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目打入りペンスブルー+ペニーレッド [外国切手]

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画像は、ちょっと見には美しいのですが、実はカバーではなくてオンピースの状態です。
たぶん大形だったので切られてしまったのでしょう。

差出人は、右上にある2d切手を貼ってSWANSEA局の窓口に出したと見え、同局1861年9月27日の消印が押されています。
ところが、この使用例の面白いところは、その隣に貼ってある1dの横ペア切手なのです。
この切手を抹消しているのは、2d切手と同じSWANSEA局なのですが、日付が翌日の28日になっています。

おそらく、差し出されたときは2d料金である1オンスまでの重量と考えていたのでしょうが、配達する段階で「なんだか重たいぞ」みたいなことになり、重量を量ったところ1オンスを超えていることが判明した。
なんてことを勝手に想像しているのですが・・・。
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『呉ポスト』688号 [文献]

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年度末ということで、送別会が2日連続だとさすがに疲れます。
今日は9時半まで寝ていて、13時半から16時半まで昼寝です。なんだか、1日何もしてない気がしますね。

気がついたら、ポストに『呉ポスト』688号が入っていました。
中ほどには、連載の「世界収集家列伝」掲載されており、先月からあの著名人フレデリック・J. メルビルが始まりました。
メルビルの著書は何冊も持っていますが、やはり興味深い人物ですね。
彼には、ユース時代からの豊富な知識と、それに行動力があります。この2つを兼ね備えた郵趣家というのは、それほど多くいないのではないでしょうか。

本連載のような、郵趣家の簡単な伝記をまとめた本は、欧米では何冊か出版されていますが、日本語で手軽に読めるのは本誌だけのはず。
肩の凝らないなかなか面白い企画です。
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「知られざるミュシャ」展 [雑記]

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昨日は、僕が担当している秋の特別展のための出品交渉と資料調査のため京都大学へ。
卒業式とかち合ってしまい、キャンパスは大変な賑わいでした。

無事に出品交渉もまとまり、帰りの電車までの間を利用して美術館「えき」KYOTOで開催中の「知られざるミュシャ」展を見ました。上の画像は、展示図録の表紙です。
切手収集家ならば、ミュシャと言えばプラハ城とピンと来ますね。

これまでに日本では数多くのミュシャ展が開催されていますが、今回の展覧会はチマル・コレクションという、ミュシャの個人コレクションでは超有名なコレクションを中心に、組み立てられているところが特徴です。

今回は、小品や雑誌などの出版物の挿絵などに良い作品が含まれていて楽しめましたが、一番最後にプラハ城切手や、新聞切手、不足料切手などミュシャの手による切手も、こじんまりと展示されていました。
さすがに他の作品と比べると小さすぎて迫力がないので、じっくりと見ている人はほとんどいませんでしたね。ちょっと展示方法がよくなかったかも知れません。
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今年のジャペックスは・・・ [雑記]

全日展がまだなのに、いきなりジャペックスの話しです。
皆さんもご存知のとおり、今年のジャペックスは11月22日(金)〜24日(日)の会期で、会場が都立産業貿易センター台東館だそうです。

優良立地条件のサンシャインから、浅草となるとなんだか都落ちのように感じるのは、僕だけではないでしょう。
サンシャインは、ホテル・飲食施設と全てが施設内にセットされていてとても便利で良かったのですがねぇ・・・。特に飲食施設は選り取り見取りで「ちょっと飯でも」とか「ちょっとお茶でも」と友人とすぐに行けたのに、台東館では昔のデパートの大食堂みたいのが1ヶ所あるだけですからね。

まぁ、以前の会場に戻っただけと言えばそうなのですが、一度便利を覚えてしまった体にはいやはやなんとも。
会場使用料は大幅に圧縮できますが、参観者にとってのロケーションは大幅ダウンです。

で、ここまで書いて気付いたのですが、目白会場との連携はどうなるのでしょうか?
今年は目白会場はナシでしょうかね。山手線を挟んで正反対の位置ですから、第二会場としては使えないでしょう。
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「旧青柳局の開局より閉局まで」 [文献]

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「旧青柳局の開局より閉局まで」という連載が、『会津郵趣』第9巻11号(昭和37年10月)より掲載されています。
掲載誌を見ればわかるとおり、福島県会津地方の1郵便局の動静を紹介したものなのですが、内容的に極めて興味深いものです。

この青柳局は、明治12年3月31日に廃局となってしまった活動期間が非常に短い局なのですが、明治5年からの資料が揃って残されていたのです。

著者の佐治光保氏は、青柳局局長であった家の土蔵に保管されていた各種資料を本連載で紹介しながら、明治初期の一地方郵便局の開局から閉局にともなう清算までを丹念に紹介しています。
おそらく、このように一連の流れが追える資料群は他には存在しないのではないかと思いますが、どうでしょうか。
郵便史上、極めて重要な資料だと思います。

こうした資料が紹介されるので、地方誌のバックナンバーも僕にとっては重要な収集対象なのです。
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" The Postage Stamps and Postal History of Canada " [文献]

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" The Postage Stamps and Postal History of Canada " は、カナダ切手の解説書としてもっとも著名なものであり、世界中の郵趣家の間で長ったらしい書名ではなく、単に「ボックスのカナダ」と言えば通じるほど親しまれています。

本書は17世紀初頭のカナダ最初期の郵便史に始まり、第2次世界大戦前までの切手、ステーショナリー、郵便印、プリキャンセル、メータースタンプなどが43章、870ページにわたって解説されていますが、あまりに大著であるため、恐らく日本の収集家で完読した方はいらっしゃらないのではないかと思います。

僕も、もちろんまともに読んだことはなくて、必要な時に該当ページだけをつまみ食いしている程度です。(まったく、お恥ずかしい限り・・・)

気になる切手などについて本書で概要を掴んだ後に、それぞれの専門書に進んで行けばよいのではないかと思いますし、意外とそれが正しい本書の使い方かも知れません。
逆に考えると、専門収集を目指さない限りにおいては本書で十分事足りるとも言えます。

カナダ切手に興味が出たら、本書は最初に購入するべき1冊でしょう。
原著は1944年に出版されていますが、復刻版が1974年に出されているので入手には苦労しません。


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『関西郵趣』の表紙 [文献]

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地方誌でありながら、別格的な存在であった『関西郵趣』。
内容の素晴らしさは皆さんもよくご存知のはずで、郵趣史上に残る報文が数多くあります。

ところが、今日の話題は報文のことではありません。
雑誌の顔である表紙です。
この表紙がまた素晴らしい。
毎号、毎号よく考えられていて、恐らく編集人を悩ませていたのではないでしょうか?
関西郵趣界の重鎮のコレクションから、色々と引っ張りだしてきて紹介してくれる企画なのですが、素晴らしいマテリアルの数々に、「その選択をどうするか?」逆に悩んでいたのではないかと思います。

『関西郵趣』を通観すると、その時々の編集人によって選択の好みが見えてくるので、それもなかなか面白いですね。

上の画像は、青一19版の両耳付ポジション8と黄色2銭のカバーで、堀川の箱場印がスッキリ、クッキリと良い姿です。

『関西郵趣』の表紙をまとめて、『表紙コレクション集』なんてのを作っても面白いと思います。
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10円桜の鉄郵印(2) [日本切手]

昨日に続いて、10円桜の鉄郵印。
僕は、この手のものを単品で買ったことがありません。全てがキロボックスからの入手品です。
理由は簡単で、現行切手の使用済を単品で買うほどの思いを持ち合わせていないのです。
つまり、現行切手の使用済はキロボックスで十分というスタンス。

でもけっこう集めました。
10円桜だけでも12リーフほどあります。その中からの1リーフが下の画像。

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リーフは、北海道から九州へと路線別に整理していて、画像のリーフは東北〜北陸の一部にかけてのリーフです。
キロボックスからの入手品なので、カットの状態なので形が不規則なのが玉にキズなのですが、二重ザブトンにしているので、「まぁ、こんなものかなぁ」と言った状態ですね。
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10円桜の鉄郵印 [日本切手]

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画像は、10円桜の鉄郵印のリーフからの1枚で、85円分の切手を貼ったカット。
カットの仕方が乱暴なので見栄えは悪いのだけど、ちょっと面白い塊なので貼ってあります。

データは「大阪新潟間/44, 9, 16/下・敦・直」なので、定形の封書基本料金が15円の時代です。
こんなカットだけでは、確実なことは言えないのですが、速達料金50円+定形外100グラムまで35円の85円料金では?と、想定しています。

こんな使用例でも、探すとなるとすぐに見つかるものではないと思いますが・・・。
どうでしょうかね。
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『FLASH』4月2日号 [文献]

「いま、ど〜なってんの?趣味の切手進化論!」
久々に一般向け商業誌に切手の記事です。
しかも、あの『FLASH』に。

最初の見出しは「実勢価格は値崩れ!みんなが熱狂した四天王はいま」。
グリコ世代にとって、憧れだった「月に雁」「見返り美人」「ビードロを吹く娘」「写楽」の切手趣味週間切手が、現在どうなっているのかその姿を迫っています。
1973年当時のカタログ値と現在の実勢価格を比べたり、記者がヤフオクで「写楽」を120円で購入したり・・・。

1つ飛ばして、3番目は「いま狙い目の切手 消印と中国がキーワードだ!」では、個人的にはどうでもいいと思っている中国切手の高騰振りの紹介と、玄人向けのカバーによる使用例の紹介という『FLASH』としては、まともな記事を書いてます。
「第6回国体2円」の私製はがき使用例や、「蒲原30円」の速達初期使用例など4点を紹介。

そのほか3編の切手の楽しみ方の記事が掲載され、合計6編の特集記事のような扱いです。
全体を通して、今の切手収集がよく現されているのではないかと思います。
できうればあと1ページ程度を使って、切手収集のヘビーユーザーとしての切手展や、リーフによる楽しみ方まで踏み込まれていたならば、言うこと無しだったのですが。
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『日本の箱場及箱場印』 [文献]

3月17日の記事で箱場印最初の記事を紹介しましたが、下の画像は昭和25年にまとめられた、その当時の箱場印研究の集大成である『日本の箱場及箱場印』。

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本書は、『消印とエンタイヤ叢書』No, 6として刊行されたもので、それまでに『消印とエンタイヤ』に発表されたものを一書にまとめたもの。

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上の内容画像を見てもわかるとおり、総論と箱場印影集に分かれており、特に印影集は現在でも有益な資料として現役として参考になります。
もちろん、本書刊行後に確認された印影もありますが、手軽に箱場印を検索できる文献が見当たらない現状では、いまだ現役と言えます。

ただ、発行部数が極めて少なかったと見え、なかなか古書として出回っているのを見ることが無く、手元にある意外では、他に2度ほど市場で見かけたにすぎません。
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全日本切手展2013 [雑記]

あと一月で全日展開催です。
出品作品が発表になっていますが、パッと見た感じ田沢を扱った作品が多そうな気がします。

タイトルだけ見て一番見たいと思った作品は、佐々木義郎氏の「水路郵便逓送・船便捜し1890年頃迄」。
船便による逓送は、直接的な郵便印が押されることが少なく、消印から逓送ルートを解明するのが定石だと思いますが、それをどのように見せ、解説してくれるのか楽しみです。

外国関係では飯塚悟郎氏の「南朝鮮郵便史1945-47」。地域と年代に非常に興味がそそられます。

その反対に北朝鮮系の作品は、ちょっとね。
福井に住んでいると、拉致のこと。ミサイル(原発も攻撃対象になっているでしょう)のこと。気持ち的に穏やかではありません。
もちろん郵趣研究的には関係の無い話しなので、これは全くの個人的な思いですが・・・。

「年賀郵便(明治・大正)」という作品もありますが、3月14日付け本ブログの疑問に答えてくれる作品であることを期待しています。

皆さんは、どの作品に興味がおありでしょうか?
僕は、多くの方と同じように4月20〜21日の参観を予定しています。
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「郵便御用箱場之印」 [文献]

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画像は、大正7年11月の『郵楽』5巻4号に掲載された、杉本弥三郎氏による「郵便御用箱場之印形」。
ご覧のように短報なのだけど、箱場印について最初に言及した報文として研究史的には重要なものです。

箱場印は、カバー上に押されていても脇役のような存在なので、郵便印の中でも比較的特殊扱いされているのか、これまでにもまとまった著作というのは見当たりません。

全国の箱場印を集成して、判明しているものについては、その位置を示した箱場印集成のような本があると嬉しいし、地方郵便史に資するところ大きいと思うのですが。
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菊15円無目打 [文献]

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画像は、『河童会会報』No, 165(1969年6月)に掲載された「通常15円菊切手改版に無目打エラー」からの一部で、『和歌山新報』に掲載された記事を転載したもの。

記事によると発見者は切手とは全く無関係で、たまたま仕事で必要だったのでシートを購入したら、その中の2枚が無目打だったとのこと。

85万円で譲ってくれと言うのは収集家なので、その時の旬の値段ということでしょう。
1シート1500円なので、566.6倍の価格と言うことになります。
当時、どのように思われていたのでしょうかね。この評価。
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最初が肝心 [雑記]

古くからの収友によく言われるのが、「どうやって、奥さんを手慣づけたの?」ということ。
これを通訳すると「どうすれば、奥さんに切手収集も重要な仕事のうち」と思わせることができるのか?という意味。

僕にしてみれば、その逆で「なんで、そんなに理解がないの?」となるわけ。
話しを聞くと、切手で出かけるとなると良い顔をされないらしいし、「道楽にいくら使っているのよ!」と言われるハメになるらしい。

僕と嫁さんが知り合ったのは、大学生の時で嫁さんは学年で1つ下になります。
まぁ、言うなれば彼女が新入生で入ってきた時に、先輩である僕が引っ掛けたわけ。
彼女の実家は、東京都港区のど真中。
必然的に遊ぶのは六本木となります。1980年代前半のことでディスコ全盛時代です。

あの頃は、専門の勉強も兼ねて発掘調査のバイトでガンガン稼いでいましたから資金は豊富。その発掘現場も今では東北・上越新幹線が走ってます。

その頃は、週末になるとたいていJPS、サンフィラ、タカハシのどれかのオークションや、カナイの下見が開かれるので、まだ日の高い時間には彼女を連れで健全にもオークションに参加。
まぁ、そんなことを3年ほど当たり前のように続けると、自然と切手収集に対して何とも思わなくなります。

六本木のライブハウス(今は無き六本木PIT-INN懐かしいねぇ)やディスコで遊ぶ前に、マジメに切手なんぞのオークションに参加していたのは、収集界広しと言えども僕ぐらいかも知れません。
でも、そうした地道な努力(?)の結果として、今日の地位があるのです。
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年賀郵便史 [雑記]

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画像は、ジャペックス85の記念出版物で年賀郵便の企画。
今日の話しは、この本のことではなくて、一般的に言われる年賀郵便史についてです。

たまに、年賀状を集めている収集家に出会います。
年賀状と言っても、伝統郵趣としての年賀切手が主題ではなくて、郵便史的な年賀状の方です。
画像の記念出版も、後者的な内容です。

僕はどうもよく理解できないのですが、年賀状の郵便史って5フレームとかになるだけのボリュームがあるのでしょうか?
そこがよくわからないのです。
もちろん、やみくもに並べれば百数十年の歴史があるので、いくらでも並べられるとは思いますが、果たして制度を中心とした展開で、それだけの内容があるのかと考えるとわからないのです。

僕の年賀郵便についての知識不足から、そんなふうに思うのかも知れませんが・・・。
でも、郵便史として納得できる年賀郵便の作品を見たことが無いのも事実です。
どなたか、唸るような年賀郵便の郵便史作品を切手展で見せてもらえないでしょうか。
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『明治初年の郵便消印』 [文献]

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ちょっと調べ物があったので、久しぶりに引っ張りだしてきました。
戦前の消印研究の大家、江口彪一郎氏。
そして、その代表的な著作が『明治初年の郵便消印』です。

布告類に始まり、停車場印、箱場印も含めて明治初期の消印印影を収録した良書であると同時に、刊行が昭和17年7月というところに大いに驚きを感じます。

昭和17年の夏というと、太平洋戦争の転換期にあたるのですが、こうした趣味本の刊行についてはまだ余裕があったのですね。
これが1年後だったらアウトだったと思います。

江口氏はロンドン駐在期間があったので、その間にレビーやその他の著名な日本切手収集家を訪ね、本書のベースとなる数多くの印影をトレースしたということです。
今となっては、貴重な印影が多数収録されています。

昭和34年に復刻版が出版されている割には、あまり見かけない本となってしまいました。
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サビーヌ第1次1フラン [外国切手]

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画像は、フランスで1977年12月17日に発行されたサビーヌ・シリーズ第1次切手の1フラン単貼りカバー。

フランスの郵便料金は日本とは違って、封書もはがきも同一料金。
その区分けは、1.不急便、2.普通便、3.至急便という逓送速度によってわかれています。
そして赤の切手は、普通郵便と外国向けはがき用となっています。

ということで、画像の切手は国内普通便の使用例というわけ。
フランスと言う国は、意外ときっちりとした切手の使い方をしない面があって、郵便局でも手紙を差出すと、手持ちにあった色々な切手をベタベタと貼ることが多いような気がします。これは、僕の経験上の話しなので、あてにはなりませんが・・・。
でも、画像のような日本で言うところの適正1枚貼りを探すと意外と手こずるのは確かです。

画像の使用例は、1978年5月29日の使用例なのですが、この第1次切手が適正使用として有効だった期間は5ヶ月16日しかありませんでした。
その意味においても、画像のカバーはなかなか得難いものです。

第7次切手に至っては、たったの4ヶ月4日間ということで、この期間の使用例はまだ未入手です。

明日は、日帰りで東京に行くので更新はありません。
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「水駅と馬車」 [文献]

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『JPC-UWA フィラテリック ダイジェスト』に「八州の郵便印資料」が別刷りで連載されていたのは、郵便史に興味のある方ならよくご存知のはず。
この連載は、名連載として現在でも評価が高いですね。

その51回目が画像のもので、河川を利用した舟便について書かれています。
現在の感覚でいると、ついつい見逃してしまうと言うか、頭からスコンと抜けてしまっているのですが、古い時代の逓送を考える時には極めて重要な要素であることを、初めて本文を読んだ時に気がつかせてくれました。

ただ、実際の使用例にあたってみると、ストレートに消印などにそうした逓送ルートが反映されることが少ないので、リーフ上に展開するとちょっと面白みに欠けます。

文章にすると面白いのですがねぇ・・・。
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調べもの [雑記]

『北陸郵趣』がらみで、あることを調査中。
と言うことで、今日の記事はありません。
でも、切手関係の調査は楽しいので苦になりませんね。
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朝鮮の標語入り機械印 [日本郵便史]

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上の画像は、ごく普通の楠公はがきで、切手商の段ボールにゴソッと入っているようなものの1枚です。
その消印部分の拡大が下の画像。

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データは、「銃後の/まもりも/内鮮一体」「釜山/13/4.30/后8-12」です。
楠公はがきで、標語印を色々と集めるものも楽しみ方の1つだと思います。

で、上の標語ですが、これは内地では使われなかった朝鮮専用の標語印。
使用期間は、昭和12〜17年ですが、昭和12年と言う早い段階で「銃後の守りは、内地も朝鮮も一体だよ」という意味の標語印を使用しているのが、ちょっと驚きのタイミング。
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『日本郵便切手年鑑』1971年版 [文献]

日本の郵趣界では、これまでに何種類かの『年鑑』と称するものが出版されましたが、いずれも10年と継続されませんでした。
今日、ご紹介する『日本郵便切手年鑑』も、そうしたものの1つ。

内容は、下の画像を見てもらうとよくわかります。

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一見して『年鑑』というわりには、郵趣界の1年の記録をまとめるというよりも、論説的な内容が目につきます。
本書収録の中で「八州の郵便印の概況」がスケールが大きく、読み物としては圧巻です。これは著者である田辺卓躬氏のライフワークを簡潔にまとめたもので、関東地方の郵便史には有益な内容ではないでしょうか。

本書の中で面白いのは、「郵趣家名鑑」として北は北海道から南は沖縄まで、約800人の郵趣家の氏名・住所・職業・収集内容がまとめられているところ。
今では考えられませんね。

本書は、元々『日本切手手帖』として発行されていたものを改題したもので、発行はJPC出版社。
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『北陸郵趣』721号 [文献]

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僕の編集する『北陸郵趣』721号が読者のお手もとに届く頃と思います。
今月号は、地元の消印研究家として著名な島崎氏による「夢現・北陸郵便史(1) 金沢・・・市内局のザワめき」という文学的タイトルの調査報告と、原田氏による「普段着のアルバムから(2)菊切手の楽しみ」。

前者は、金沢市内局の丸一形印による「澤」と「沢」がどのように変遷するのかという調査報告で、地元誌ならではの話題だと思います。
丸一形印は、お手軽に楽しめる部分が大きいので、北陸圏内の他の地域でも色々なアプローチがあると思います。
ということで、読者の方の奮起を期待したいところ。

後者の原田氏による寄稿は、以前の田沢切手編に続いて今回は菊切手。
この調子で行くと、次回は小判かそれとも昭和でしょうか?
まぁ、とにかく安心してお任せできるネタが満載の方ですから、なんでもOKでしょう。
一見すると普通のカタログコレクションと勘違いされてしまうかも知れませんが、わかる人が見るといぶし銀のようなマテリアルがあちこちに散らばっています。
それに、基礎をきちんと押さえて収集されているので、そこらのフラフラのコレクションとはわけが違うのです。
そのようなことから、コレクション作りの1つの指針として、いつも原稿をお願いしています。
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スカンジナビア航空 初飛行カバー [雑記]

長いこと収集していると、自分の収集分野とは関係無く色々なものが集ってきます。
画像の初飛行カバーもその1つで、JPS北欧部会の某女子からのいただきもの。
でも、なぜ僕にくれたのでしょうかね?いくら考えてもわかりません。

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画像は、北欧3国が共同出資して運行しているスカンジナビア航空の日本への初飛行カバーです。
同社は、戦後日本へ乗入れた航空会社では最も早いグループとして、日本人にも馴染み深い会社ですね。

上の画像の初飛行カバーは、ストックホルム1951年4月25日の消印で、裏面の東京着印の欧文印は4月28日。印色は紫色です。

調べていて不思議なことに出くわしました。
普通、本拠地から日本へ来る便(スカンジナビア航空なら、ストックホルムやコペンハーゲン発)の方が早いはずですが、スカンジナビア航空のばあい東京4月22日発、ストックホルム4月25日着の初飛行カバーが記録されています。
つまり、往路便よりも復路便の方が早いのです。

こういうことって、あるのですね。


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再接 [日本切手]

手彫切手の使用済だと、単片同士がくっついてペア以上の塊になる再接の話しをよく聞きますし、そうしたマテリアルを展示などで見たことも、しばしばあります。

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上の画像は、第2次新昭和30銭の単線12目打で紙は灰白紙。
灰白紙の単線12と言えば、塔30銭の中でも高い方に入る切手ですが、手元のリーフには狭透しで1リーフ、正透しで2リーフがあります。
もう随分前に整理したもので、20年は経っていますね。

そんなリーフを見ていたら、「あれれ」と気付いた右耳紙付きの田型ブロックが2点。
よくよく見ると、なんだか耳紙の切れ方や、オフセンターの印面にかかった目打の感じが同じではありませんか!
そっとリーフから外して、2枚の田型を上下にくっつけたらピッタリあいます。
目打で切られたオフセンターの印面もピッタリです。

なんと、目出度く8枚ブロックになりました。
灰白紙の単線12は、これまで6枚ブロックを持っていたのですが、もっと大きな塊になりました。
嬉しいですねぇ。
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ネパールの電信消 [外国切手]

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画像は、ネパール最初の切手から1アンナの使用済シートです。
この切手には、クラッチ版のセッティングが色々とあって、シートとなるとそのセッティング・ナンバーによって、評価に大きな差があります。

画像のシートはセッティング・ナンバー22で、このシートは電信使用のために印刷されたので、使用済は電信消しかありません。

このシートを入手したのは、ネパール切手を専門的に集めだして間もない頃だったと思います。
動機は、未使用が入手難なのでその代用品として使うため。
何しろ電信消しか無いのだから、それでも良いだろうと・・・。
今から思うと、この辺の認識がかなり甘かったですね。

所詮、電信消は電信消でしかなく、収集が進んでくると使い道がなくなります。
切手展に出す時には未使用でないと、「未使用が入手できていないので、電信消で代用品」とアッと言う間に見破られてしまいます。

全くの無駄遣いとは言いませんが、資料としては使えるけど、競争出品には使えません。
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第1次新昭和15銭のバラエティ [日本切手]

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上の画像は、第1次新昭和切手15銭の灰白紙で刷色は薄緑。
左下コーナーなので87〜90と97〜100番切手6枚ブロックだということがわかります。

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この6枚ブロックの中から1枚抜き出したのが上の画像の87番切手で、この切手には1枚の中に4ヶ所の版欠点と思われる部分があります。
1.左側枠の一番細くなった部分が途切れている。
2.額面数字「15」の左側枠に方形の点が外側に付いている。
3.額面数字「15」の「5」の末端に白点が付いている。
4.右側枠に縦方向のヒビ割れが見られる。

どれも比較的大きな欠点なのですが、パソコンの画面でも確認できると思いますが。
1枚の切手上で、これだけ版欠点を持つ切手は少ないと思いますが、意外と皆さんの注意を引いていない気がしますが、どうでしょうかね?
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