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" Swedish Slot-machine Booklets 1954-1977 " [文献]

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各国の戦後の通常切手には、集めて面白いシリーズが幾つもありますが、スウェーデンのグスタフ6世シリーズもその一つ。
今年の北欧部会ミニペックスには、その一端をご紹介しました。

スウェーデン切手を集めていて、最大のネックはスウェーデン語。
当たり前ですが、僕は全くわかりません。
幸いカタログには英文併記のものがあるので、最低限のことはなんとかなりますが、それ以上のこととなると調べるのに苦労します。

本書は、そんな僕にはピッタリのもので英訳が併記されている解説書で、書名が示すとおり自動販売機用切手帳の専門書。
書名の中に「1954-1977」と入っていることからもわかるとおり、その間に発行された切手帳全般を扱っていますが、基本となるグスタフ6世シリーズに全体の9割が割かれています。
そのため、グスタフ6世切手帳の専門書と言っても過言ではありません。

グスタフ6世自動販売機用切手帳は安価なので、通り一遍の収集には困難さはありませんが、本書で示されたバラエティを揃え、製造面を示すコレクションを作るのは容易なことではありません。

本書を利用することにより、深化した現行切手コレクションを目指すことができます。
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北陸線の停車場印 [日本郵便史]

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色々と忙しくて、一週間ぶりの更新です。

画像は、北陸線敦賀駅の停車場印で明治18年7月29日の使用例。
東海道線や山陽線の停車場印はよく見かけますが、北陸線となると途端に少なくなって、敦賀という主要駅でも入手するには手こずります。

僕が持っているのは、長浜と敦賀という北陸線の両端駅(当時)だけ。
記録上は中間駅の高月、井ノ口、木ノ本、柳ヶ瀬があるのですが、入手は難しいでしょうね。
数年前に某オークションに柳ヶ瀬が出てきたので破格の札を入れたのですが、それをはるかに上回るお値段でどこかに行ってしまいました。

両端駅があるので、せめて中間駅が1つあればなんとか格好がつくのですがねぇ。
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第3次昭和の変種 [日本切手]

第3次昭和10銭のブロックが挟んであるストックリーフを眺めていたら、こんなのがありました。

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版不明の第4コーナー8枚ブロック。
切手商が銘版部分を切り取った残骸ですね。

白紙に印刷された刷り上がりも良い綺麗な印刷ですが、ルーペで1枚1枚覗いていたら、赤枠の89番切手の菊花紋章が一部印刷されていないのが目に飛び込んできました。
その拡大画像が下のもの。

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7時〜8時方向(一部は10時方向まで)の花弁が、きれいさっぱりと印刷されていません。
手元にある何枚かのシート写真では確認できなかったのですが、鮮明な印刷のシートでこれだけハッキリした変種なので、定常変種予備軍としてもよいのでは?と思ったしだいです。
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新小判5厘帯封 [日本切手]

帯封と言えば大抵は1枚貼りで、新小判5厘の1枚貼りも市場にはたくさんあります。
ところが、帯封の複数便となるとなかなか見ることがありません。

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上の画像は、新小判5厘を2枚貼ったもので、同一の商況報告4部をまとめて送ったもの。
消印データは「備後尾ノ道/廿三年一月五日ニ便」。

1銭1枚ではなくて、5厘が2枚貼ってあるところがミソ。
1枚貼りばかりで辟易している帯封の中でも、堂々としたマテリアルなので気に入っています。

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将来の収集は・・・ [雑記]

定年まで、あと9年。
再雇用を希望するつもりは、今のところ全くありません。
僕は神奈川県の鎌倉だし、嫁さんは東京都港区が地元です。
そんな環境で生まれ育ったものですから、今の生活場所への愛着は0パーセントどころか、マイナス100パーセント。

特に嫁さんについては、22歳の3月に大学を卒業して、その年の5月に結婚してド田舎に来てくれたので、生活環境には苦労をかけっぱなし。
だから、定年後は友人の多い東京都東部〜千葉県西部の辺りに住んで、好きな事をしてもらいたいと思っています。

まぁ、住む所と生活には問題はないと思いますが、大問題なのが将来の収集をどう進めるのか?ということ。
もちろん、年金状況は今の受給者よりも格段に悪化していることは間違いありません。
そうした中で、今の収集水準を維持することは困難だと思われます。
果たして、収集に使える資金が月々どのくらい出てくるのか不明ですが、今の予測だと月3万円あれば「御」の字だと思っています。(たぶんそれ以下でしょう)

そんな予測の中で、僕は一つの考え方として以下のようなことを考えています。

1 資金的に発展の見込めない分野の処分(日本関連、ネパール、ハンガリーなど)
2 スコットインターナショナルアルバム・クラシック編への穴埋めは生涯継続
3 新たに比較的安価に楽しめる分野を見つけて、無理しない程度に収集
4 切手展への出品比重をミニペックスのような非競争展へ移す
5 文献収集と仮称「日本郵趣文献目録」はその完成に向けて継続

まぁ、こんな感じです。
重要度から言えば、5>2>4>3ですね。

3が難しいでしょう。
安価で、オリジナル性があって、ある程度大きなテーマです。
できたら、郵便史かテーマチクがいいかな?なんて思っていますが。
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2015-11-12

画像は、15年位前に作った新小判5厘のリーフからの1枚。

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25年前なら小判切手と言えば、「満月印でないと意味がない」と考える人が大部分だったと思います。
この辺の考え方が、外国切手収集の考え方と大きく異なっていました。

特に新小判は、旧小判と比べると製造面が地味なので、特にその傾向が強く、そのため誰が作っても同じようなリーフになっていました。

そのころ、誰も見向きもしないチョロ消しのロット物を余裕がある時にせっせと買っていました。
切手屋にしてみたら、誰も買わないような切手を買ってくれるのですから、ゴミさらいをしてくれるいいお客さんだったと思います。

月日は過ぎて研究が進むと、一見ゴミのような切手も役に立つものです。
100面版と400面版。伝統的な分類であった目打に加えて色と紙。
切手収集は、系統的な分類と整理が基本ですから、バカにされていたチョロ消しも月日が経つと立派活躍の場が与えられます。
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第3次昭和乃木2銭 [日本切手]

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第3次昭和切手の乃木2銭の色違い。
ディスプレイを通して、どれだけ再現しているかわかりませんが、中央は一般的に見られる朱色で、右がそれを濃くしたような色。
この2枚は、色的には若干黄色が入ったような色なので、乃木2銭と言えばこの系統の色だと思います。

それで左の切手の色ですが、これは黄色味が無い暗い紅色をしているのですが、第3次昭和の2銭ではあまり見かけない色なのではないでしょうか?

切手の色って、いつまで経っても難しくてわけわかりませんね。
同じ色でも、統一がなくて呼び方がバラバラだし・・・。
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『Railway Stamps』No.182 [文献]

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JPS鉄道切手部会報である『Railway Stamps』182号が、先日到着。
鉄道切手部会報と聞くと、たぶん皆さんは鉄道図案切手ズラズラと並んだイメージを思い浮かべると思います。
なんてったって「鉄道切手」の会ですからね。

もちろんメインは、そうした切手や小型印、風景印を題材とした解説なのですが、中にはちょっと変わった視点の解説記事もあります。
鉄道会社発信のカバーを題材として、鉄道史の一端を紹介する解説は、ちょっと意表をを突かれた視点で、なかなか面白いですね。「未成線の上越鉄道について」という記事がそれです。
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『郵趣仙台』第214号 [文献]

東北の重鎮氏より、『郵趣仙台』214号をご恵送いただきました。
本誌は今号からカラー化され、受け取った時の印象が従来とは随分と変わったように思います。

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ページを捲ると珍しく外国切手の記事がありました。
「スウェーデン普通切手数字図案シリーズ」。
地方での会誌となると自然と日本切手中心となってしまうのは仕方が無い事ですが、稀にこうした記事があると目立って良いですね。
しかも、一般教養的な観点からも有益なことと思います。
日本切手専収の方も、頭の隅に「こんな切手があるのか」と入れておくと、何かの時に話題として役立ちます。

斎氏の「和文ローラー印」は16回目の連載で、昭和14年。
ちょうど1次昭和切手が出始める時期なのですが、14銭コイル貼のローラー印とかさすがスゴイものをお持ちです。
それにしても、この時期の印影は大正なのか昭和なのか、とっさの時に迷いますね。単に、僕が勉強不足なだけなのかも知れませんが・・・。

「東北の鉄道郵便印のデータ更新」は21回目。
カラー化で消印が見やすくなりました。良い資料報告が続いています。

例会報告では、相変わらずの熱心さが伝わって来ます。
例会では出席10名を下回ると寂しいとか。そんな事がサラリと書けるところがすごいですね。なにしろ総員数名という郵趣会だって珍しくはない時代ですから。
南東北3県合同例会では、盆回しだけでも3時間!更にオークション有り、翌日も再度盆回しと言いますから、東北恐るべしって感じです。
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『ビジュアル日本切手カタログ』普通切手編 [文献]

仕事が忙しくて開封もしなかった郵便物を、徐々に広げています。
そんな1冊がコレ。

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既に多くの皆さんもお読みだと思います。
率直に言って書名に「カタログ」と入れられても、「????」としか言いようがありません。

右下に「読む切手図鑑」と書かれていますが、そう捉えればまぁ納得かな・・・。

本書を読み物として読む人は居ると思いますが、カタログとして使う人は、全く居ないとは言いませんが、ほとんどいないでしょうね。

とにかく分類がおかしくて、とても使い難いものです。
一例をあげると、手彫切手は松田印刷も政府印刷もごちゃごちゃ。
本来は、
松田印刷→半銭、1銭・・・、政府印刷→半銭、1銭・・・
と、製造面を基本分類としているのが、どういうわけか、
仮名なし→半銭→松田印刷・政府印刷、1銭→松田印刷・政府印刷
となっています。
また、新しいところだと、産業図案も透かし無しもゴチャゴチャにして一まとめ。

こんな感じの分類(?)が、あっちにもこっちにも。

どう考えれば、こんな編集になるんですかね?
たぶん、深く考えずに何か新しいことがしたかっただけのように思えます。

カタログとしては失格ですが、書名からカタログを削除すれば、読み物としてはいいのではないでしょうか。
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Japexの頂き物(2) [切手展]

頂き物の第2弾。

参観初日。
「ところで、あなたトルコ切手集めてる?」
「トルコはねぇ、面白いのでカタログコレクションですが、集めてますよ」
「じゃあ、明日持って来ますから」

という話があって、翌日色々と頂きました。
入っている袋からすると、かなり前にお買いになった感じがします。
そんな中から、今日は下のリーフをご紹介。

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上半分の未使用切手が、今回頂いた切手の一部です。

トルコ切手は、オスマン帝国の頃から加刷切手とかが面白いので、使用済み主体のカタログコレクションですが集めています。
古い切手は、図案もエキゾチックなものが多くて僕好みで、このブログでも過去に何回かお見せしたと思います。

上の切手は「イズミル国際博覧会」を記念して1938年に発行された10種セット。
頂いたものも、きちんとセットになっていました。

実は、下の使用済切手(1種欠けています)と同じく、使用済では持っていたのですが、有難く未使用へと貼り換えさせてもらいました。
やっぱり、未使用を貼ると気持ちが良いですね。

ありがとうございました。
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Japexの頂き物(1) [外国郵便史]

切手展を参観すると、皆さんからよくお土産を頂きます。
今日ご紹介するのは、信州人さんからのもので、わざわざチェコのオークションで落札してくれたそうです。
頂いた2通ともネパールのカバーなのですが、今日はその中から1通をご紹介させていただきます。

下の画像は、1935年発行の4Pice 切手2枚を貼ったインド宛。

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最初に一目見たときには、左の消印から Kathmandu 局の使用例かと思っていたのですが、よく見ると右側の消印は Kathmandu 局ではないじゃないですか!
えっ、どういうこと?と思って、ネパール暦を西暦に換算して調べてみました。
そうしたらこのカバー、宛先不明で戻って来ちゃったカバーであることがわかりました。
しかも、行きと帰りではインドとの交換局が違っているのです。

データを示すと、切手の中央に薄く見える差立地のローカル局は全く判読できません。
切手の左、Kathmandu 局(交換局)1940年9月17日。
切手の右、Bhairahawa 局(交換局)1940年9月12日。
切手の下、インド局1940年9月13日。

ということで、この使用例の流れをまとめると下記のようになります。
差立ローカル局 → Bhairahawa 局(交換局)1940年9月12日 → インド局9月13日 → Kathmandu 局(交換局)9月17日

ここで注目したいのは、Bhairahawa 局とKathmandu 局の消印で、このタイプは " Exchange Nepal " という、インドとの交換局として指定された8局でしか使われていない消印なのです。
しかも交換郵便専用印なので、普通は1枚のカバーに2局も押されることはありません。

このカバーは、たまたま差出人戻しとなったものなので、 " Exchange Nepal " が2局分も押されることになったというわけ。
実は、こうした使用例は初めて目にすることができました。
それにしても、なんで行きと帰りとでは交換局が違うのでしょうかね。
このカバー、次回の作品には即採用になるカバーですね。

ありがとうございました。
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Japexの印象 [切手展]

今年のJapexで、最も拍子抜けだったのが、過去のJapex関連展示が大規模に行われるのかと思いきや、全く無かったとは言いませんが、ホントに拍子抜けするくらいのミニミニ展示だったこと。

メインの作品展示は、けっこうな量が集まっていて盛会でした。
僕がよく見ると言ったら、皆さんもわかっているとは思いますが外国部門。
この部門での双璧は、やっぱり英国初期の2作品。この2作品は、他を圧倒する内容でした。
お二方とも英国切手部会員なので、そのうちに会報で詳細な記事が読めるものと勝手に想像して、今から楽しみにしています。

あと郵便史部門の「日仏郵便史 1860〜1899」は、それこそ歴史大河ドラマを見ているような作品で、そうした意味で今回の展示作品の中では、一作品に要した鑑賞時間は最も長かったですね。
さすが、この分野の第一人者の作品です。
この作品も、後日じっくりと見れるような仕掛けをしてくれると良いのですが・・・。

日本部門では、何と言っても時の人であるこの人の作品。
切手女子が作った「第1次昭和切手」。
さすが『昭和切手研究』を読破し、『日本切手名鑑』昭和編を見れば「しびれるぅ〜」などと、わけのわからないことを言うだけあります。
まさか、こんなに持っていたとは!!
「次に欲しいマテリアルはなに?」と聞くと「1銭の農産物種子のカバー」という、もう病気としか思えないようなお答えが・・・。
恐るべき大形新人です。

今回の企画の一つにあった年賀郵便。
やっぱり難しいですね。
年賀切手は伝統郵趣としてそつなくまとめられますが、郵便史として年賀郵便を考えると難しいテーマだと改めて感じました。
郵便史としてまとめると、飛脚から始まって、郵便制度の中で年賀を特別に扱うようになるまでを前史として扱い、以後は郵便制度の中で年賀郵便がどうだったのかを説明する。こんなイメージが一般的な展開だと思います。
郵便史とは何かを理解しないと、ただ単に「南方から来た年賀状です」とか「満州から来た年賀状です」のように、単に「どこそこから来た年賀状」の羅列に終わってしまいます。
郵便史全てに言えることですが、一つ一つのマテリアルをどのように位置付けて語らせるか。そこが郵便史の難しさであり、醍醐味なのかも知れません。
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Japex [切手展]

昨日、今日とJapex参観でした。
僕の作品は、全日展と同じ金銀賞でした。ということを最初に報告しておきましょう。
あっ、そうだ。
この作品、来年6月に広島で展示されることになりました。
家内と一緒に広島に行こうかしらねぇ。宮島口の上野の穴子料理を食べに。

会場では、とても多くの方とお会いすることができました。
これが切手展の楽しみの一つ。
恒例の外国切手出品者の会の宴会は、鰻のコース料理。
鰻が口に入ったのは、今年はやっと2回目です。
鰻、高いですからねぇ。
戦前だと、駅弁と言えば上等弁当と鰻弁当って相場が決まっていたのですが・・・。
そのくらい鰻ってポピュラーな食べ物で、あちこちの駅で売っていたものなのですよね。

話が切手でなくて鰻になっちゃいましたが、とりあえず、皆さんありがとうございました。
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