SSブログ

『最近の情報発信10周年記念』 [文献]

14034.jpg

『最近の情報発信10周年記念』誌が到着。
来たばかりなので、当然まだ読んでいません。
しかし、取りあえずパラパラと見ただけでも、その内容の雰囲気は伝わってきます。

全部で29編が収録されていますが、その内容によって肩の凝らない読み物と、肩の凝る論説とに分かれます。
実は本書の良いところは、この両者が程よくミックスされているところであり、また会の雰囲気を伝えているのだと感じます。

僕のように専門外の者が読んでも、このシリーズは毎号大変勉強になります。
今日から、1週間ほどかけて読むことになるでしょう。
コメント(0) 

12円カブト虫 [日本郵便史]

12円カブト虫と言えば、第3次ローマ字入りシリーズですが、額面が額面なので普通の人はあまり使うことが無かったと思います。
僕も、郵便に使うために郵便局で買った記憶はありません。

下の画像は、12円と200円を貼った通信教育のカバーから、一部分を抜き出したものです。

14033.jpg

画像には入っていませんが、速達のハンコ付きなので料金は下記になります。
速達料金 200円
通信教育100グラムまで 12円

消印データは、
「宇都宮/59. 2. 15/12-18」
「東京中央/59/2. 16」(画像には入っていない)

このうち、宇都宮局は試行印です。
12円は特殊な額面なので、試行印を見ることが無さそうなのですが、どうでしょうか?

コメント(1) 

英領ギアナ1セント [外国切手]

収集家なら誰もが知っている、英領ギアナ1セント切手が競売に掛けられます。

この切手、今から39年前の1975年の夏に日本に来ています。
場所は、池袋の東武百貨店で「万国切手博覧会」というイベントでした。
「切手展」ではなく「博覧会」なので、まとまりのあるコレクション展示というよりは、珍品大集合的な内容です。

このブログをご覧の方の中には、「行ったよ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当時、小学生だった僕も鎌倉から父親に連れで行ってもらいました。

会場でも、この切手のコーナーだけは別料金だったような記憶があるのですが、どうだったでしょうね。
他とは違うコーナーに特別な展示ケースに入れられ、脇にはガードマンが立っていたと思います。
この切手は、当時多く出版されていた子供向けの切手本には、必ずと言ってよいほど紹介されていたので、「おぉ、これが!」と一応感激(?)。

14032.jpg

上の画像は、このイベントを告知する、子供向け切手雑誌からの1ページ。
こうした記事を見ながら、参観日が来るのをワクワクしながら待っていたものです。
懐かしいイベントです。
コメント(4) 

選挙印のエラー [日本郵便史]

選挙が行われると、昔は稀に選挙印が押された葉書が家に舞い込んだものですが、気が付くといつの間にか全く見なくなってしまいました。

下の画像は、何年も前の地元での郵趣イベントで見つけたもの。

14027.jpg

昭和44年の衆議院選挙の時のものですが、日付欄には年号しか入っていません。
たしか選挙印は、時刻を外して年と月を入れるはず。
これでは、日にちがわかりませんね。

この選挙の投票日は、年末ギリギリの昭和44年12月27日でしたが、よくこんな日程でしましたね。
ところで、この葉書の差出人の結果ですがブッチギリのビリ。
福井全県区で1,173票で、得票率は0.3パーセント。
コメント(2) 

『鹿児島郵駅史』 [文献]

14026.jpg

地方の郵便史をテーマとした本は、一時期『○○の消印』みたいな本の発刊がブームでもあったことから、それなりの種類があります。
これらは、消印やカバーの図版にデータ表を載せ、それに当該地方の簡単な郵便史解説を付した編集が一般的だと思います。

『鹿児島郵駅史』は、それらとは全く異なるコンセプトであり、豊富な図版を挿入した読ませる地方郵便史として作られています。
もちろん豊富なデータも沢山入っているのですが、それらが『○○の消印』本で見られるような単なる記録の羅列としてではなく、郵便史を叙述するための資料として収録されています。

本書を一読すると「このような本が各地方ごとに揃っていると良いのに」と思うのですが、それが簡単に出来ないものであり、大変な労作であることも一読することでわかります。

コメント(1) 

永遠の空白 [外国切手]

14025.jpg

画像は、ライトハウスのイギリス切手アルバムからの1ページで、ペニー・レッド目打付き。
このアルバムは専門アルバムみたいな編集で、プレートごとに単片のスペースが作られており、画像はプレート71〜109までが収められるリーフです。

ご覧のように、たった1ヶ所が未収・・・。
これは、埋めたくとも永遠に穴が開きっぱなしで間違いありません。
もし、どこかでそれを入手できたとしたら、きっと一生の運をそこで使い果たしちゃっていることでしょう。

なにしろプレート77。
カタログ評価無しで、数枚が確認されているだけですからねぇ。
コメント(3) 

アンガウル [風景印]

14024.jpg

アンガウルの風景印。
アンガウルなんて、恐らく切手を集めているから知っているのであって、普通の人なら知らないでしょうね。

南洋と言えば、普通はサイパン、パラオ程度でしょうから。

アンガウルと言うのは、パラオの下、つまり南隣で、南洋の中でも最も赤道に近いみたいです。
描かれているのは、燐鉱石を貨物船に積み出している風景だそうで、椰子の木が南洋っぽくていいですね。
コメント(3) 

「フランス郵船と日本」 [文献]

14023.jpg

1984年の『千葉敬愛経済大学研究論集』26号に掲載された、澤護氏による「フランス郵船と日本」。

在日横浜外国郵便局の中で、最もポピュラーな存在だったのがフランス局であることに異論はないと思います。
本稿は、そのフランス局と密接な関係であったフランス郵船について論じたもので、本文では1865年から1889年までの長期間について、各年次ごとに主要船客を中心にフランス郵船の活動について紹介しています。

そして巻末には、船がいつ上海を出港し、いつ横浜に入港したのか。また、その逆に横浜出港日と上海入港日が船名、船長名とともに全てが表としてリストされています。
その他、横浜寄港のフランス郵船の船名・総トン数・馬力・造船地・造船年・就航期間などもリストされています。

本稿は、郵趣的にも極めて有益な内容なのですが、不思議と郵趣家の中で話題になることがありません。
手彫や小判切手の収集家、そして初期外国郵便に興味のある方には一読をお勧めいたします。
コメント(1) 

『英国切手部会報』200号 [文献]

14022.jpg

『英国切手部会報』200号が到着。
200号と言っても記念号では無く、通常と変わらない内容ですが、編集者である佐藤氏による「イギリス切手部会報の現在」という記事が、200号の1つの区切りとしてはタイムリーなもの。

この「イギリス切手部会報の現在」は、僕が「現段階では、最高の内容を誇る部会報」と位置づけている会報の編集方針とか視点など、部会報作成のバックヤードについて記されたものです。
本文を一読すると『英国切手部会報』が、なぜ優れた内容なのかがわかります。
本稿は、切手収集に直接的に関係するものではありませんが、郵趣におけるアウトプットに興味の有る方は、ぜひ一読をお勧めいたします。

そう言えば、僕自身が『英国切手部会報』に記事を掲載させてもらったのが随分と前に数回あるのみ。「これではいけません」と反省です。さて、何を書こうかしら。
コメント(1) 

世界カタログの海賊版 [文献]

14019.jpg

画像の、昭和19年3月発行『切手文化』29巻3号所収の「報道と記録」に、ちょっと面白い記事が掲載されています。
「イヴェールの一九四三年上海版」という記事で、一部を下に抜き書きしておきます。

「イヴェールの一九四三年上海版を入手!例によってお粗末な印刷と製本、でも無いよりはましというところであり、あちらの新しい型緑の見られない今日、これでも最近の世界郵趣界を知る上に於て、ツームシュタインの四四年版と共に私共には必要不可欠なものであり(以下略)」

この上海版というのは、もっともらしく書かれていますが海賊版のこと。
当時の上海というのは海賊版のメッカで、『スコット』の海賊版もありましたし、カタログではないですが、ウッドワードの大著にも上海海賊版があります。

当時の熱心な収集家は、中国に渡った知人を通じて、そうしたものを入手する努力をしていたのですね。
いつの時代も、趣味に費やす努力は大変なものです。
コメント(0) 

フィンランド・切手帳1968-1972 [外国切手]

14016.jpg

画像は、フィンランドが1963年のデノミに合わせて発行を開始した第3次ライオン紋章シリーズ(デノミネーション)の切手帳。
毎度のことながら、このシリーズでも多くの切手帳が発行されていますが、画像のものは1968年発行のもの。

表紙の色調が2種類あって、

14017.jpg

上のタイプがRedで、下がOrange redです。

14018.jpg

表紙・裏表紙ともに郵便料金表なのですが、左がスウェーデン語で、右がフィンランド語という、いかにもフィンランドらしい作りになっています。
コメント(0) 

『郵趣仙台』205号 [文献]

14015.jpg

東北の重鎮である、仙台の斎さんから『郵趣仙台』205号をご恵送いただきました。
斎さんによる「和文ローラー印」の連載も8回目ですが、記事の冒頭にある「最近のローラー印の落札結果」を見て驚きです。ちょっと少ない使用例になると、その落札額に「驚き×2」位の驚きです。
僕の認識不足なのか、暴騰なのかどっちでしょうか?

「例会記録」を見ると、なかなか活発な様子。
正直なところ羨ましいですね。例会が活発でないと自然と足が向かなくなりますから。
コメント(0) 

松本 [風景印]

昨日は、親父の27回忌の法事で甲府へ。
でも、ただ単に行って帰って来るのではつまらないので、ちょっと足を伸ばして松本へ寄り道。
目的は風景印です。

不思議と、今まで松本というと休日ばかりに行っていたので、風景印とは縁がありませんでした。
14時半から16時過ぎまでの約1時間半で、5局を回りました。
街中はまとまって配備局があるので、かなり効率的に押せます。

14014.jpg

画像は松本局で、槍ヶ岳をバックに、国宝松本城と松本てまりを描いています。

コメント(0) 

『韓国郵票九十年』 [文献]

14010.jpg

昨日紹介した郵便100年記念本の10年前に出た90年記念本で、発行元は同じ大韓郵票会。
旧韓国の論説にページを割いて98ページがあります。

「韓国最初(文位)郵票の穿孔分類」は、文単位切手の目打に着目した論説ですが、日本の小判切手の目打との関係を論じたもので、この種の方法論では初期の労作だと思います。
そのほか、海関郵政の消印や二重丸形日付印、銭位加刷切手の分類など、1974年当時はあまり知られていなかった韓国における郵趣研究のレベルを知ることができます。

また「光復後(1946〜49)の郵政」では、独立後初期の郵便料金の変遷や各種日付印・収納印の解説、当該時期のカバーを題材に郵便史側面からの解説など、興味深い資料が紹介されていますし、その他、各種通常切手の論説やステーショナリーの紹介等、100年本と同様に興味深い記事が多く見られます。

体裁は、A5判、279ページのソフトカバーです。
コメント(1) 

『韓国郵票百年』 [文献]

14009.jpg

韓国の郵便創業100年と大韓郵票会35年を記念して、1984年に大韓郵票会が刊行したものです。
旧韓国から戦後までの広い範囲を、それぞれのテーマに沿って解説しているのですが、旧韓国については、日本語による大きなハンドブックが出版されているのでそちらに譲として、戦後物については日本語による情報が少ないことから、本書に参考とするべきことは多いと思います。

例えば、産業復興シリーズは簡単なカタログ程度の内容しか知らなかったのですが、紙質だけでも5種類もあることを知りましたし、普通通信日付印の1945年から1975年までの流れを知ることができました。
また、南北郵便交換制度など郵便史的に興味深い論説も収録されています。

こうして見ると、旧韓国意外のことは知らないものです。
体裁は、ハードカバーでA5判、383ページ。
コメント(0) 

『ゼンフ』カタログ [文献]

戦前の世界切手カタログの最高峰と言えばドイツの『ゼンフ』ですが、残念ながら戦争のために1942年をもって刊行を終了してしまいました。
さすがに、今となってはこのカタログを現役で使われたという方は、いらっしゃらないのではと思います。

14008.jpg

上の画像は、1931年版の『ゼンフ』カタログから日本の小判切手の解説の一部分。あまり開くと製本が割れてしまうので、2段組み本文の右側部分しか載せていません。解説は、次ページへも続いています。

今で言うところの旧小判、U小判、新小判別に採録・解説してあり、特に目打の分類にも注目しノートとして記録しています。
この目打分類ですが、遡ると1896年版にまで辿ることができます。この辺の細かな記録が「世界最高のカタログ」と言われていた所以でしょう。
コメント(0) 

局名特大サイズ [日本郵便史]

唐草印も、たまに眺めると色々と気が付くことがあります。
下の画像は東京の武蔵野局のもので、データは「武蔵野/29/11. 10/後6-12」。
まぁ、普通のものです。

14006.jpg

そして、次の画像です。
データは「武蔵野/30/9. 19/前8-12」で、データ的には上と同じく普通ですが、局名にご注目。

14007.jpg

異様にデカイですね!
上の画像と比べると一目瞭然でしょう。

手元に28年の印影もあるのですが、これは29年のものと同じで、引き続いて使われたことがわかります。
問題は、全く異なる印影を持つ30年のタイプがいつから使われたのかということ。
30年の使用例も手元には、これ1枚しかないので追跡ができません。
それと、他局ではどうなのでしょうか?これも気になるところですね。
コメント(0) 

「疑問のエンタイヤ」 [文献]

東北郵趣連盟の機関誌『みちのく郵趣』66号(昭和38年7月)に、昨日紹介した新小判2銭切手に「岩代/郵便局/土湯」のカバーに対して、「なぜ赤2銭の時代に不統一印なのか法的根拠の視点から説明がつかない」と、疑問を示した「疑問のエンタイヤ」と題する解説が掲載されています。

著者は「編集部解説」とされていますが、当時「みちのく郵趣」の編集人であった渡辺市次氏であったと思われます。

本解説では、昨日紹介した『会津郵趣』では公開されなかったカバー写真が掲載され、本誌によって初めてこのカバーを目にされた方も多かったのではないかと思います。下の画像がそれです。

14005.jpg
コメント(1) 

「岩代土湯・郵便局印について」 [文献]

14004.jpg

『会津郵趣』第7巻6号(昭和35年6月)に掲載された、新城辰五郎氏「岩代土湯・郵便局印について」は、短文ながら極めてインパクトが強い報告だったのではないでしょうか。

なにしろ、円形の「岩代/郵便局/土湯」の不統一印が抹消している切手が、新小判2銭だというのですから!

この報告で残念だったのは、地方の孔版誌だったので図版が無かったことと、少部数の印刷のため、限られた人しか本記事に目を通すことができなかったことです。

月日は経って、実はこのときに報告されたカバーが、澤護氏の名著『小判切手』に採録され、本書によって初めて本カバーを目にした方も多かったのではないかと思います。
『小判切手』をお持ちの方は、どこに掲載されているのか一度探されてはいかがでしょうか。
コメント(1) 

「泉州佐野 “熊文”印発見」 [文献]

14003.jpg

画像は『消印とエンタイヤ』113号(昭和34年10月)に掲載された報告。
泉佐野のいわゆる「熊文」印については、箱場印ではないかと考えられたりしていましたが、裏田稔氏による調査により、局所印として代用された私印であることが本報告により解明されました。

泉佐野局の初代局長は魚問屋を営む熊取谷文部氏であり、その氏名から一字をとり印鑑としたのが「熊文」印で、本印は問屋の仕切状などに使用されていたということです。

裏田氏は、調査のために同家を訪問するとともに、泉佐野局に初期郵便資料として同家より寄託されていた資料群の中に当該印鑑が現存することを確認されました。
本報告では同印の使用について、開局後にKG型印が配備されるまでの短期間の使用と結論付けています。

また、本報告には堺管轄の明治8年「郵便切手売下人名簿」が掲載されており、それによると魚屋、米屋、農木綿仲買、古道具屋、酒屋、酒造業、質屋などの商人の他に、大工という定位置の職場を持たない職種も売下所に入っていて、初期の郵便売下所の実態を知るには中々面白い資料です。
コメント(1) 

ネパール1/2アンナ切手のテートペッシュ [外国切手]

画像は、ネパールの初期切手から1899年発行の1/2アンナ切手。

14002.jpg

ネパールの初期切手の特徴の1つは、シートのあちこちに確認できるテートペッシュ。
これは全ての額面に言えますし、このテートペッシュの位置関係から、多数存在する印刷セッティングのセッティング・ナンバーを特定することができます。

画像のものは、セッティング・ナンバー13で、ポジションは1-2。
ポジション1の切手は、クラッチ版が逆さまに置かれたほかに、印面内にあるキズからその位置が特定されます。
それにしても、1番切手から逆さまとは随分とマヌケなセッティングですね。

コメント(0) 

白文「二用禁」状付 [文献]

14001.jpg

画像は、昭和32年の『消印とエンタイヤ』百号記念誌に掲載された小報告。
茨城県の大曽根局の不統一印で、白抜きで「二用禁」つまり「切手を二度使うなよ」と言っている極めて希少性の高い消印を押したカバーです。

実は僕の地元にも、これと似た不統一印があります。
けっこう古くから知られているものですが、坂井市の兵庫局で使用された「二度不要」という消印。

考えようによっては、郵便黎明期の周知印のような性格とも言えますね。

コメント(0) 

郵趣誌の広告 [文献]

13703.jpg

画像は短命だった月刊『切手マンスリー』。
郵趣団体に属さない一般商業誌でしたが、1971年9月に創刊して、たったの6号で終巻でした。

今日は記事の内容紹介ではなく、面白いと思った掲載広告です。
商業誌のばあい、広告が雑誌の安定的発行を支える重要な収入源であることは誰でもご存知ですね。
郵趣誌という特殊かつ限定的な雑誌のばあい、それに関係する広告で埋まるのが普通だと考えるのですが『切手マンスリー』のばあいは違います。
もちろん郵趣関係広告が大部分なのですが、その中に混じって時計の輸入代理店、同仁製薬、日本不動産銀行、神戸銀行、カシオ計算機などの広告が入っています。
しかも、その広告が表紙の見返しや裏表紙のカラーなど、面積といい、場所といい、雑誌の一等地ばかりを占領し、切手商などは地味な二等地ばかりで面積も小さい。

1971〜72年というと切手ブームな真っ最中で、こうした大手一般企業も特殊な雑誌である郵趣誌に広告を出しても、その効果が期待出来ると考えていたのでしょうね。

今だったら最大部数を誇る『郵趣』が頼み込んでも、広告を載せる一般企業なんて無いでしょう。
広告から郵趣界の盛衰を見るのも楽しいものです。
コメント(1) 

武生郵便局 [日本郵便史]

明治20年前後に各地で『商工便覧』という本が出版されています。
内容はというと、各地の各種店舗や工場、旅館、病院などを銅版画で紹介したものなのですが、これを丹念に見ていくと郵便局やポストなど、郵便関係の絵も色々と描かれていてよい資料になります。

下の画像は、明治20年発行の『福井県下商工便覧』からの1ページで、武生郵便局が描かれています。

13702.jpg

描かれた絵の左半分が武生郵便局で、右半分は浅井政男の経営する運送会社の店舗になっています。つまり、当時の武生郵便局は運送会社の一部を間借りしていたのですね。
この絵を見て面白かったのは、間借り先が内国通運ではなくて、他の運送屋だったこと。
内国通運の武生支店は、この前ページに描かれています。

絵を見ると窓口が2つで、ポストが壁に掛けられています。
明治20年というと紅色の新小判2銭の時代で、武生の二重丸印をよく見かけますが、こんな感じの局舎で押されていたのですね。
コメント(1) 

洋紙青1銭「ロ」 [日本切手]

たまに思い出したように集めているのが、洋紙青1銭「ロ」のリコンストラクション。
下の画像は、その材料になるかわからないけど、取りあえず入手したものです。

13701.jpg

洋紙青1銭は、これといった大きな特徴があるわけではないので、入手したあとでシート写真と睨めっこです。
1版と2版があるので、合計80ポジションになります。

その結果はと言うと、残念!どうやら1版のようです。
ようやく21ポジションが埋まった2版は、先に進みませんでした。

まぁ、この切手は切手で他に使い回しがあるので、決して無駄にはなりません。
コメント(1) 

『ふるさと切手風景印マッチングガイド』 [文献]

13700.jpg

ちょっと前に、新刊としてアマゾンから配本になりました。
この本は、読む本では無く眺める本です。
まぁ、書名からしてそんな感じはしますが。

本書は、風景印の題材に相応しい「ふるさと切手」を台切手として集印を楽しもうとする発想で、その発想自体は以前からポピュラーなものですが、これだけカラー図版を使うと見て美しく楽しいものです。

本書を一覧して感じたのは、肝心の本文図版よりも、色々な人がそれぞれのアイデアで作成した「マッチング作品」の方に目が惹かれました。
皆さん綺麗な絵をカシエのように描いて、なかなか手が込んだ作品を作ったりしているようです。
ただ、あまり手が込みすぎると気軽に楽しめるというよりも、準備に手間が取られすぎて長続きするのか心配になります。

126ページのみで定価は1750円もするので、皆さんというわけにはいかず、こういうのがお好きな方のみにお勧めいたします。
コメント(1) 

『呉ポスト』700号 [文献]

13699.jpg

『呉ポスト』が700号の大台に乗りました。
呉郵趣会の機関誌と言っても、創刊以来、中崎氏の単独編集が続いているため、実質個人誌のようなものです。
その700号ですから、偉業と言ってもよいでしょう。
何しろ、創刊が昭和31年なのですから。

毎号、僕も全く役に立たない「外国切手収集家の日本切手コレクション」と題する愚文を載せて頂いているのですが、今月号は「番外編」として「昭和31年1月の郵趣誌」を投稿。
内容は『呉ポスト』創刊時に刊行されていた各種郵趣誌を紹介しながら、創刊時の郵趣界の状況を概観したものです。

切手収集に直接役立つものではありませんが、創刊時の背景を知るにはよいかと思います。
コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。