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「増毛」の二重丸形印 [日本郵便史]

『呉ポスト』703号が到着。
長野氏による連載「手塩国の丸一型郵便印」は「増毛」。

そう言えば、僕も「増毛」の丸一は何枚か持ってたな。と思い、探すけど出て来ない。
リーフに貼ればよいものの、整理が悪いのでどの箱か?ってな感じです。
その代わり、下の消印が出て来ました。

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「増毛」のKB2型ですね。
『明治郵便局名緑』によると、KG型から明治18年に変わったようです。
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1970年代前半の本屋さん [雑記]

僕が小学生だった1970年代前半の本屋さんの雑誌コーナーには、郵趣本が普通に置いてありました。
そんな光景を、ご記憶の方も多いと思います。

月刊誌では『郵趣』、『スタンプマガジン』(後の『スタンプクラブ』)、『ジュニア切手マガジン』(後の『趣味の切手マガジン』の3誌。
大きな本屋では、特に『スタンプマガジン』は5〜10冊程度は入荷していたと思います。

あと、雑誌コーナーには切手カタログも有りました。
『日本切手カタログ』『原色日本切手図鑑』(後の『さくらカタログ』)『テーマ別日本切手カタログ』『標準切手カタログ』あたりで、『新日本切手カタログ』(後の『日本切手専門カタログ』)は、切手商でないと見かけなかったような気がします。

あの頃は、切手商に行くと『郵趣』なんかは、平積みでそれなりの高さ(20〜30冊程度?)に積んで売っていましたね。
僕も初めて買った『郵趣』は、藤沢にあった切手商からで、今でも手元に残っています。
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スラニア1000作目 [外国切手]

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上の画像は、スラニアの1000作品目を記念した切手ですが、超有名ですし、発行時に大きな話題になったので、皆さんもご存知だと思います。
確か『郵趣』でも、この切手を特集して大きく取り上げていたと思います。
発行はスウェーデンで、2000年3月ですね。

この画像の切手、一般販売品と異なるのは、スラニアのサインが右下に入っている点。
その部分拡大が下の画像。

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サイン入りと言っても、特に珍しいものではないのですが、彼は一体何枚位にサインしたのでしょうね。
どこかで、サイン入りの販売枚数を知ることができないでしょうか?
仮に1万枚としても、それだけにサインするのは大変なこと。
僕だったら、その半分の5000枚だって無理。途中で投げ出します。
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「2月1日奮戦記」 [文献]

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現行切手は、今を追いかけることが大切なので、怠け者である僕から見ると「ご苦労さま」みたいな感じです。
タイトルの「2月1日奮戦記」を見ただけでも、「あぁ、1972年のことね」とわかる人は多いのではないでしょうか。
郵便料金改正に合わせて、色々と発行された日です。

シート切手に、はがき、切手帳、ミニパック、コイル。
コイルや切手帳は、機械の設置局ではないと買えないし、そもそも配給自体がどうなのかがわかりません。

本稿は、1972年2月1日の「時を追いかけた」人の記録です。
前日に配給局へ電話して管内の配給情報を集め、当日に行った先の局内では、切手を窓口に出す会計課と窓口の間で混乱もありました。

また、配給されていると思い出向いた局には、まだ現物が来ていないので、慌てて他局へ問い合わせをし直すなど。
今なら携帯電話やスマホの地図情報を見ながらできることも、当時は公衆電話と地図帳という超アナログの世界です。

現行切手収集家の文字通り「奮戦記」。
『切手趣味』1972年3月号に掲載です。
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セレス・ボルドー版 [外国切手]

ネット・オークションなんて便利なものが出来るずっと前に、フランス・クラシックのカタログ・コレクションを目指したことがありました。

海外送金も今みたいに簡単ではなかったし、安価なものだと送金手数料の方が高いなんてことも有るので、パリの馴染みの切手商には、お金を預けておいて、そこから天引きしてもらったりもしました。

下の画像は、その頃に集めた中からセレス・ボルドー版の一部。

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ボルドー版については、子供の頃から知っていましたし、その発行の経緯に魅せられて「いつかはアルバムに」と思ったものです。
しかし、子供の頃からそんなことを思っていたなんて、なんてませたガキだったのでしょうね。
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中国占領地・蒙疆 [日本切手]

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画像の加刷切手を、見たことが無い方がいらっしゃるかも知れません。
台切手は中華民国の切手で、それに「蒙疆」と加刷されています。
ということで、この切手は中国占領地切手の1枚です。

日本の占領地切手というと、南方占領地切手を思い浮かべる人がほとんどだと思います。それだけ、中国占領地切手は地味な存在なわけです。
切手展への出品数だって、数えたわけではありませんが圧倒的に南方占領地が多いはずです。

この切手を手に入れたのは高校に入った頃で、新宿の郵趣会館地下の中川スタンプでした。
今でも覚えていますが「旧中国300種」というパケット。

家に帰って開けてみると、「蟠龍」や「帆船」「孫文」などの見慣れた切手に混じって、かなり多くの加刷切手が含まれていました。
当時の僕の知識では、これらの切手の正体が全くわからなかったので、スッキリとしないままに取りあえずストックブックへ。

これらの加刷切手が中国占領地切手だと分かったのは、その後、何年も経ってから入手した『日本の占領地切手』を読んでからのことです。
ただでさえ複雑な旧中国切手ですが、この占領地加刷が入ったがために更に複雑に・・・。
結局、その複雑さが僕の能力を超えてしまっているので、それ以来、全く入手してみようと思わなくなってしまった切手です。
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図入りオーストリア・アルバム [雑記]

下の画像は、ボストークの「図入りオーストリア・アルバム」からの1ページ。

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図入りアルバムは、各国の大手メーカーから色々と出ていますが、品質を問わなければネット上に安価なものも存在するので、従来型のタイプは今後少なくなって行くのではないかと思います。

ボストークの外国アルバムは、国数こそ少なかったですが、日本語で作られている点が最大の利点で、ユーザーもそれなりに居たとは思いますが、近年は売切れたら再生産無しで絶版状態です。

画像のオーストリア・アルバムもその1つで、今やリーフそのものが貴重な存在。
昔、戦後のカタログ・コレクションを目指していた時に買ったものです。
画像のページは、たまたま埋まっていますが、他のページでは未入手の穴空きが目立ちます。こうしたのを見ると「穴埋めを再開するか」なんて気になってきます。

カタログ・コレクションには、やっぱり図入りアルバムが最適。
初心者にもわかりやすいし、足りないものを埋めて行くという基本がわかりますからね。
こうしたものは、なんとかして残して欲しいのですが。
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大阪ボタ印 [日本郵便史]

ボタ印はユニークな印影が多いので、いつの時代も人気者。
その中にあって、大阪ボタ印だけは不人気ですね。「なんだ、大阪ボタか」みたいな感じです。
あの、なんの捻りも無い印影はちっとも面白くも無いし、親しみが湧きません。
例えば、カタカナの「オサ」とか「オ」だけでもよいですから、そんな印影だったら今とは違う状況になっていたかも・・・。

そんな、大阪ボタ印でも下のようなマテリアルなら、まだマシかと思って入手したもの。

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右耳付の縦3枚ストリップです。
これは、1989年のパリ国際展の時にブースで買ったもの。
外国人の店主が「大阪ボタだから」なんて思ったとはとても思えませんが、なぜか安価だったので頂戴しました。

まぁ、これなら大阪ボタ印でもよいかな。なんて思っています。
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『郵趣仙台』206号 [文献]

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仙台のS氏より、『郵趣仙台』206号をご恵送いただきました。
毎号、ありがとうございます。

連載の「和文ローラー印」は9回目。
地味な存在のローラー印ですが、菊や田沢のローラー印がこんなに面白いとは・・・。
菊のローラー印は、ヘロヘロなのを1枚だけ持っているだけですが、持っている割には全く気にも留めていなかった田沢のローラー印を見直してみようかと。
やっぱり、こうした解説を読むことは大切です。

「即日速達郵便」は18回目。
毎回、豊富な使用例を見ながらの解説は、これまた知らないことだらけ。
「即日速達」印廃止後の使用例は、意外と穴かも。
これを見分けるには日付が重要なのだけど、僕は日付を覚えるのが大の苦手。もうちょっと頭が良ければいいのですがねぇ。
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風景印と言われても・・・ [風景印]

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画像は、大阪摂津局の風景印。
管内に新幹線の鳥飼基地があるので、留置線に止まる0系、100系、300系の新幹線を描いています。
確かに、新幹線が止まっている風景を描いているので、「風景印じゃない」とは言いませんが、もう少し風景印らしくしてほしいと思うのは、僕だけではないと思います。

やっぱり、風景印の質がバツグンに良いのは戦前で、戦後も昭和40年代までは良いと思います。
なにしろ、優れた図案家が描いていたし、丁寧な仕事をする余裕があったのでしょうね。

もちろん、近年の物でもそれなりのクオリティを持つ風景印がありますが、上の画像のような風景印もまた多いと思います。
押印した後に、嬉しくなるような風景印を増やしてもらいたいですね。
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種まき [外国切手]

20世紀前半を代表する駄物と言えば、フランスの「種まき」シリーズを筆頭にあげます。
もちろん、「種まき」には駄物と呼べないマテリアルが山のようにありますが、ちょっとしたパケットからは必ず出てきますし、シリーズ全体の作品としての完成度を考えなければ、安物だけでも十分に楽しめます。

そんなシリーズが「種まき」なのですが、印面タイプによって「線書き」と「カメオ」の2種に大きく分かれます。「線書き」は文字通り線描きによって印面が構成されるもので、「カメオ」はベタ刷り印刷のものと理解すればよいと思います。

下の画像は「線描き」タイプのもの。

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「種まき」のアルバムのトップリーフで、最初のグループである「線描き」の顔見せページです。
未使用で揃えるのが基本ですが、余興のアルバムなので使用済みで十分。

目打は、他の多くのフランス切手と同じくバラエティは無いのですが、紙は色々とあるようで、専門カタログでは大きく7種の紙質に分類しています。ただし、数百枚の「線描き」を見ても、僕にはさっぱりわかりません。
恐らく、この分類を完璧に出来る人って、日本にそう多くは居ないと思いますが、どうでしょうか。

それぞれのレベルに応じて、楽しめるのが「種まき」だと思っています。
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新小判2銭の銘版 [日本切手]

新小判2銭には、2種の銘版がありますね。
「大日本帝国政府大蔵省印刷局製造」と「大日本帝国政府印刷局製造」で、前者は大蔵銘、後者は政府銘と呼ばれています。
それで、下の画像は大蔵銘。

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残念ながら片側しかありません。
完全銘版なんてとてもじゃないけど買えないし、そもそも専門的に集めているわけではないので、無理して買いたくもありません。
紙は藁クズのよく見える藁紙で、目打は8.5だから、極めてノーマルなものです。

この切手は、小学生の時にお年玉を使わないで残しておいて買ったもの。
地元、藤沢の「さいかや」というデパートで毎年開かれていた、切手即売会での入手品です。
たぶん、1,000円なんてしなかったと思います。

その少し前に『小判切手の集め方』が発売されて、ちょうど赤2銭に興味を持ち出した頃ですね。
意外とその頃のものが手元に残っていて、このブログでも幾つか紹介したことがあります。
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『The Philatelist Magazine』第3号 [文献]

友人の刊行する『The Philatelist Magazine』第3号が発行されました。
特定の郵趣団体の刊行ではない独立系の郵趣雑誌として、その地位を固めつつあるので、皆さんもよくご存知のことと思います。

本号も盛り沢山の内容で、PDF版なら無料ダウンロードです。
詳しくは、下記のURLからアクセスしてください。

http://tpm.stampedia.net

僕も恒例になった文献紹介を、2冊紹介しています。
タイトルでは「文献書評」となっていますが、書き手のスタンスとしては「こんな文献もあるよ」的な紹介のつもりで、書かせてもらっています。

まだ、本誌をご覧になったことが無いという方がいらしたら、タダなので上記からダウンロードの手続きを!
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久しぶりにメータースタンプ [メータースタンプ]

今日は、久しぶりにメータースタンプです。
1年半ぶり位ですね。

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画像は、ピツニーボウズ計器のGB5000型というもので、巷によくあるタイプで、別に珍しいわけではありません。
メータースタンプは、なかなか興味を持ってもらえないので、様々な種類があるのを知ってもらえません。

例えば、右端(日本郵便表示の右側)にある縦3本線ですが、これが何だかわかりますか?
もし知っていたら、あなたはかなりのメータースタンプ・ツウだと思います。
これは、色検知に対応したものなのです。
ということは、同じ機械でも縦3本線の無いものも存在するわけですね。これで、同じものでも2タイプに分かれるわけ。

メータースタンプ。収集分野としては決して楽ではありませんよ。
そもそも、切手ほどにマテリアルが転がっていませんからねぇ。
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日本航空南米線F.F.C. [雑記]

ワールドカップが始まったので、こんなものを。

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日本航空南米線開設のF.F.C.です。
と言っても、定期運行のものではなく、何かの記念フライトのようです。
日航の定期航路開設は、もっとずっと後のことですから。

上は、日本発1954年10月5日で、サンパウロ着11日。
下は、サンパウロ発10月12日で、東京着20日です。

和紙を使った封筒で、なかなか良いので気に入っています。
しかも、見ての通り、行きと帰りがセットなのがミソ。
だいぶ以前に、いつもお世話になっているある方からのもらいものです。
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今日の風景印 [風景印]

今日は、大阪の池田市に用があって行って来ました。
阪急池田駅を降りて、約束の時間には若干早かったので周辺をウロウロと歩いていたら、特定郵便局を発見。
こういう時は、取りあえず中に入って「風景印って配備されていますか?」と聞くことに。
「ありますよ」って時には、すかさず押印。
たまには「何ですか、それ」って返事も。自局に無いと、風景印の存在を知らない人もいらっしゃいますね。特に特定局では。

いつも思うのですが、風景印マークを作って配備局には入口に貼るようにすれば良いのに・・・。
極めて少ないですが、お手製のカンバンを外に出している所もありますね。「旅の記念に風景印を」なんて書いたりして。

えーと。肝心の今日の話しですが、配備されていました。
下がその印影です。

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大文字焼き、池田城、祭りの行列、ウォンバット。
と、なかなか欲張りな題材で、ちょっとまとまりに欠けますかね。
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『現行押印機印の状況と使用局一覧』 [文献]

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丸島一廣氏による『現行押印機印の状況と使用局一覧』は、いずみ切手研究会から昭和52年に刊行。
最初に刊行の案内を見た時には、その何とも魅力のない書名から、失礼ながらつまらなそうな印象しか受けなかったのが正直なところです。

では、買ってどうだったのかと言うと、決して面白い本ではありませんが、現行機械印のデータを集積し分析すると、そこから何が見えるのかなど「なるほどね〜」と、目からウロコとはこのことか。
みたいな感じでした。

丸島氏というと本書を読むまでは、データ集積の巨人(データマニア?)というイメージしかなかったのですが、ご本人が意識していたのかは別にして、現行郵便史を地で行く人だったのだと新たな認識を得ました。

本書前半の機械印の細別と詳細な解説は、この分野に明るくない人にはぜひ目を通してもらいたいし、後半のデータ表は全国にわたるものなので、ご当地物に興味がある方には面白いと思います。例えば、福井局の機械印の一部が、東京渋谷局のお古だなんて知らなかったしね。
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『ふいぶる』その2

『ふいぶる』ネタのパート2です。
8日に紹介した画像を見て、「あれっ、見慣れた『ふいぶる』とは違うぞ」と思われた方もいらしたのではないかと思います。
8日のものはA5版の大きさでしたが、皆さんが見慣れた『ふいぶる』は縦長の新書判だったはず。
実は、A5判でスタートした『ふいぶる』ですが、すぐに新書判の大きさに変更されたのです。その時期は1976年の9月号から。つまりA5判時代はたったの5号で終わってしまったわけですね。
下の画像が新書判の第1号。

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この判形変更の理由は、折らずに定型サイズで送れるようにとのことから。
前にも書きましたが、フリーペーパー的な存在だったので、切手と一緒にサービスで送る時に折る作業が大変だったのでしょう。
判が小さくなったので、ページは増えて12ページとなりました。
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『英国切手部会報』201号 [文献]

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『英国切手部会報』201号が到着。
6月21〜22日に開催のミニペックスの出品目録が同封されていました。
この手のものは、会期終了後に送られて来るのが常ですが、事前配布はありがたいですね。予習ができますから。
でも、残念ながら恐らく100パーセントの確率で参観はできないと思います。
「好きなときに、好きな所へ出張に行ってこい」なんて、言ってくれる会社ないですかね。まぁ。たぶん無いとは思いますが・・・。

今月は、家内と旅行に行っちゃったし、8月の全日展と家族旅行の資金を確保せねばなりませんからねぇ。

巻頭記事は「スタンプショウ2014」の報告。
僕の良き友人も「さくら」のテーマで金銀賞。彼はジャペックスでは「英国初期凹版切手」で高位入賞しているし、とにかくリーフ作りがうまい!センスがあるのでしょうね。羨ましい限りです。

読み物の圧巻は「Machin Pre-decimalを楽しむ」で、一挙22ページの掲載ですが、1となっているので連載でしょう。
マーチンを20年近く前に脱落した身にとっては、プレデシマルは再開の糸口かもしれません。
今後の展開が、楽しみな連載です。
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「これからの郵趣 大学生の発言」 [文献]

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1979年4月発行の『スタンプコレクター』No.36に掲載された「これからの郵趣 大学生の発言」は、直接的に内容を示したタイトルではないので、タイトルだけでは??の方も多いと思います。
著者は、僕が尊敬する数少ない郵趣家の1人である宮崎博之氏。

1970年代後半〜80年代前半の日本切手収集界と言えば「僕も私も満月印」という、満月印の全盛期。
あの頃は「満月印を集めなくては収集家にあらず」なんて感じで、伝統郵趣の作品でも未使用切手が全く含まれていない作品が、ゴロゴロとあった時代でした。

そんな時代に、未使用切手の大切さを説いた解説が本稿でした。
今から読めば、ごく普通のことを言っているに過ぎないのですが、あの時代にこのような解説を執筆されることは、正に達見であったと言えます。

氏は後に、田沢切手の素晴らしいコレクションを作られますが、その根底にある思想の源が本稿であるのではないでしょうか。
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『ふいぶる』 [文献]

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『ふいぶる』。
本誌を切手商で貰っていた人は、多かったと思います。
JPSの新宿ショウルームでも配っていたし、郵趣サービス社の通販でも必ず入っていたと思います。
一応、定価は書いてあるものの、実質のフリーペーパーですね。

画像は、その創刊号で1976年4月号。
僕も、行きつけの切手商から貰いました。

ところで『ふいぶる』という聞きつけない誌名ですが、この由来を知っている人は少ないと思います。
これは「フィラテリック ブルティン」を略して作った造語です。

A5判、8ページのミニ郵趣誌でした。
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郵政博物館 [雑記]

良い評価を聞かない郵政博物館ですが、「実際はどうなのだろうか」と思い、所用の合間に行って来ました。
それで結論から言うと、皆さんの辛口評価も仕方が無いかと・・・。

ある方に言わせると「5分で見終わるよ」とのことでしたが、これもあながち誇張ではないですね。
さすがに5分ではありませんでしたが、30分程度でしょうか。

そもそも企業博物館として、どのような展示思想を持って設計にあたったのかがよく理解できません。
恐らく、展示業者からのアイディアが中心に進んだのでしょう。ですから、郵政博物館としての顔が見えて来ないのです。
これは致命的な事で、恐らく学芸員(職名としての学芸員は居なかったと思います)であったり、専門職が活躍する場が、仕事として与えられていないような気がします。
また、面積が小さいのに的を絞り込まれていないので、何を見せたいのか、何を知ってもらいたいのかも全く不明でした。

せっかく修学旅行コースに組み込まれている立地であるのに、中身を見透かされたようにスルーされています。
もっとも、博物館としての展示環境の立地は最悪なのですが・・・。
もし、僕が資料を貸す立場だとしたら、絶対に貸しません。

まぁ、それはさておき、もうちょっと人に来てほしいですね。
一般の人には見向かれない、収集家には物足りない。その現実をどのように分析してテコ入れをするのか。今後の動きに注目です。

最後にオマケ。
ミュージアム・ショップ内で、博物館直営の切手販売コーナーがあるのですが、あまりのヒマさに係のオネェちゃん半分ウツラウツラと。
辛いよねぇ。客は来ないし、じっと座っているのは。
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現行切手の収集 [日本切手]

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画像は、おしどり5円切手4枚を5ペーン綴じた間紙付きの切手帳で、見てのとおり「みほん」です。
この「みほん」字入りは、安価に機会があれば集めています。
理由は簡単で「誰が見てもわかりやすい」から。

この「わかりやすい」と言うのは、僕の収集では大切なことで、例えば目打も見ればわかりますし、色調もそうですね。あと変種も収集家ならば誰でも持っている数倍のルーペがあれば、手頃に見分けられます。

これに対して、スクリーンの違いになっちゃうと、誰でもというわけではなく、特別に高倍率のルーペが必要ですし、当たり前ですが裸眼ではわかりません。

そもそも専門コレクションでは無いので、普通に見て違いがわかることが一番大切。
ですから、お手軽に違いの分かる現行切手コレクションには、「みほん」字入りは良いアクセントになります。
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『現行ミニペックスの記録』 [文献]

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本書は、1979年に開催されたJPSの現行切手部会による切手展の作品集。
「記録」と称されているのに、開催日がどこにも記されていないのは、大チョンボですね。
巻末に会場スナップが数カット掲載されているのに、肝心の日付がありません。
でも、たしか5月の連休だったと思います。自分で見に行ったのだから、たぶん間違いはありません。

本書では、全体の3分の1程度のリーフしか載っていないのですが、それでも当時の現行切手収集の方向性を知ることはできます。
特に製造面のページを見ると、当時の現行切手最前線を知ることができるでしょう。

あの頃、僕は現行切手の知識を仕込み中だったので、片岡氏の目打型式の作品に釘付けでした。
なにしろ目打は、本で読んだだけでは難しくて、特に連続櫛型系のものなどは実物にあたらないと、微妙な見分け方がわからないばあいが多かったのです。
本書には、それが4リーフしか収められていないのは、ちゅっと残念。

桑野氏の印刷製造面、丸島氏の使用例の各作品は、エッセンスの部分は収録されているので、今見返してもためになります。
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正に正論 [雑記]

『たんぶるぽすと』38巻5号に掲載の「乃木バカ日記」48。
この連載の最後に、ほぼ毎号コラム的な事が書かれていますが、本号のお題は「日本郵趣連合の新体制」。

本誌を読んでいないと何のことやら??だと思いますが、そういう方には話しが通じず、ゴメンなさい。
もし気になったら、どこかで探して読んで下さい。

で、本題ですが、このコラムを読んで「正に正論、そのとおり」と思った人は多かったはず。
特に、財団解散の起因になった横領事件について、きちんと総括されて、再発防止策が出来ているのか?

任意団体なので無くても構わないのだが、理事会をチェックする機能さえ無いではないか。
確かに金銭等を監視する監査役は居るが、ただそれだけである。
理事の選任や、理事会の内容をチェックする評議員制度すら無い。
まるで「任意団体なのだから、理事の好きにさせてもらう」と言っているに等しい。

コラムでは「会社を倒産させた役員が、再生会社の役員に就任するだろうか」と言っておられるが、普通の人ならそう思いますわ。誰でも。
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『切手アルバムの使い方』 [文献]

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『郵趣新書』懐かしいですね。このシリーズを知っているのも僕の年代までかと。
当初の計画では壮大なシリーズだったのですが、実際に刊行されたのは予告された三分の一程度で、郵趣協会にはよくあるパターンでした。

今日、紹介するのは『切手アルバムの使い方』。
で、なぜそうなのかと言うと、アルバム用品はしっかりと売っているくせに、それをどのように生かすのかを教えるアルバム作り本を全く売る気が無いのに、苦言を呈する意味があるからですね。

新書版サイズで本文75ページの小本ですから、本格的なアルバム作り教本ではないことは当たり前です。
それでいながら豊富な図版を用いて、初歩者にリーフ作成のイロハが理解できるように工夫がされているのがミソ。その図版の多くがリーフ画像なので、気軽に切手展などへ行けない人でも、目で見てリーフ整理の実際がわかります。

目次は、
1 アルバムの知識
2 切手の貼り方
3 切手のアレンジ
4 書き込みの方法
5 小型シートなどの貼り方
6 アルバムの手入れと保存
7 無理のない計画で
8 リーフの添削
なのですが、よく考えるとカバーを扱う項目がありませんね。

本書が発行された昭和42年と現在では、リーフ作りのテクニックにはかなりの違いがありますが、それでも基本を押さえるという視点に立てば、本書は今でも初歩者に読まれてもよい本だと思います。

僕らが子供の頃は、本書以外にも、例えば雑誌等いたるところにリーフの写真が転がっていて、たとえ切手展に行かれなくても、リーフの実例を見ることができました。
それが、今ではどうでしょう。
何も必ずリーフを作らなくても良いのですが、初歩者が「じゃあ、作ってみるか」と思った時に、参考とすべきものが無いのです。
これはちょっと問題ではないでしょうか。
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