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米国・1908年シリーズ [外国切手]

米国は、国土、人口共に日本の比ではありませんから、切手の製造枚数だって日本切手の常識では考えられないほどの量になっています。
ということは、使用枚数だって膨大な量ですね。

そして、それを集める米国切手収集家の人数だって、大変な数だと思います。
例えば、日本切手の市場規模は世界的に見ても大したものではなく、ほぼ日本人に限られていると言っても、過言ではありません。
ですが、米国切手は違って市場規模も極めて大きい。

下の画像は、米国切手としては1922年シリーズと並んで人気がある1908年シリーズ3セントの単片。
別に画像に使ったから珍しいわけではなくて、パケットから出てくるような駄物の1枚です。

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1908年シリーズは、図案的なまとまりが気に入っていて好きなシリーズですね。
『スコット・カタログ』をお持ちの方は、一度このシリーズのページを見てもらえると分かるのですが、すごい量がリストされています。

そこで思うのですが、使用済単片で収集できる範囲で集めるのも面白いかと。

最初に米国切手の市場規模の話をしましたが、米国切手市場が大きなために、難しい切手はホントに収集し難くなってしまいました。
ですが可能な収集範囲(例えば、50ドル以下のマテリアルに限定するとか)で、しかも使用済単片で収集すると、どこまで集めることが出来るのか?
そして要所要所にカバーを挿入すれば、完集は夢のまた夢ですが、1種1枚を楽しむコレクションとして面白いものになると思います。

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『ふいぶる』終刊号 [文献]

これまでに、何回か『ふいぶる』について紹介したことがありました。
特に、2014年6月8日のブログでは創刊号を紹介しています。
ということで、今回紹介するのは、その対局の終刊号。

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『ふいぶる』最後の号は、上の画像の2001年4月号なのですが、創刊当初は月刊だった本誌も、この頃には隔月刊になっています。

月刊誌の編集、特に趣味誌のばあいは本当に難しいと思います。
何でもかんでも記事にすれば良いのでは無く、編集の柱が通っていないと、雑誌として内容がバラバラになってしまい、読者の目線からは「いったい何を主張したい雑誌なのか?」となってしまいます。

この編集の柱というのは、工業製品に例えるならば「設計思想」に相当するもので、逆に考えると「設計思想」がしっかりとした雑誌は、面白い仕上がりになります。

『ふいぶる』も、当初は無料配布を前提としたミニ郵趣誌としては、それなりの内容を持ったよいものでしたが、数回の編集刷新を進めていく段階で、最早なんの雑誌かわからなくなってしまいました。

雑誌の編集には、毎号の企画会議が欠かせませんが、それ以前に編集に携わる人々の理念が大切ですね。

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愛用品 [雑記]

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郵趣用品の中には、使い心地が気に入って、長い間使っているものが幾つもあります。
たぶん、皆さんもそうした郵趣用品を何点かはお持ちでしょう。

そうした物の一つが、上の画像のバインダー。
なんのことはない、どこにでもある普通のバインダーです。
でも、買ったのは郵便局。
もう20年くらい前になりましょうか?

中身はラップに収納された両面タイプのストックリーフが、バインダー収納されているもの。
ストックリーフも5段と1段が、それぞれ数枚入っていました。
それにピンセットと目打ゲージ。

ピンセットは、安物のダメダメ品だったので、これは使わずです。
目打ゲージは、耳に穴が開いていてバインダーに収納された状態なので迷子にはなりませんが、家で使う気にはなるものではないです。これは、あくまで外用。

で、あとは自分的にカスタマイズして使っています。
市販の各種ルーズリーフ用品が使えるので、ノートやポケットを追加しています。

得た知識はノートへ。
入手したマテリアルはストックリーフへ。
プラケース入りなので、痛むことはありません。
大抵の切手の集まりには、これ1冊を持っていけば事足りるという優れものです。



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北朝鮮発行の朝鮮戦争期の切手 [外国切手]

下の画像は、北朝鮮が発行した「ソウル開放記念」。

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この切手、今でこそ世界カタログなどに採録されているので調べるには困りませんが、発行当初はよくわからなかったらしく『郵趣』の旧号に次のように記されています。

『郵趣』第4巻7号の「北朝鮮軍の南朝鮮占領切手」で、韓国から戻ってきた米軍将校が持ち帰った切手により、この切手の存在を確認したことを発表しています。ただし図版は未掲載。
その時の切手名称は「南鮮開放記念」でした。

そして、2号後の4巻9号掲載の「再び北朝鮮軍の南朝鮮占領切手」で写真を掲載すると共に、切手名称の「南鮮開放記念」は誤りであり、「京城開放記念」へと訂正しています。

図案は、ソウルの国会議事堂(旧朝鮮総督府庁舎)と、そこにたなびく北朝鮮国旗。
そして、1950年8月28日の占領日をしっかりと入れています。
北朝鮮風に言えば「ソウル開放の日」ってことですね。

切手そのものよりも、発行の経緯が面白いものです。

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モンゴル・郵便逓送 [外国切手]

画像は、モンゴルが1961年に発行した「郵便逓送」6種セットの中からの2種。
この切手は、よく「郵便配達」と言われるのですが、定住民よりも遊牧民の方が多いモンゴルでは郵便配達が無いので「郵便逓送」とした方が実情に合っていると思います。

また、他の額面には飛行機や鉄道が主題として描かれているので、この点からも「配達」ではなくて「逓送」であることが好ましいと思います。

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上の切手にはトナカイが描かれ、後ろのトナカイには赤いバックが乗せられています。
恐らく、この中に郵便物を入れるのでしょう。
トナカイの郵便屋さんは絵になります。

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続いて上の画像。
これはヤクだと思うのですが・・・。
モンゴルにもヤクがいるのでしょうか?
学生時代に行ったネパールの高地では見たことがありますが。
トナカイと同じく、後ろのヤクに郵便バックが乗せられていますが、こちらは青色。

世の中、色々な郵便逓送があったもので、遊びとしてこうした図案を集めて見比べるのも面白いと思います。
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ハンガリー・小麦の収穫の使用例 [外国郵便史]

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画像は、ハンガリーが発行した「小麦の収穫」の通常切手シリーズから、1924年発行の500コロナの使用例。
僕好みのデ〜ンと8枚ブロック貼が良い感じ。
ただ、残念なところは消印が読みにくいことですね。

下に貼られている縦4枚ストリップは「国会議事堂」図案の1000コロナ。

というわけで、合計8000コロナ貼りの米国宛の書留使用例です。
表面には、ブダペスト市内局の書留ラベルが貼られていて、宛先はオハイオ州内。
画像の右上にある紫印が、米国の書留到着印です。

ブダペスト1924年4月16日発で、オハイオ州サンダスキーには29日の到着。

料金については、この時期のものを調べきっていないのが痛いところ。
なんとか片づけないとリーフにも貼れませんねぇ。
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スウェーデン・グスタフ6世切手帳 [外国切手]

画像は、スウェーデンが1957年に発行したグスタフ6世通常切手シリーズから、30オーレ切手帳です。
このシリーズは、印面の差異によってタイプ1〜3に分かれるのですが、この切手帳はタイプ2。

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この切手帳の表紙は横型なんですが、ペーンは縦型。
なので、ペーンの形態を優先すると収まりが悪いので、整理用アルバムには横にして貼るしかありません。
例えば、何か図示するようなものがあれば、縦に貼って、その下に図を書き込むなどすればいいのですが、現状では画像のような感じで収まっています。

スウェーデンの切手帳は、制作工程上のことから画像のようにペーンの上付きと下付きがあって、専門的には、それらの位置関係を記号で表したりします。
画像のばあい、上の2点が上付きで下の2点が下付き。
10オーレの位置も、右付きと左付きがあって、その位置関係で異なった種類になります。
ここまでなら、よく売られている表紙から切られたペーンだけの状態でも揃えることができます。

で、今回はわざわざ表紙付きのリーフ。
上から2段目の耳紙には「1」の鏡字がありますね。
これはシリンダー・ナンバーで「1」と「2」がありますし、時期によっては数字の書体が違うものもあります。

そして、一番下の耳紙には線が2本。
これはレジスタ・マークと言って目打穿孔用のマークです。
同じものが、他の外国切手にも見ることができるので、ご存知の方も多いと思います。

こうした要素が増えると集める方は大変ですが、ペーンを集める意外にも難しさが加わって、収集内容に奥深さが増します。
あとは、テキストでウンチクが述べられればリーフも面白くなるのですが、その辺は今のところお勉強中。
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万国切手博覧会と英領ギアナ1セント切手 [切手展]

以前にも書きましたが、切手関係で「夏」と言えばJUNEXと万国切手博覧会。
皆さんよくご存知のJUNEXは毎年夏の恒例行事で、小学生の僕にとっては夏休み最大のビッグ・イベントでした。

この恒例行事に対して1975年に飛び入りで行われたのが、万国切手博覧会。
以前にも、何度か触れたことがあります。

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7月9日のブログで紹介した『世界一高価な切手の物語』は、翻訳がひどくて辟易しましたが、本書で万国切手博覧会での展示エピソードが、153ページ末〜154ページの頭にかけて数行ですが触れられています。

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「Melanges de Philatelie Francaise」 [文献]

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古くからの『関西郵趣』誌の読者の中には、昭和61年3月号から連載が始まった、池田稔氏による「Melanges de Philatelie Francaise」を覚えていらっしゃる方も、特に外国切手収集家に多いのではないかと思います。

僕は毎号楽しみにしていました。
30回の連載中、フランス切手の話題についてクラシックから現代物まで、切手や消印についての幅広い解説が魅力的でした。
こうした連載は、よほど知識の深化がないと書くことができません。

最近の郵趣誌で寂しいのは、極めて間口の狭い解説ばかりで、こうした味わい深い解説が見られないこと。
小粒な収集が幅を利かせている現在では、このような記事が書ける人材が育っていないことの現れなのかも知れません。

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フランス・リベルテ [外国郵便史]

1982年1月。
それまでのサビーヌに代わって、発行が始まったのがリベルテ。
画像は、そのリベルテの使用例です。

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1.7フラン切手が10枚、2.1フラン切手と0.1フラン切手がそれぞれ1枚づつで、合計19.2フランの書留使用例。
LE ROVE局1984年10月31日の消印で抹消され、右下にはMARSEILLE局11月2日の到着印が押されています。
LE ROVEとMARSEILLEは目と鼻の先の近距離なのですが、意外にも翌々日の配達。この辺がフランス的と言えなくもないですかね。

こうしたルックスのカバーは、理屈のみで選ぶ人には不評なものなのですが、僕は大好きで積極的に入手しています。
何しろ安い現行ものですから、理屈よりも見た目の派手さ、豪華さが優先されます。
もちろん、基本的な使用例として適正貼りも入手していますが、こうした特殊使用例は見た目の重量感が大切です。
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第3次昭和切手10銭の銘版ズレ [日本切手]

第3次昭和切手の手持ちを眺めていて、「アレ?なんか変」と思ったのが下の画像の銘版付ペア。
いつ頃入手したマテリアルなのか全く覚えていないのですが、入れられていた場所から類推すると1990年頃だと思います。
だとすると、四半世紀はストックリーフで眠っていることに。

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上の画像では小さすぎて「なんのこと?」と思われるかもしれないので、拡大してみました。

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これで、おわかりになったでしょう。
そうです。銘版の位置がおかしいですね。

普通ならば、95-96番切手のガッターには「国」「印」が入るのですが、この切手では「印」と「刷」がガッターに来ています。
つまり、1文字分ズレているわけ。

印面に何か特徴が無いものかと見たら、95番切手に赤丸で囲ったのがありました。

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上の赤丸内は富士山からヒゲが2本出ていますし、下の赤丸には下方に伸びる線があります。

それにしても、こんなに目立つものを今まで見落としていたとは・・・。


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中国・金魚 [外国切手]

金魚を描いた切手と言うことで、頭にパッと浮かぶのが1960年に中国が発行した12種セットの金魚切手。
たぶん多くの人がそうだと思います。
この頃の中国切手は、ロングセットでアッと驚くような企画が多く、金魚切手もその一つ。

下の画像は、その中からの1枚ですが紅白デメキンという品種だそうです。

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僕の中では「金魚」と言えば夏。
たぶん、夏の季語にもなっていると思います。

歴史の中で言うと、「きんぎょ〜、きんぎょ〜」と呼びながら、天秤棒を担いで江戸の町を歩く売り子さん。
こんな光景を、時代劇で見た方もいらっしゃるでしょう。

昭和33年の映画「張り込み」には、夏の佐賀の街中を商いする金魚売りが出てきて、その日本的な情緒あふれる映像が好きな場面です。

金魚は室町時代に日本に輸入され、最初は観賞用の高級魚として公家や戦国大名などにもてはやされましたが、江戸時代後期には養殖や品種改良が盛んに行われ普及しました。

暑中見舞いというわけではありませんが、夏らしく金魚切手のご紹介です。

今日は、このクソ暑い中を午後から金沢へ。
好きな切手のこととは言え、つらいですねー。
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