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12ペンス・カナダ [外国切手]

画像は1968年11月に開催された " The Louise Boyd Dale and Alfred F. Lichtenstein COLLECTIONS " SALE 2から12ペンス・カナダのカバー。

この競売は全11回に分けられているのですが、このうちカナダ関係は4回に分けられて売られています。
そして、12ペンス・カナダは毎回数点がリストされています。

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カナダ・クラシックの収集家の悩ましいところは、やはりこの12ペンス切手の存在でしょう。

収集分野に希少な切手を含むばあい、現存1点のマテリアルならば、端から収集不能としてあきらめもつくと思います。
それに対して悩ましいのは、現存5点とか、それ以上の数があるものの、主として資金面から入手が難しいばあいですね。
当該テーマの専門家であるのに、決して入手不可能ではないマテリアルが入っていないと「なーんだ、未入手なんだ」と思われがち。

12ペンス・カナダは、正にこのパターンだと思います。
ボッグスの『ガナダ』によると、この切手の発売枚数は1510枚で、5通のカバーが記録されています。
使用済は、そこそこあって100枚弱らしいのですが、この数だって一般的な普通の収集家には縁遠い残存数ですね。

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満州国皇帝御来訪 [日本切手]

画像は、昭和10年4月2日発行の「満州国皇帝御来訪」記念4種セットから、最低額面の1銭5厘。
この切手の19枚ブロック(シートから20番切手が欠)を見ていたら、2番切手に変なのがあるのを見つけました。
下の画像の赤丸部分です。

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赤丸部分を拡大すると、普通の切手なら下の画像のような彫線になっています。

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ところが、僕が見た2番切手は下の画像のように。

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彫線が乱れているのがわかりますよね。
彫刻刀が滑ってヒゲが彫れちゃった感じです。

たまたま偶然遭遇したものなので、過去の報告例なども全く調べていないのですが、他にもあるのでしょうか?
これから即売のシートを気をつけて見ると、なにか素性がわかるかもしれません。
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スイス航空50年 [外国切手]

画像は、スイスが1981年に発行した「スイス航空50年」切手。

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せっかくの50年切手なのですが、この会社、今は存在しません。
なぜなら、2002年に倒産してしまったんですね。

今、日本に乗り入れているスイス・インターナショナル・エアラインズは、スイス航空の子会社だったクロス・エアが引き継いだ会社で、現在はルフトハンザ・ドイツ航空の子会社になっています。

僕が学生時代だった1980年代初頭、ヨーロッパを目指す学生にとってスイス航空は比較的懐に優しい会社として重宝されていました。

あの当時、ヨーロッパの各航空会社は主に北回りのアンカレッジ経由で運行していましたが、こちらは16時間ほどと短時間でしたが、お値段は高くて20数万円以上が普通で、安い冬場でも18万円程度だったと思います。
そんな時にスイス航空は、13万円程度と良心的な値段でした。
最も、アジア系航空会社の南回り線は超破格の10万円を切る値段が出回ってはいましたが・・・。

そのスイス航空の安さの秘密も南回り。
日本・スイス間は、成田→(5時間)香港→(8時間)カラチ→(8時間)チューリッヒで、合計21時間かけてスイスまで飛んで行きました。
この間、機内食が5回ほど出るのでスイスに着く頃はブロイラー状態。学生の間で言われていたのが「スイス航空で腹一杯になろう」でしたね。

スイス航空は倒産するまではナショナル・フラッグ・キャリアだったので、スイス切手にもたびたび描かれています。

スイス航空の倒産。
僕にとっては、衝撃的な出来事でした。
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琉球・米貨単位暫定切手1セント [日本切手]

これまでにも何回かご紹介してきた、琉球・米貨単位暫定切手。
今回は、黄緑色の1セント切手なのですが、刷色的には一番好きな色ですね。

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画像の切手は上耳紙付なのでポジション1から10のどこかですから、ポジショニングは簡単で6ですね。
右上の赤丸内の線が途切れていますが、これが目印。
この切手、版数は2面と言われていますが、実際に使われたのはプレート1だけなので、上の切手はプレート1のポジション6ということになります。

用紙はオフホワイト紙とホワイト紙の2種がありますが、画像の切手はオフホワイト紙。
色調も、明るい色と暗い色の2種がありますが、画像は暗い方の刷色です。

あと目打も数種類あるので、それら製造面の要素の掛け合わせで、手彫切手のような楽しさが、この切手にはあります。
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スウェーデン・グスタフ5世シリーズ円形フレーム [外国切手]

それまでのオスカー2世シリーズに変わって、スウェーデンが1910年から発行を開始したグスタフ5世シリーズ。
「円形フレーム」と付いているのは、後年発行されたグスタフ5世シリーズ「正面向き」や「左向き」と区別するためで、見てのとおり円形フレームの中に肖像が入っていることから、そのように呼んでいます。

下の画像は、このシリーズの中から1911年発行の5オーレ切手。

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このシリーズ、高額の数種に目の飛び出るほどお高い切手がありますが、それ以外は数十円から数百円のお手ごろ価格がほとんど。

その中で、ちょっと厄介なのが画像の5オーレですね。
使用済で、日本円で数千円でしょうか。
最近は、ebayのお陰で安く入手できるようになったので、それ以前とは比べ物にならないくらい入手しやすくなりました。

この切手、普通のカタログでは1種しか載っていませんが、" FACIT " では、色調で2種がリストされているので、アルバムには色違いで2枚が欲しいところです。

ネットオークションの普及で、このクラスの切手の入手が一番楽になったと思います。
以前だと、安価な切手はアキュムレーションとか貼込帳で。そして、高額品はオークションが入手の常道でした。

ところが、外国切手を集めていて難しかったのが数千円クラスのマテリアルです。
国内の切手商にいつでも在庫があるわけではなかったし、かといって海外のオークションで扱う商品でもありません。
いわば、谷間の商品とでも言えましょうか。

だいぶ前の全日展(20年近く?)のユース作品で、この色違いを揃えていた作品があって、驚いた記憶が残っています。
なにしろ、僕はまだ揃えていませんでしたからねぇ。
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明治初期の郵便車 [日本切手]

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画像は、昭和62年3月26日に発行された「さよなら鉄道郵便」からの1枚です。
皆さんのアルバムにも、2種連刷で収まっていることでしょう。

先日、この切手について「あれっ??」と思うことが。
『郵趣ウィークリー』1987年6号の新切手ニュースにこの解説が載っているのですが、それによると「明治20年代の鉄道郵便車ユ3700形式」となっています。
たぶん郵政省のアナウンスが、そうなっていたのでしょうね。

でも、そうなのかなぁ??
僕の認識のユ3700形式は、下の写真なんですが・・・
この車両は、新橋工場で作られた国産車両です。

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それで、切手に描かれた車両は下の画像です。
これは、1両に下等室と郵便室がある合造車タイプで、写真奥が下等乗客室で手前が郵便室になっています。
イギリス製の全長4.6メートルの車両で、開業初期に輸入されたものの1両です。

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僕の認識では、上の合造車両はユ3700ではないのですが・・・。
まぁ、僕が間違えている可能性もあります。
じっくりと調べてみる価値はありますね。

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イギリス・マーチン4P [外国切手]

下の画像は、ちょうど20年前に作ったリーフ。
非競争の切手展に出すために、普段用のリーフから抜き出して作ったものです。

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多くの国の現行切手では分類の細分化が進んでしまい、もう職人レベルの収集家でないと、最先端の収集は無理な状況になっていると言えましょう。

もちろん、僕の収集はマーチンにしても、日本の動植物国宝などにしても、最先端どころか全くの落後者。
どれだけの落後者かというと、周回遅れならまだ良い方で、2周遅れ、3周遅れというのが正直なポジションですね。

でも、自分では「これでいいじゃん」と思っています。
これは、収集の目標をどこに置くのかという設定と密接に繋がった問題で、僕は普通に分類整理できるレベルまでを目標としています。
「普通に分類整理」というのは、基本的には裸眼、補助的にルーペで見分けがつくレベルのことですね。
まぁ、旧来から行われているレベルです。

ヘッドタイプや額面の位置違い。
印刷方式。
色。
燐線。
目打。
糊。
この中で一番の困り者は糊。
分類しても裏側ですからねぇ・・・。正直、あまり相手にはしたくないのです。

この程度は、たぶんマーチンでは中レベルの分類だと思うのですが、この分類のよいところは、リーフに整理しても一目で「違いが」わかるところですね。

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新小判切手15銭のこんなもの [日本切手]

新小判切手の15銭。
手元のストックブックには、リーフ貼れない15銭切手が30枚ほどあります。
その中の1枚が下の画像のもの。

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ご覧のように、全体のコンディションが全くダメな切手ですね。
オフセンターで、しかも目打は不揃い。
だからこそ、リーフに貼る場所がなくてストックブックで長い眠りについていたわけです。
眠りといえばよいですが、ほとんど仮死状態。

ところが、今回ルーペで拡大して見たら、国名表示の「本」の字が、なんか変なのに気付きました。
その拡大画像が下です。

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「本」の第3画の最後が、斜め上方に跳ねちゃってます。
普通は横で止まっているのですが・・・。
どういう性格のものなんでしょうかね?

正直な話、新小判15銭切手は面白くない切手だと思っています。
でも、こういうのがあれば、面白くないものも面白くなってきて、リーフに整理する気が起きてくるというもの。
他の切手もルーペで覗くと、何かあるかも・・・。

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