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『南方占領地のステーショナリー』 [文献]

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南方占領地では、今や日本のトップ・コレクターになった土屋氏の作品集第二段。
最初の切手編は2004年でしたから、あれから9年になります。
切手編が出版された時にも、紹介した記憶があります。あの頃はブログが無くて、ホームページ上の日記コーナーでした。

表紙を飾るのは、あのフロレス暫定はがき。
南方占領地を代表するステーショナリーとして、もっとも相応しいものなのでしょう。
表紙としての重みが有りますね。

内容は、基本的に切手展作品のリーフなのですが、リーフの書込みが概説的な形式をとっているので、リーフを見ながら南方占領地の概要が掴めるのが有難いです。
できれば『日専カタログ 日本関連地域編』を傍らに置きながら読むのが良いでしょう。

オールカラーで、6,000円は悪くない価格設定だと思います。
150部の限定版ということ。
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JAPEXの頂きもの(2) [外国郵便史]

昨日に続いて、JAPEXでの頂きものです。

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日本の連合はがき4銭に、「近江八幡/四十一年三月五日」の丸一印。神戸の中継印は翌日の6日。そしてトルコのコンスタンチノーブルの到着印は4月15日です。

このはがき、トルコ宛なのに到着印は在トルコ英国局になっています。
左側の綺麗な消印がそれです。
面白いですね。第三国から差立られた郵便物なのに在外局が受け取っているなんて。

この時期、不安定な国内情勢を理由にトルコ国内の主要都市にイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアなどが在外局を置いていました。

郵便史的に興味深く、面白い使用例を頂きました。
ありがとう、ございました。
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JAPEXの頂きもの [外国切手]

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画像はJAPEXで、ある方からお土産として頂いたもの。
ビルマで、1947年に発行された加刷切手15種のうち、14種が揃っていました。
面白いのは、こうしたセット物で1枚欠けているのは、大抵が高い切手なのですが、今回は一番安価な切手が欠けていました。

この切手の加刷は、ビルマ暫定政府のもので3種類あり、加刷の種類によって評価が異なります。
頂いたものは、全てメインナンバーの加刷です。
『スコット』や『ミッヘル』などでは1種類しか掲載されていませんが、『ギボンズ』の親版には3種類が登録されています。
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フォントと大きさ [切手展]

JAPEXにしろ全日展にしろ、たくさんの作品が出品されているので、使われているフォントや大きさも実に様々。
変わったフォントもあれば、大きすぎたり逆に小さすぎたり。
これは、郵趣とは全く関係のない部分の話しなのですが、作品全体の印象や見栄えに直結するので、意外と大切なことなのです。

JAPEXでも、どのような感じが見やすく、そして美しく見えるのか気を付けて見ていたのですが、文字に気を配っていると思われる作品は、少ないように見受けられました。

大きさは、注記などのノート部分には11〜12ポイントがちょうど良さそうです。
会場では、目の位置から作品までの距離が長いので、これより小さな9ポイントでは見難くなります。
意外と皆さん、自宅用のリーフと展示作品用のリーフを同じポイント数で作っていませんか?
作品をある程度作ったら、壁などにリーフを貼付けて会場の疑似環境を作って確かめると、よく解ると思います。

フォントは、標準で付いてくるのにはあまり良いものが無さそうなので、別途用意するのも手だと思います。
リーフ上では、3種類程度を使い分けるのも良いと思いますし、目立たせたい時は細線で囲む方法もあります。

今回の展示で、一番リーフの美しかった出品者に聞いたところ、何種類ものフォントを出力して、その中から選んだと教えてくれました。


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どうする作品指導 [切手展]

JAPEX最終日には表彰式があり、その中で審査講評がありました。
評者は、もちろん審査委員長の竹上さん。
講評の中身は的を得た話しが多く、その中で1つ気になったのがタイトルページの作り方。
毎度のことながら、タイトルリーフの出来、不出来には、とんでもない位の差があります。この問題については、十年以上も前からのことで、それが毎年繰り返されているのです。

タイトルリーフについては、国際展などで良い作品例をノートに書き写したり、国内でもそれなりの知識と技量を持った人達と議論しながら深めていくのが近道だと思います。

しかし、誰もがそのようにできるわけではありません。

JAPEXは、日本郵趣協会でも重要な行事に位置づけられていますし、その行事の中で発生している指導すべき事柄です。
したがって、このような指導については機関誌である『郵趣』によって行うべきではないでしょうか。

審査委員長が口頭で「改善が必要だ」と、たった一言だけ指摘するだけで終るのは、場所柄当たり前のこと。
だったら、それを受けて指導的記事を企画するのが、事務方である協会職員の仕事ではないでしょうか。

多くの普通の収集家は、一言「改善が必要だ」と言われても、「どのようにして」「どうすれば」など、皆目見当もつかないのです。
これでは、毎年同じことの繰り返し。

このことは、JAPEXのみではなく全日展にも当てはまりますが。
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宴会 [切手展]

JAPEXネタの第1回目で、いきなり宴会編で申し訳ありません。
しかし、我々外国切手収集家にとって「外国切手出品者の会」の宴会は、JAPEX、全日展ともに会期中最大のイベントなのです。

これまでに、大根料理専門店やふぐ料理店が多かったのですが、今回は浅草なので鰻料理屋でした。
鰻も最近はお高く、こういう時でないと口に入りません。
下の画像は、一通り飲み食いした後の食事として出て来た鰻重です。
おいしかったなぁ。

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宴会の時には、けっこうマジメに作品展開の仕方や、リーフ作りのテクニックなどの話題もでます。
皆さん、国際展の経験豊富で自分の専門領域には一家言を持っているので、お酒お飲みながらノートを執っている人すらあります。

お酒を飲んだあとは、ファミレスのドリンクバーを飲みながらの2次会。
ここでは、テーブルの関係上幾つかのグループに分かれますが、それぞれ濃いお話のはず。
僕のところでは、マテリアルの入手とか、海外オークション、リプリントの扱い方の話しをしたような。

一見単なる親睦会のようでありながら、内容は実はそうではない。こんな会の存在は、とても有難いものです。
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JAPEXより帰着 [切手展]

先ほど、帰って来ました。
この3日間に多くの方にお会いして、作品参観と同じくらいの時間をおしゃべりの時間に費やしました。
皆さん、ありがとうございました。

また、何人もの友人が最高位をはじめ、上位入賞されたのも嬉しいことでした。
おめでとうございました。

JAPEXネタは、明日以降に小出しで出して行くことにします。
これで、1週間分くらいは引っ張れるかもしれません。
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明日からJapex [雑記]

明日からJapexということで、朝が早いです。
4時起床。
5時49分の特急に乗り、途中で新幹線に乗り換え9時40分には東京着。

幾つか用があるので、それを先に片付けるか、先にJapexに行くか悩むところです。
まぁ、東京に着く時までに決めましょう。

出品タイトルだけを見ると、今年のJapexは当たり年のようで期待してます。
恒例、外国切手出品者の会の宴会も鰻屋であります。今回も新入会の方が居るので、新しい出会いがあります。
友人を増やすこと。これが趣味の楽しみの1つ。
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ハンガリー・鉄道駅構内局 [外国郵便史]

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上の画像は、ハンガリーの初期はがきの使用例。
で、下の画像が消印部分の拡大です。

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データは、" DEBRECZEN P. U. 1871. 8. 18 " ですが、ここで問題なのが意味ありげに付いている " P. U. " 。
この意味は、マジール語で鉄道駅を意味するところの略なのだそうです。
この鉄道駅構内局の消印は、有りそうで、探すとなると難しく、思った時にいつでも買えるものではありません。

日本の鉄郵印のように、独立したジャンルとして収集するほどの局数があるわけではないので、フルスケールは無理ですが、郵便史的な展開にしてワンフレームには良いテーマかと思います。
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" Translations from Kohl's Handbook " Bulgaria [文献]

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日本人は、英語なら多少の素養がありますが、それ以外の言語となると、途端にお手上げではないでしょうか。
ましてや、フランス語とかドイツ語などのようにポピュラーな言語ではなく、マイナーなものとなるとなおさらです。
このことは収集上にも当てはまり、国によっては苦労することもしばしばです。

" Translations from Kohl's Handbook " Bulgaria は、内容は古いですが、手軽にブルガリア切手の概要を英文で知るには、よい解説です。
タイトルが示すように、本書は『コールのハンドブック』の英訳版で、" Collectors Club Philatelist " に6回にわたり連載されたもの。
初期〜1911年までの切手について、バラエティーも含めて細かく解説されています。
例えば加刷切手については、ブランケットのスリップにより起こる、微妙な二重印刷などについても記録されています。

こうした解説は、古い記事でも中々有難い。
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" HAND BOOK OF THE PRE - STAMP POSTMARKS OF AUSTRIA " [文献]

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ミューラーのハンドブックの1冊で、ニューヨークのコレクターズ・クラブからの出版。

ハンガリーの郵便印を集めていると、避けて通れないのが周辺諸国で、特にオーストリアは家族みたいなものなので必須です。
ハンガリーとオーストリアの近世〜近代史を知らないと、そのへんの関連性が解らないと思いますが、本書もタイトルにはオーストリアしか出ていませんが、ハンガリーやチェコ、その他の周辺諸国を含んでいます。
本書はタイトルが示しているように、切手発行以前の郵便印に特化したもので、年代的には18〜19世紀前半を扱っています。

構成は、前半が解説で、後半はカタログ。
解説部分は、オーストリア帝国の歴史から始まり、その後に郵便史、料金、郵便印についての概説が続き、それらを読むことによりプレ・スタンプ時代の概要が掴めるように工夫されています。
それらを読んだ後に、郵便印についての深い解説が多くのトレース図を入れてタイプ別、時期別、用途別に詳説されています。

後半のカタログ部分は、局名別に使用した郵便印が採録されていますが、こちらは全てが記号化された情報なので、それらの記号を理解していないと少々使いづらい部分があります。

本書の初版は1960年ですが、その後も版を重ねていることからもわかるとおり、この分野を扱う基本文献の1冊に位置づけられます。
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『SPINK BEHR』フランス・クラシック [文献]

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SPINK と BEHR が組み、2003年11月に開催したフランス・クラシックのオークション。
気がつけば、もう10年前ですから一昔になります。

このオークションの衝撃は、凄かったですね。全ページにわたってフランス・クラシックの逸品が大型図版で並んでいましたし、大ブロックなどは折込みページです。
極めつけは、表紙下段左側の田型ブロック。1849年1フラン・バーミリオンのテート・ベッシュ付。本文では、左右見開きページを使ってノートもびっしり。

編集自体が1マテリアル1ページ、又は見開きの配列なので、ゆったりしており疲れません。
しかも、マテリアルは極上品ばかりなので、まるで豪華美術書のような出来映えです。
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「左書き鉄道郵便印の研究」裏縦貫線の鉄郵印 [文献]

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『喜多方郵趣』には、多くの鉄郵印関係の報告や解説が掲載されていました。

サブタイトルの「裏縦貫線」と言っても、何のことやら解らない人も多いと思います。
最近は死語となりましたが、以前は日本海側を裏日本と読んでいました。つまり日本海側が裏になるわけで、そこを縦断する路線(北陸、信越、羽越、奥羽本線)を総称して裏縦貫線と呼んでいました。
例えば、あの列車火災で有名な急行「きたぐに」や寝台特急「日本海」、日本最長の昼行特急であった「白鳥」が、裏縦貫線の優等列車というわけです。

大阪〜青森を結ぶ長距離路線は、日本海側の大動脈としての使命があることから、直通、区間便をあわせて多くの郵便車が走っていました。
大阪〜敦賀は大阪、敦賀〜直江津は金沢、直江津〜酒田は新潟、酒田〜青森は青森の各鉄郵局が担当していたので、最長距離を走る列車には4区間あるわけで、これだけ分かれているのは裏縦貫線だけだと思います。

本稿の解説を読むと、裏縦貫線のみにテーマを絞っても大変な労力が必要だと気付きます。
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ハンガリー郵便印の収集 [外国郵便史]

久しぶりのハンガリーねたです。
画像は、以前に国際展に出した作品からの1リーフ。

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ハンガリーの郵便印収集を始めた頃は、郵便印収集は郵便印に特化した分野だと単に思い込んでしまい、ひたすら郵便印のバラエティを追うことに意味合いを感じていました。
従って、カバーを入手しても、そこに押された郵便印のみに興味が奪われ、料金とか逓送経路、その他のカバー上に書込まれたデータ解析は、全くのおざなり状態だったと言ってもよかったでしょう。
その極めつけは、切手発行以後のものについては、作品を見ても切手とカバーが半々近かったですね。

その後、助言をくれた方の考え方や、FIPのガイドラインを熟読するにつれ、根本的というか最も基本的な事柄を無視していたこと、すなわち、消印収集は郵便史の一分野であることに気付きました。
このときは、さすがに「目からウロコとは、このことだ」と。

その後、作品を見てくれたハンガリーの先生に指導してもらうようになり、益々カバー全体の解析が必要であることを痛感したしだい。

画像のリーフを見ると、レベルの低さがわかります。

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種蒔きの混貼使用例 [外国郵便史]

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フランスの種蒔きは、良い切手なので好きなのだけど、使用例となるとなかなかスッキリしません。
その原因は、画像の使用例のように、幾つかの若干デザインが異なる切手が混在することにあります。
もちろん、発行の仕方がこうなのですから、自然な使用例ではあるのですが・・・。

画像の切手は、左3枚の5サンチーム切手はタイプ1で普通の切手ですが、右の線描き15サンチームはタイプ5。つまり切手帳からのものです。
種蒔きの収集家でも、カバーに貼ってある切手のタイプ別を見ている人って意外と少ないようです。目線がどうしても使用データの方ばかりに向いてしまうからでしょうか。

合計30サンチームは、外国宛はがき料金でプラハ宛。1921年5月20日の使用例です。
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ネパール1902年リカット・フレーム [外国切手]

久しぶりのネパールです。
十数年前に全日展に出品した時のリーフが、そのまま残っていて、そこからの画像です。

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ネパール初期の切手は、一見したところどれも同じに見えるのですが、印面の微妙な変化や色調で幾つもの発行年別に分類ができます。

画像は、その中でも一番わかりやすいタイプで、印面周囲の棒線を再刻したもので、リカット・フレームと呼ばれるもの。
1902年の発行です。

初期切手の大部分は、日本の和紙に似たネパール紙に印刷されているのですが、品質が一定ではないので色々な紙質の紙があります。
画像のものは異常に薄い紙で、それがどのくらい薄いのかというと、貼付けたヒンジの薄緑色が透けて見えているのが、おわかりになるでしょう。

この切手は、セッティング27のポジション52〜53、59〜61です。
ネパール初期切手の楽しみは、どことなく手彫切手に似ています。
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明治16年1月2日 [日本郵便史]

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画像は、ご覧の通り旧小判2銭紫の東京ボタ印消し。
これだけだと、どこにでもある普通のカバーなのですが、消印をよく見ると明治16年1月2日。

もし、このカバーが新小判2銭だったら大変なカバーになるところですね。

で、この紫2銭ですが、差出人の手持ちだったのでしょうか?
そうだったのなら、話しは面白くないのですが、仮に東京局で買ったものだとしたら、1月2日の窓口には、まだ新小判2銭が出ていなかったことになるので、かなり重要な使用例に化けます。

たぶん、手持ちの切手だったのだと思いますが。
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昔の切手展、こんな作品も [雑記]

戦後黎明期から始まった、全日本切手展。
外国の郵趣情報に触れる機会があった一部の人以外は、切手展の実際を知ることや、またそうした指導が皆無であったことから、今から見ると「これが切手展の作品か」と、驚くようなものがマジメに出品されていました。
でも、当時の状況を考えると、こうした事の全てが悪いとは言えないのは当たり前の話しで、多少なりとも郵趣の発展には貢献したものと思います。

昭和33年の全日展に「防湿セロファン袋の貼付脱落に対する研究データ」と言う、何かの研究論文のようなタイトルの作品がありました。

防湿セロファンと言ってわかる人は、僕と同じ年代以上の人だと思いますが、僕の年代では、そのような商品があったことは知っていても実際に使ったことはなく、使用した経験のある方というと70代以上の方だと思います。

この防湿セロファンで切手を包むのですが、今のマウントとは違い裏糊が無いので、これではリーフとか台紙に貼れないわけ。
そこで、何かの接着剤を用いるわけですが、その接着剤に何が一番適しているのかを考察したのが、この全日展作品。
普通の糊、外国製ヒンジ、セメダイン、ホワイトセメダイン、謄写版用修正液、セロテープ、写真用接着剤を試したそうですが、その結果、写真用接着剤が一番適していたそうです。

当時の切手展は、こんな視点もありだったのですね。
それにしても、切手展なのに肝心の切手とは、全く関係が無いのですが・・・。

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郵便創始75年記念 [日本切手]

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画像は、日本の未使用カタログコレクションを整理しているボストーク日本切手アルバムから「郵便創始75年記念」のもの。

この切手、製造上の理由から発売日が全国バラバラだったのが有名です。
公式発売日は、一応、昭和21年12月12日。
巷の解説本では、12月20日頃にはおおむね全国に行き渡ったとされていますが、僕が目にした記録で最も遅いのは、山形局では発売約1ヶ月後というのがあります。
約1ヶ月後と言えば年明けですから、全くすごい遅配ですね。

発売当日の逓信博物館では、7時30分頃には100メートル近くの列が出来ており、15時30分過ぎの段階では、入手出来なかった人達がまだ騒いでいたとのこと。
そして、その横ではヤミ屋(転売目的で朝から並んで入手した人達)が、額面の数倍で売っていたそうです。
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ギルバート・エリス島 [外国切手]

先日、このブログをご覧になったテレビ東京の方からツバルの切手についてご質問があったので、今日はツバルの前身であるギルバート・エリス島の切手をご紹介。

ツバルの切手は、いわゆる「黒い切手」と呼ばれる一群に入ると思いますが、英領時代は凹版をはじめとする良い切手を出していました。

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画像は、1939年1月14日に発行されたジョージ6世通常切手シリーズからの1枚で、最低額面のもの。
描かれた鳥は「オオグンカンドリ」と呼ばれるもので、日本には生息しませんが、迷鳥として稀にやって来るらしいです。

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塔30銭加貼2題 [日本郵便史]

第1次新昭和塔30銭のはがき加貼使用例を2枚。
料金は共に50銭時代です。

1枚目はこれ。

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追放切手前の使用例なので、楠公はがき5銭+第3次昭和5銭+同10銭+第1次新昭和30銭で、合計50銭。
データは局名が不明ながらも、日付は昭和22年6月26日とハッキリ読めます。

そして2枚目は下です。

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第3次昭和20銭+第1次新昭和30銭で、合計50銭。
この使用例は、台はがきが上の使用例と同じく楠公はがき5銭なのですが、こちらは追放切手以後なので、見えないように塔30銭で隠しています。
データは、「段嶺/23. 1. 3」。

上の使用例では、楠公はがきも料金の内なので、額面が確認できるようにズラして5銭切手を貼っていますね。
使用例としては各々が平凡なのですが、同じリーフに並べて貼ると、追放切手以前と以後の対比が面白いです。
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新小判2銭わら紙目打12 [日本切手]

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画像は、一見したところ駄物の1枚貼り。
消印は「陸奥・津軽・五・九/鯵澤」で、消印もKGで普通です。

で、紙に注目してみるとわら紙。
わら紙だと大抵は目打10で、この組合せのカバーは既に何通も持っています。

このカバーを入手したときは、封筒の色と切手用紙の色が同化していたので、あまり気にもしなかったのですが、だいぶ時間が経ってからよく見たら「アレッ、目打が細かいぞ」と気付き、ルーペ片手にゲージ測定。
その結果はと言うと、ゲージは12でした。

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赤2銭のわら紙の12。
専門家にしてみれば大したことはありませんが、僕にとっては一大事。
絶対数で見ると、わら紙の基本目打として、いつでも好きな時に買えるものでもないと思います。まぁ、11や12.5なんて別格もありますが・・・。
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ドイツ05形蒸気機関車 [外国切手]

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外国の蒸気機関車に好きな形式は、そう多くはありませんが、この蒸気機関車は子供の頃から好きでした。

1935年に作られたドイツ国鉄の05形式で2両だけ作られたものです。
流線形はこの頃の流行りで、日本でも既存の形式を流線形に改造したものがあります。
05形式は、297トンの客車を牽引して200.4キロという蒸気機関車による世界最高速度を記録しています。

切手は、レソトが1984年に発行した「世界の有名機関車」という、完全に収集家目当ての切手です。
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" BRITISH POSTMARKS A Short History and Guide " [文献]

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本書は「英国郵便印の百科事典」と評される時がありますが、日本で発売された『日本切手百科事典』や、『郵便消印百科事典』をイメージされると、かなり異なります。

基本的に本書は、読んで調べる事典とか、消印の詳細な解説本と言った方がピッタリだと思います。書名の一部である" Short History " は、正にそれを示しています。
採録範囲は、17世紀から現代までを扱っており、採録図版は1000を軽く越えていますので、図版を見ているだけでも英国における消印の流れの大要を掴むことが可能です。

本書の初版は1960年ですが、1977年の再版本が比較的入手しやすいと思います。
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「樺太の郵便と郵趣に想う」 [文献]

「樺太の郵便と郵趣に想う」は、東北郵趣連盟の機関誌『みちのく郵趣』12・13号(昭和29年7・9月)の2回に渡り連載された、戦前の樺太の郵便についてまとめられた報告です。

著者の大堀五左エ門氏は、大正10〜昭和17年まで樺太の郵政管理部門に在籍された方で、その時の経験について記されています。
特筆されるのは、あの日露郵便交換業務の第1回目に同行されていることで、その時の様子も細かに描写されています。
大堀氏は、下に示すようにスケッチが得意で、色々な場面をスケッチされており、本稿においても適切にそれが紹介され、とても興味深い記事になっています。

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樺太の郵便と言うと、山下精一氏の著作が有名ですが、大堀氏の報告は実際の経験者が記したものとして、第一級の資料と言えます。
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今日から復帰 [雑記]

ご無沙汰です。
やっと仕事も一段落です。あと新聞やら雑誌の原稿が幾つか残っていますが、通常の中で消化できる状態になりました。
先日、僕の担当した特別展を、来日中の米国フィラデルフィア美術館東アジア美術担当キュレーターが参観した後に、「この展示が全国を巡回しないなんて、もったいない」と、評価してくれたのが嬉しかったですね。
特別展の紹介は下記からどうぞ。
http://www.pref.fukui.jp/muse/Cul-Hist/kikaku/index.html#kikaku_01

この展示追い込みの一月間は、届いた郵趣関係の郵便物さえ全く開封しなかったので、机の上に30センチ以上の高さに積まれています。
送付してくれた方には全く申し訳ないのですが、これから順次開封いたします。

そう言えば、Japexの作品が発表されていますね。
今年は、例年になく競争出品がバラエティーに富んでいるようで、今から楽しみにしています。
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