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『けしいん』 [文献]

郵趣の世界にはミニ雑誌がたくさんあります。
ポピュラーなところだと『消印とエンタイヤ』とか、JPSの各部会報などがそうだと思う。
中には、「よくまもぁ、こんなに長期間にわたって発行できるなぁ」と関心するものが幾つもあるけど、『けしいん』誌もその一つ。

こんなタイトルの雑誌があったことなど、郵趣家でも知らない人が多いと思うけど、現行消印の専門誌として有名なもの。
下の画像は、その創刊号で昭和35年の5月号ということで、まだ僕が生まれる前の話し。

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それにしても、個人の力でミニ雑誌を数十年も出し続けることって並大抵の努力ではできないはずです。
僕なんかは『北陸郵趣』の編集を6年努めて、ようやく7年目になりますが、「誰かかわってくれないかなー」なんて思っていますねぇ。
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ハンガリーの新乳入手品 [外国郵便史]

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画像のカバーは最近入手したものなのだけど、使用局が前回紹介したコレラカバーと同じ局で、局名は "V. Miskolcz" 。

四角い枠の付いた朱色の消印は、タイプBと呼ばれるもので、同局では1833〜1844年の間に使用しています。では、前回の楕円形のものとどちらが古いのかと言うと、前回の消印の方が先行して使用され、続いて今回の消印に変遷していきます。

宛先は、右下に書かれている "Ofen" で、下の画像の裏面を見ると料金宛先払いの "6" が書き込まれており、重さ1/2 Lothまでの7〜9郵便局区間宛であったことがわかります。

幾つかの見本的な局で、同一局での消印の変遷を作品の一部で紹介したいと思うのですが、揃えるのがなかなか難しいですね。
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ハンガリーの消毒郵便 [外国郵便史]

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画像のカバーは、ハンガリーの消毒郵便のカバー。
消毒郵便というのは、日本ではあまり馴染みが無いけど、外国の19世紀以前のものには、それなりに見ることができます。

画像のカバーの表面にブツブツとした穴が見えると思うけど、それが手紙を消毒するために針状の工具で突き刺した痕なのです。
ハンガリーでは1831年にコレラが大流行したので、その時にこうした消毒郵便がおこなわれました。この他の年には無いので、消印の押されたプレスタンプで消毒郵便だったならば、手紙に年号が入っていなくても1831年と特定できます。

画像のカバーのばあいは、幸いにも手紙に日付が書かれているので、1831年9月28日の使用例であることがわかります。

右上の消印は、タイプC・サブタイプz7に分類されるもので、Miskolc局で1818〜1843年まで使用されたものです。

赤のクレヨンで書かれた「6」は、重さ1/2Lothまでの7〜9郵便局区間宛を示しています。本カバーの料金は差出人が払っています。
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何がなんやら・・・(国立公園) [日本切手]

ドイツの有名オークションで下の画像のカバーが高値で売れたそうな。

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第1次国立公園の次高タロコの10銭貼りの外信はがきで、京城の櫛形外信印で抹消されたドイツ宛。
100ユーロの参考値に対して8800ユーロの落札で、手数料を加えると日本円で110万円程度になるらしいです。

以前にも国立公園でこれに似た価格での落札がありましたけど、日本切手の素人から見れば「もうわけがわからん」というのが正直なところです。
オークションなので、落札値=その瞬間の時価ということはわかるのですが、それはまた適正価格とは別の問題ですからねぇ。

「北陸郵趣」10月号には、このマテリアルを含んだオークションの解説記事が掲載されます。
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鑑定書 [雑記]

昨日の夜は、足がだるかったので子供に揉んでもらっているうちに9時前には寝てしまい、今朝は8時半に起床。この時点で11時間半ほど寝たのだけど、今日は昼を食べて本を読んでいるうちにまた寝てしまい、起きたら3時半。2時間ほどの昼寝ということで、昨日からよく寝れました。

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上の画像は、数日前に届いたハンガリーの鑑定書。
以前に国際展に出品したものの、エキスパートチームに次回は鑑定書を取るように指摘されていたものの一つです。3点を出して、全て真正品という結果だったのでなによりです。

まぁ、この他に何点も偽造品は持っていますが・・・。
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遺産整理 [雑記]

職場の同僚のK君は、亡くなったお父さんの遺産整理に夏休みを利用して福岡へ。
それで久しぶりに一昨日に出勤してきて、僕のところに持込んだのが郵便局で売っていた年間切手帖。昭和50年頃から毎年買っていた感じです。

で、「こんなのが、ごっそりと出てきたのですけど、どんなものでしょうか?」と聞くので、見たところシミが出たものがかなりあり、郵趣的な価値は限りなくゼロ。
そんな感じなので、「そもそも、この時代の切手は馬に喰わせるほどあるので、プレミアムは無し。切手商では、額面以上で売っているところもあるけれど、それは手間賃の値段であって、切手そのものの価値は額面割れの状態なのよ。」「一番良いのは、自分で手紙に貼って出すことかなぁ。それなら額面として使えるし」
と話したところ、なんだか期待ハズレみたいな冴えない顔をしてました。

やっぱり、非郵趣家というのは、切手=プレミアムという図式なのでしょうね。
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『全日本郵趣』8・9月合併号 [文献]

『全日本郵趣』が届きました。
今回は、国際展の関係から合併号で48ページ。と言っても、大部分が受賞リストですが・・・。
でも、こうした特集号を見ないと、なんかシマリがなくてスッキリとしません。そういう意味では、一つの区切りになる特集号です。

ページ数の関係から字が細かくなるのは仕方がないのですが、最近になって老眼が進んできた身にはリストを見るのが辛いなぁ。
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ブラジル展 [切手展]

昨日、イギリスの友人から届いた郵便物に下の画像のシールが。

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これは、2013年ににリオデジャネイロで予定されている "BRASILIANA 2013" の宣伝シールですね。
僕は今までに南米大陸だけ行ったことが無いのです。
以前にブラジルで開催された国際展に参観しようかと思ったことがあるのですが、あまりに治安が悪すぎて、計画段階で早々に諦めたことがあります。

不慣れな国に行く予定を立てる時には、その国の治安については、あの手この手で徹底して調べますね。
行っちゃったら、何が起きても自己責任ですから・・・。

今回は、どうでしょうか。切手の用でもなければ行かない国ですから、できたら行ってみたいですね。
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恐るべし『京都寸葉』! [文献]

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『京都寸葉』というと、各時々に様々な話題を提供してきた郵趣誌(必ずしも郵趣の本質的な話題とは限らないが・・・)として記憶されていると思う。
僕の所には、同誌が戦前から廃刊までズラッと揃っているので、それらを見ているとその時代の様相が見えてきて面白かったりする。

画像の号は、終戦直後の昭和20年9月号。そもそも、こんな時期によく紙が入手できたものと思うけど、案外と編集氏の仕事の関係筋から入手していたのかも知れない。

で、この号の何がすごいかというと、下の画像に示したように『スコットカタログ』の記事が早くも掲載されていること。
だって、戦争に負けて1ヶ月しか経っていないのに、1945年版の紹介ですよ。
こういう情報をいち早く入手できていたのですね。武田修さんは。

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進歩したのか? [雑記]

以前に国際展に出品した「ハンガリー19世紀の郵便印」のリーフを見ると、「よくもまぁ、こんな調子で出したものだ」と思うようになった。
あきらかに知識不足の点が大きいし、こんなの出したことが、なんだか恥ずかしいですね。

次回は再来年頃(メルボルンかな?)の出品を予定しているのだけど、前作とはかなり違った内容のものにしたいと考えている。
知識レベルはもちろんのこと、プレゼンテーションも・・・。

こうして、少しずつレベルアップしていくことを考えると、一つのテーマでも一人前になるのに十数年はかかることになります。
考えようによっては、それだけ楽しめるということ。
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北海道天塩国天売局 [日本郵便史]

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こんな丸一形印を持っています。
北海道の天塩国天売局の消印で、日付は明治34年1月1日イ便ということで、年賀はがきの使用例です。

手塩という国名に引かれて、てんこ盛りになった100均のダンボール箱から入手してきたもの。
明治34年の手塩って、どのくらいの人口だったのでしょうかね。しかも天売局というのは、本島から離れた小島です。それでも一応、便号入りということは、それなりに郵便物のあった所なのでしょうか?
開局は明治33年3月21日。
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転送 [外国郵便史]

現代物のカバーが、それ以前のカバー、特に19世紀物と比べて面白みに欠けるのは、中継印とか配達印が省略される傾向が強くなるからでしょうね。
やっぱりハンコが多いということは、それだけ色々とわかることが多いというわけで、1通のカバーで1度だけしか美味しくないか、2度、3度と美味しいかという位の差があります。

下の画像のカバーは、イギリスのワイルディングシリーズ1/2dを5枚貼って、2 1/2dとした重さ2オンスまでの印刷物。

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裏面には、重なって消印されているので美しくはないのだけど、幾つもの消印が押されています。
このカバーは、2度転送されているので、その度に到着印とか配達印が押されて、こうなっちゃったわけ。
データを紹介すると以下になります。
RAYLEIGH 1962, 4, 14 → DOVER 4, 16 → BARNSLEY 4, 18・同局 4, 19 → ROYSTON 4, 19・同局 4, 25

カバー表の宛名は、最初のものが中央に、1度目の転送先が右側に黒色で、2度目の転送先が左側に青色で斜に書かれています。

現代物にしては賑やかなカバーです。

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近代郵便のあけぼの展 [雑記]

逓信総合博物館で「近代郵便のあけぼの展」第1期「郵便創業と四日市駅逓寮」が開催されています。
全部で第3期まで計画されているようですが、大規模展ではなくてミニ展示なので、じっくりと見ても30分程度でしょうか。

普段は目にすることがない、郵政資料館所蔵の古文書類が展示されていて、なかなか参考になりました。
「各地時間賃銭表」とか「書状を出す人の心得」は実物資料で読めますし、龍200文切手2枚を貼付した木箱は解説を読むと参考になります。
古文書とかには興味が無い人には、つまらないと思われるかも知れませんが、初期の消印の実物が展示されているので、それを目当てに見るのも良いかも知れません。

第1期は10月30日(日)までです。
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捨てれない切手 [雑記]

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画像の切手は、米国が1901年に発行した「パン・アメリカン博覧会」の2セント切手で、別に高価でもなければ、珍しくもない切手。

そもそも、目打は欠けているし状態だって悪いから、堂々とアルバムに貼れるようなものではないですね。
でも、捨てれない切手なんです。

僕が米国切手に興味を持ったのは、「鎖国郵趣云々」と叫ばれていた小学生の頃。
最初に100種位のパケットを買ったのが米国切手入門で、その後、何回か100〜300種程度のパケットを繰り返し買って、ボストークの図入りアルバムに整理していました。
そして、しばらく経ってから、小学生にはちょっとした冒険の大形パケットだった500種を新宿の郵趣会館のショールームで父親に買ってもらって、その中から出てきたのがこの切手なんです。

カタログとかでは見たことがあるだけで、初めて手にしたクラシックの記念切手。
目打欠けなんてことよりも、とにかく嬉しかったですね。

今でも35年くらい前に買った図入りアルバムに貼ってあります。
貼ってあるヒンジは、もちろん緑色のデニソン。

明日から出張なので、次回の更新は14日(水)です。
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『価格表記封筒/現金封筒』 [文献]

下の画像の文献は、出版されてからかなり経っているので、みなさんもよくご存知のことと思います。

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伝統郵趣の使用例として、様々なカバーを収集するのは当たり前の話しで、僕も日本関係のカタログコレクションの使用例に安価のものを中心に加えてきました。
その時に、カバーの選択の中から無意識のうちに外していたのが現金封筒です。理由は単純で、魅力に欠けていたからで、これはもう理屈と言うよりも感情的に外していたとしか説明できません。
でも、こういう人って意外と居ると思うのです。

だから、手元に価格表記封筒とか現金封筒の使用例って、ホントに少ない。
だから、これらの封筒にどのような物があるのかも知らないし、まさかバラエティがこんなにあるなんて、考えもしませんでした。

その意味で、この本に巡り会えたのは良かったのかも。
現金封筒を見る目がちょっと変わった気がします。
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生麩を買いに [風景印]

今日は代休の日。
昨日は、出張から帰って来て21時に就寝すると、そのあと爆睡。起きたら8時だったから11時間寝れました。

それで起きてボーっとしていたら、生麩が喰いたくなったので、生麩を買いに金沢へ。
生麩のモチモチ、フニフニしたあの食感がたまりません。金沢で生麩といったら不室屋さんですね。
我家では二十年来ここの生麩しか食べてません。
金沢へお出かけの際は、ぜひ一度食べてみてください。HPもあるので場所はネットでご確認を。お土産品だけなら、金沢駅構内のショッピングセンターにも出店があります。

それでもって、せっかくなので風景印も押して来ました。

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上の玉川町局の図案は、雪の積もった雰囲気がよく出ていて、いい雰囲気です。
下の兼六局なかなの図案。
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『小判振舞処10周年記念』 [文献]

明日から木曜日まで出張。
僕は出張の時にいつも郵趣本と、非郵趣本の2冊の本を持って行くことにしています。

昨日までは『ふたつの故宮博物院』という本ほ読んでいたのですが、それが読み終わってしまったので、今日からは『パン・アメリカン航空物語』を読み始めました。ですから、非郵趣本はこの本で、じゃあ郵趣本は何かというと、今話題の『小判振舞処10周年記念』誌です。

この本は5周年記念の時にも出ているのですが、今回の厚さはその倍以上もあって、目次を見てもなかなかの力作が揃った重量級です。
単純に考えても、前回との厚さの差は会の発展を如実に示しているとも言えるのではないでしょうか。

こういう本は、あわてずにじっくりと読むに限ります。

次回の更新は、たぶん金曜日になると思います。疲れてなければ、帰って来た木曜日に更新するかも知れません。

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ノルマンディー号 [外国切手]

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画像の切手は、フランスが1935年に発行した「ノルマンディー号」処女航海の記念切手。
フレンチラインの就航船のために記念切手を発行するほど、フランスは威信をかけてこの船を建造しました。この頃の大西洋路線というのは、フランス、イギリス、ドイツ、イタリアをはじめとする各国の競争が激しく、各社、各国が快速性と豪華さでしのぎを削っていました。
そのような背景があって生まれたのが、「浮かぶ宮殿」と呼ばれた「ノルマンディー号」なのです。
83,423トン、全長313.3メートル、全幅35.9メートルもあったそうです。

この「ノルマンディー号」をテーマとした特別展が、1996年に大阪のサントリーミュージアム天保山でありました。
その時の図録の表紙が下です。

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そして、その展示の一部に「ノルマンディー号」差立の郵便物も展示されています。下の写真がそれなのですが、処女航海中に差立られた郵便と電報は合わせて1万通を超えたそうです。

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『日本のメータースタンプハンドブック』 [文献]

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入手してから、かなり放置してあった『日本のメータースタンプハンドブック』。
メータースタンプの素人には、よい参考書です。
そもそも、メータースタンプの知識をそれなりに持っている収集家の方が少ないでしょ。だから皆さんも読んで損はしないはず。

僕のメータースタンプとの出会いは、良い想い出ではない。
切手収集を始めた頃だから小学校2年生の時だと思うけど、家に来た小包に貼ってあったメータースタンプを、郵便に貼ってあるのだから切手の一部だと思って剥がしてストックブックに入れていたら、それを見た母親に「それは切手じゃないよ」と言われてしまい、それ以来、メータースタンプに対してよい気持ちは持てなかった。

今、こうしてこの本を読んでみると、メータースタンプも意外と奥が深いということに今さらながら気がついた。
「メータースタンプなんて」と思っている人がいたら、一度本書を読んでみるといい。
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ルレット目打 [外国切手]

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上の画像は、スロベニアが1920年に発行した切手の大ブロックで、目打はルレット目打。
ルレット目打というのは、普通の目打と違って極めて弱いもので、特に年月が経って来るとそれが顕著になってくる。

例えば日本切手だと秀山堂30銭がそのよい例で、この切手のブロックやシートをうっかりバラバラにしてしまった方は多いのではないだろうか。
僕も20年ほど前にバラバラにしてしまったことがある。

その経験から、こうした弱い切手はすぐに台紙で補強して、以後は台紙ごと移動をするようにしている。
画像のブロックもそうなっていて、郵趣サービス社で売っている台紙よりも厚い台紙の上下に55ミリの高さのマウントで挟んで、移動するばあいは台紙ごとにして、極力切手には触らないようにしている。
画像の切手も所々で目打離れがしているので、扱いは慎重に。

ユーゴスラビアのハンドブックによると、この切手は5×10枚が単独のものと、ガッターを挟んで2枚と3枚が並んでいるものの3種のシート構成があるらしいです。

ブロックの写真だと図案が小さくてどんな切手かわからないと思うので、下にアップの画像を載せときます。

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