国民の祝賀状況に驚きました。
地方の中核都市程度の町ならば驚かないのですが、それよりも小さな町でも初日印を作っていたとは・・・。

「明治銀婚」とか「日清戦勝」あたりで、小規模局の初日印集めも意外と楽しいかも知れません。
コメント(0) 

鳥切手は特別扱い? [日本切手]

15109.jpg

収集家にとって手彫切手のうち鳥切手3種は、龍や桜切手とは何とはなしに異なるイメージの切手だという思いがあるとあります。
ただこれは、漠然としたイメージだけのことであって、明確な理由があってのことではないと思います。

『印刷局沿革緑』には、年ごとの製造記録が統計資料として細かく掲載されていて、これを眺めているだけでもけっこう楽しめます。
切手の場合は「郵便切手」、「飛信逓送切手」、「電信切手」などなど、ステーショナリー類も含めて、細かな種類ごとに製造枚数が掲載されています。

このうち「郵便切手」というのが通常切手に該当するものなのですが、それとは別に「皇米郵便切手」という項目で、明治7〜9年まで記録されています。
この「皇米郵便切手」は鳥切手を指すものと考えられますから、製造上は鳥切手は通常の桜切手とは別の切手として考えていたことになります。

今で言う通常切手の枠内に収まる切手として製造していたものと考えていたのですが、製造上は区別して印刷していたとは、はじめて知りました。

コメント(0) 

スウェーデン・鉄道100年 [外国切手]

スウェーデンは、基本的にはカタログ・コレクションなのですが、気に入った切手は1種1リーフで作っています。

15105.jpg

画像は、そんな中から「鉄道100年記念」。
3種なので、納まりが悪いのですが仕方ありません。
1種1リーフのばあい、基本的には初日カバーを使うのですが、このリーフの実逓便は気に入っています。

初日カバーのばあい、自分のコレクションもそうなのですが、圧倒的に宛名無しの白封筒ばかりになってしまいます。
ですが、やっぱり実逓便が魅力的なわけで、特に書留だとそのリアルさが数段増します。
あと、到着印付も好ましいですね。

そんなわけで、このリーフはいい感じに仕上がりました。
コメント(0) 

『さくら日本切手カタログ』2016 [文献]

何年かぶりに買いました。
ここのところ新しい記念・特殊切手を前の方に置いて、その次に明治以後の切手を従来通りに採録するという、カタログのくせに編年体になっていないという信じ難い編集をしていたので、買わないでいたのです。

それが、今年から編年体に統一されるというので買ってみました。
それに、うたい文句の「巻頭特集 新普通切手」というのにダマされて。
う〜ん。この特集には完全にダマされたな。特集っていっても扉のほかは見開きページのみ。
開いて「エッ・・・」という感じ。

紙質は、この柔らかさが昔から好きでいいですね。
組合カタログは、硬すぎです。

ペラペラ捲って行くと、最近の10枚組合せシート切手は縮小しすぎで、個々の図案がよくわかりません。
ページ数との関係で苦労されているのだと思いますが、ルーペで覗く程です。
カタログをルーペで見ながら読むのもなんだかな。

で、最後まで眺めて気が付きました。
ステーショナリーが無い。沖縄が無い。満州が無い。南方占領地正刷が無い。
これもページ数との兼ね合いなんでしょうか。

分厚くてもいいし、多少高くても(1500円程度)構わないので、全てを採録できないものでしょうか。
専門カタログでは出来ない、カタログコレクション用の平易なカラーカタログを目指してほしいと思いますが。
コメント(0) 

" CACHETS A DATE DE FRANCE SUR TYPE SAGE " [文献]

画像は、フランスで刊行されたタイプ・サージュの消印専門カタログ。
1976年のサージュ発行100年にちなんで、消印の大家である Armand Mathieu 氏が多くの専門家の協力を得て作られたもの。

15104.jpg

最初に図版を用いて全ての消印のタイプ分類を示し、それを元にタイプ別の評価を行っています。
評価リストは、県別の見出しから該当局名を辿っていくと、タイプ・サージュの時代にその局が使用した消印がリストされ、各々に評価が付けられているという具合です。

評価は、最低のものを1とし、希少性はその何倍という付け方をしています。
つまり、ある局のある消印に250と付けられていれば、それは最もありふれた消印の250倍ということになります。

本書は極めて使い勝手が良い本に編集されていることから、フランス切手収集家ならば手元に持ちたい一書です。
ただし、入手するにはかなりの努力が必要となります。
コメント(0) 

小津産業 [日本郵便史]

「小津産業」と聞いて、ピンと来る収集家は皆無に等しいと思います。
この会社は、日本橋に本社を置き、国内のみではなく複数の海外拠点を持つ、カッコ良く言うとグローバル企業。
元々は、1653年(承応2)に創業した紙問屋で、後に紀州藩の御用商人になり、同藩きっての大商人に成長します。
そのような商人と切手との関わりがどこにあるのかというと、『印刷局沿革録』を読むとわかります。
明治40年版の『沿革録』の「印刷」明治4年10月の項に「用紙ハ紙商小津清左衛門ニ命シテ」とあるのです。
印刷については松田敦朝であったことは有名ですが、その印刷用紙を納入していたのは小津清左衛門であり、その会社は現在でも小津産業として存在しているわけです。
小津産業には社史を扱う展示室が設けられており、江戸時代からの各種史料が展示公開されているそうですから、機会を見つけて行こうかなと思っています。

コメント(0) 

豪華龍切手カバー [雑記]

東海軒004.jpg

画像のカバーは、日本切手をちょっと突っ込んで収集している方なら、誰もが知っている超有名カバーですね。
龍切手のカバーと言えば、人によって異なるとは思いますが、3月3日の使用例とこのカバーが双璧だと僕は思っています。

僕が、このカバーを初めて見たのはいつか?
と言うと、『日本切手百科事典』のカラー図版に採録されたのを見た時ですから、1974年ですね。
もちろん子供なので、手彫切手なんて縁が無いどころか、内心「一生集める事が無い切手」と思っていた頃です。
でも図版を見て、その美しさと貼付された切手を見て、ただならぬカバーであることはすぐにわかりました。

持ち主が誰であるかは、その後ずっと経ってから知りましたし、それが1967年にスイスのバーゼルにて、ロブソンローにより売り立てられたということも、大学生になってから知りました。

ただ、まだ不明で知りたい事があります。
SIPEXの出品作品に含まれていたらしいのですが、どこの誰の作品であったのか今だ不明なのです。
SIPEXで初めて日本人が知ることになったカバーだというので、外人の所蔵者であったことは間違いないのですが。
コメント(2) 

配達局名 [日本郵便史]

画像の標語印は「配達局名を/書きましょう」で、昭和25〜28年に使用された極めてポピュラーなものです。
皆さんも、お手元にきっとあるはず。

15103.jpg

この配達局名は、郵便番号が昭和43年に導入されるまでは、郵便物の迅速な区分のために郵便物の住所欄に配達局名を記入することを奨励していました。

ただし、実際の郵便物に当たると、その記入率が著しく低いことはよく知られています。
震災はがきには、(配達局名)とわざわざ印刷してあるのに、実際に配達局名が書かれたものとなると、100枚に1枚も無いと思います。

つまり、郵政にとって配達局名を書かせることは、決して達成することのない目標みたいなものだったのでしょう。

僕が手紙を書くようになったのは、もう郵便番号の時代になってからですから、実体としての経験はありません。
そこで思うのですが、「配達局名を書きましょう」と言ったところで、差出人が宛名人の配達局名を知る手段があったのでしょうか?ということ。
つまり「配達局名簿」(郵便番号簿みたいなもの)があって、そこで検索ができたのかということですね。

ユーザーにいくら「書け、書け」と言ったところで知る術が無いのなら、無理な話。
コメント(0) 

カタログの賞味期限 [文献]

画像は『ギボンズ・カタログ』の親版で、1973年版だからもう40年も前のもの。

15102.jpg

『ギボンズ』の親版は、今ではカラー化されて20冊を越える大カタログになっています。
判型もカラー化とともに1サイズ大きくなってしまい、若干扱い難くなってしまいました。

対して、この1973〜1975年にかけて逐次刊行された版は、ヨーロッパ版3分冊、海外版4分冊に分かれているだけなので、後年に刊行された国別・地域別に分冊されたものより使いやすいのです。
1冊当りの厚さがちょうどよく、また重さも気になるような重さでは無く、持ち運びが苦になりません。

カバンにも入れやすいし、1冊に何ヶ国もの国が入っているので、出先、特に出張先のホテルでの暇つぶしには極めて重宝。
1冊持って行けば、何ヶ国もの切手を楽しめます。
自分の興味は新しい切手にはほとんど無いので、こうした使い方としては今だに現役のカタログです。
本棚でも、新しい親版と一緒に並んでいて、40年も前のカタログですが出番が多いですね。
コメント(0) 

小島勇之助(その2)

画像は、『郵楽』11巻11号(大正14年11月)に掲載された、小島勇之助氏による広告。

15101.jpg

個人が出す広告と言えば、普通は売買に関係するものだと思いますが、これは違います。
日本切手全揃いが完了しましたというもの。
戦前は、これに類似した個人広告が幾つかあります。
そういう時代風潮だったのでしょう。今なら???ですが。

それにしても、どのようなレベルでコンプリートと言っていたのでしょうか。
小島コレクションの断片的な記録は残されていますが、全容は伝えられていませんからね。

この広告を出した後に、それを見た年長の人の間から「若造のくせに、小島は生意気だ」と陰口を叩かれた。なんて記事をどこかで読みました。
どこで読んだのだったかな?
コメント(1) 

新宿・郵趣会館地下 [雑記]

画像は、『ふいぶる』1977年4月号に掲載の切手センター街の紹介記事。
懐かしいですね。

15098.jpg

目白に移転する際に、この切手センター街が入らないことを聞いて「えーっ!」と、ひどく落胆したことを覚えています。
それほどまでに大きな存在でしたからね。
何しろ、それぞれに特徴が有る店が9店でしたから、ここだけで熱心に見る時には数時間を費やしました。

たしか最初は7店で、後から追加で2店舗増やしたのではなかったかな?

最近は、切手の博物館の1階でも小さな店舗(ブース?)が数軒入っていますが、あれはいけません。
何がいけないのかと言うと、ハッキリ言って切手を楽しむ空間ではありません。
狭い空間に詰め込み過ぎで、ただ雑然とゴミゴミしているだけで、切手をゆったりと楽しむ場ではないですね。
趣味だからこそ、ゆったりと品定めを楽しみたいものです。

まぁ、そもそも最初の空間がギャラリースペースでしたから、無理も無いのですが・・・。
あそこを見る度に、かつての切手センター街を思い出してなりません。
コメント(0) 

小島勇之助 [雑記]

15097.jpg

ちょっと用があったので『関西郵趣』のバックナンバーを見ていたら、昭和29年1月発行の56号に「郵趣家訪問記」として、小島勇之助氏が紹介されていました。

小島氏と言えば、今や伝説の大収集家みたいな存在です。
1964年に亡くなっているので、実際にお会いになったことがある人は、80歳を超えているかも知れませんね。
京都の梨木神社の北隣りがお住まいだったとのことなので、てっきり京都生まれの京都育ちなのかと思っていたら、東京生まれで、東大医学部卒でした。

ドビーンと藤尾の両コレクションを買われて、膨大な手彫切手コレクションを作られ、アルバムは使用せず、1枚ものの台紙に整理していたことが有名ですね。

以前に、京都府立大学付属病院に行った時にほんの近くだったので、旧小島邸がどうなっているのか見に行ったことがあるのですが、マンションになっていたのには驚きました。
コメント(0) 

ガーナ・変わり種車両 [外国切手]

画像は、ガーナが1978年に発行した「鉄道75年記念」からの1枚。

15096.jpg

一見したところ、日本にも昔あった展望車のような客車です。
額面の下に車両の解説が書かれているのですが、それによると「支払い、銀行車両」とのこと。
まぁ、簡潔に銀行車両と呼べばよいのでしょうね。

確かに切手をルーペで覗くと、窓には鉄格子のようなものが描かれています。
想像するにガーナは、日本のように至る所に金融機関が溢れているわけでは無さそうなので、こうした車両が巡回していたのかも知れません。

こんな車両があるとなると、西部劇に出て来る列車強盗を想像してしまいますが・・・。
コメント(0) 

スウェーデン発、韓国宛、ちょっと驚いた [外国郵便史]

スウェーデン発、韓国宛の使用例で時期的に見て珍しいので入手したものです。
写真掲載は表面のみで、テキストも詳細には触れられていなかったので、ただ「珍しいなぁ・・・」程度の認識で入札したところ、たしか最低値での落札だったと思います。

15094.jpg
15095.jpg

届いてみて、表面を確認してから裏面を見てビックリ。
裏面には、なんと横浜の中継印が押されていたのです。

カバーのデータを示すと下記になります。
LENUNGSHAMMAR 1957, 4, 11 → YOKOHAMA 5, 15 → SEOUL 6, 11

当時は、スウェーデン → 韓国という船便の直接ルートが無かった(航空便もありません)のでしょう。韓国行きの郵便物でも日本行きの逓送ルートに乗せられて、日本で韓国行きルートに乗せ換えられています。
所要日数を見ると、スウェーデン → 横浜間が34日間で、まぁ、これはこんなものだと思います。
注目したいのは、横浜 → ソウル間が27日間もかかっていること。
ちょいとかかりすぎだと思いますが、当時の日韓間ってこんなものだったのでしょうかね?

貼付切手を見ると、またまた不思議なカバーで、左上の2枚がなんと1910年発行の小型紋章シリーズ。
なんでこんな切手が貼ってあるのでしょうか??
しかもカバー全体で47オーレも貼ってあり、7オーレ分、つまり小型紋章切手分が加貼なわけ。

よくわかりませんが、変わったカバーです。

コメント(2) 

第3次昭和・5銭の版欠点 [日本切手]

昔は一部の人にしか興味を持たれなかった第3次昭和切手も、最近ではけっこうな人気銘柄になりました。
昨年のJapexでは、イギリス(だったかな?)からの出品物に入っていて、ビックリしたのは僕だけではないと思います。

下の画像は、5銭飛燕の版欠点を記録したリーフからの画像で、ポジション5〜10・15〜20のシート右角12枚ブロックです。
このうち、赤枠のポジション6の切手は昔から有名な菊紋章切れで、新井氏の『昭和切手研究』にも採録されています。

15091.jpg

その切手を抜き出したのが、下の拡大画像。
実は、この切手にはもう1ヶ所の版欠点があって、それが印面左下の太陽の光線切れです。

15092.jpg

また、別のリーフには下の画像のポジション6と16の縦ペアが貼ってあるのですが、その部分拡大が下になります。

15093.jpg

菊紋章切れは同じですが、12枚ブロックの切手に確認された太陽の光線切断の特徴がありませんね。
このリーフは20年近く前(リーフの製造年は93年になってます)に作ったのですが、この違いには最近になって気が付いたしだいです。
コメント(0) 

ボタ印 [日本郵便史]

ボタ印には、不思議な魅力がありますね。
その昔、「永遠の花形ボタ印」なんて雑誌の特集記事がありましたが、「妙にフィットするタイトルだなぁ」と今も昔も感心しています。
このタイトルって、誰が考えたのでしょうかね。

ボタ印と言えば、取りあえずは単片満月と相場が決まっています。
下の画像は、消印が横転してしまっていますがご勘弁を。

15089.jpg

見てのとおり赤間関での使用例ですが、情報量としてはそれだけですね。
本来ボタ印は二連印なので、きちんと使用年月日がわかっていたのですが、水剥しをしてしまったので大部分の情報が、故意に欠落してしまいました。

下の画像は、同じ赤間関の満月印ですが、幸いにもカット状態のものです。

15090.jpg

日付印を入れたカット状態なので、20年1月26日ホ便の使用であることがわかります。
上の単片満月と比べると、情報量としては雲泥の差があります。

単片満月が作られた時代は、遠い昔のことで、当然ながら郵便史的な事柄に対する認識が存在しなかったか、希薄だった時代のことですが、単片満月を見る度に「捨てられた情報には、何があったのか」と、残念な気持ちになります。

最近でも、単片満月が欲しいあまり、せっかくのカバーを水剥ししてしまう方がいますが、いくら普通の使用例だからと言っても、これは止めてもらいたいものですね。
コメント(0) 

『stamp club』2015年号 [文献]

多少の寄付(と言う程のことではないけど)をさせていただいたので、昨日『stamp club』2015年号をいただきました。

15088.jpg

今号の読み物は、ダウンロード方式の図入りリーフの楽しみ方と、小額で楽しむ菊切手、パケットで楽しむスイス切手。そして、マンガは英領ギアナの1セントという内容。

特に図入りリーフの記事は、昔だったらあり得ない内容です。
100均の製品を利用したり、普通のコピー用紙を使って図入りリーフを作るなんて、40年前の小学生時代に、いきなりボストークを使った自分にとっては正に目からウロコ。
でも、最初はこの方法で良いと思います。

こういう新しい方法を提唱するのが、ある意味、本誌編集者の才能だと思っています。

本誌は、フリーペーパーで誌代はタダです。送料の負担だけで300部までは無償です。
そのようにしているわけは、郵趣人口の底辺拡大のため。
そこをぜひ理解していただきたいと思います。
郵趣会や郵趣行事でベテラン収集家のお土産のためにあるのではありません。
「切手って何だろう?」みたいな感じで参加した子供や、せいぜい「かわいい切手が好き」という切手女子が、更に一歩踏み込むためのものとお考えください。
それは、表紙裏をお読みいただければ、理解していただけるものと思います。

詳細はこちらで!
http://スタンプクラブ.net/
コメント(1) 

『呉ポスト』713号 [文献]

15087.jpg

昨日、『呉ポスト』713号が到着。
僕の連載、「外国切手収集家の日本切手コレクション」は、震災切手5厘。
5厘と言えば帯封ですが、小学生の時に読んだ『日本切手とその集め方』には、「収集界に知られているのは2〜3通」と書かれており、読んでビックリしたものです。

それから40年。
年月が経てば様変わりするもので、今では必要な人のところには入るだけの量が出回り、珍品では無くなってしまいましたね。

今回の連載では、「大阪中央 大正13年7月8日」の使用例をお見せしています。
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。