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昭和切手の未使用単片 [日本切手]

30〜40年ほど前の昭和切手収集といえば、銘版付10枚ブロックで集めることが主流でした。
これは切手展の出品作品でも同じことで、10枚ブロックがベタベタと貼ってあるのが高評価されていて、個性のない作品が多かったと思います。

そんなつまらない昭和切手が面白くなって来たのが、単片などを大切に扱ってマテリアルが物語る個性を尊重した作品が登場してからだと思います。
一言で言うと、マテリアルを適材適所で使った作品とでも言えましょうか。

下の3枚は、誰が見てもわかる第1次昭和切手50銭の単片が3枚。
僕のアルバムには、50銭の最初のリーフのトップにこの他にも2枚の単片が貼ってあって、合計5枚の未使用単片が貼られていて、それは初期から後期の印刷時期を表現しています。

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今回はその中から中間的なものを省略して、初期、中期、後期の3枚が並べてあります。
画像を見ると、印面、色、目打の状態で、その差がわかるのではないでしょうか。

僕の昭和切手は未使用単片が基本で、銘版付や係数番号付のブロックは「たまたま手に入った時でいいや」程度の気持ちでいます。
銘版付大ブロックを集めるよりも、先に未使用単片で製造時期のバラエティを揃える方が基本だと思っています。
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セント・ビンセント [外国切手]

セント・ビンセントと聞くと、なんだか如何わしい感じを思う収集家は多いと思います。
何しろ収集家目当ての、どうでもいい切手の乱発国の常連さんですからね。
正確に言うと、セント・ビンセント・グレナディーンですが。

で、今日ご紹介するのは、真っ当なセント・ビンセントです。
セント・ビンセントは、英領の中でもビクトリア女王図案の美しい切手を発行していたことで有名ですね。
下の画像がその中の一例。

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左は1891年発行の1シリングで、右は1892年発行の1シリング。
見てのとおり刷色が異なるのですが『スコット』では区別していませんが、『ギボンズ』ではサブナンバーを付けて区別しています。

セント・ビンセント初期の切手は、目打と色の区別がポイントで、あと透しの違いもあります。
古い解説書には紙質の区別も載っているのですが、こちらはどうかな?って感じでよくわかりませんね。たぶん今はそういう分類はしてないように思います。
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第3次昭和10銭の穿孔切手 [日本切手]

穿孔切手と言えば、その主流は菊切手〜第1次昭和切手だと思います。
地味なテーマですが、以外と種類も多く集めがいがあることは、少しでも集めたことがある方ならおわかりではないでしょうか。

そんな穿孔切手ですが、下の画像は第3次昭和切手の10銭。
もちろん切手としては駄物中の駄物です。
ところが、穿孔切手となると以外と見つからないと思いますね。

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画像は、菱形の形をしたもので、大阪の豊田商店で使用されたもの。
第3次昭和切手の穿孔切手の中には、穿孔する針が摩滅していてエンボス状になってしまい、きちんと穿孔されていないものをよく見かけます。
画像のものは、そんな中でも綺麗な状態なもの。

薄い消印をルーペで判読すると昭和22年12月の使用例であることがわかります。
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ギボンズ付属品カタログ [雑記]

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先日、ギボンズから付属品カタログの新版が届きました。
ギボンズの付属品は、さすが郵趣の伝統国だけあって品揃えが豊富。
僕は、ギボンズのユーザーになって20年ほどになると思います。

ギボンズの良いところは、やっぱり安心感でしょうか。
付属品で重要なのは、安定した供給が第一だと思います。
付属品メーカーによっては、売れないと見るやアッと言う間に廃番にしてしまうところがありますが、これでは怖くて使えません。

ギボンズは世界中に販路を構築してあるためか、「こんなの売れるの?」と思うような型番まで、いつでも入手できる体制になっています。

僕の場合、仮貼りは安価なボストークでバンバン消費して、本格的なリーフはギボンズのDEVONを使っています。
せっかく切手の定住先なのですから、リーフは自分が納得できるもの、そして切手が映えるリーフを使いたいと思いますね。
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" FINDS " 234号 [文献]

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北欧部会の " FINDS " 234号が到着。
一時期、不定期刊行のようになってしまっていた " FINDS " ですが、ここのところコンスタントに出るようになってきました。

こうした会報で、いつも問題になるのが原稿集め。
今回は「アイスランドの新切手」と「デンマーク王国」の記事がメインです。
前者は新切手の解説で、後者はミニペックス出品作品の紹介。連絡事項も入れて全部で16ページです。

来年度からは会報を年4回に減らす案が出ているそうですが、やはりここは現状の6回がいいのではないでしょうか。
ページ数を半分の8ページに減らしてでも、年6回は守るべきだと思います。

例会には地方からの参加は無理があるので、地方と部会を繋げるものは会報しかありません。
年4回では季刊なので、それでは地方会員との繋がりが希薄になるだけでしょう。
ページは薄くても、回数が多い方が一般的には良いのです。

世界的に見れば季刊で成功している専門団体はあります。
しかし、これらは稀な存在で季刊で送られてくる会報が中身が濃く、ページ数も多いのです。
北欧部会で、それを望むのは無理なことは自明ですね。
だからこそ、肩のこらない身近な記事でページ数を少なくして、回数は現状維持が良いのです。

ただメール便が無い今、送料だけが気がかり。

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「切手無駄話」 [文献]

先日刊行された『高橋宣雄の疾風人生』は、既に多くの方が読まれたと思います。
この種の著作は、読みやすくてスラスラと読めますね。

切手商の回顧録は、アメリカやドイツ、オーストラリアなど著名なものだけでもそれなりにあり、郵趣史の上から貴重な情報を提供してくれています。

本書を読まれた方に、ぜひ一緒に読んでもらいたいのが「切手無駄話」。
金井スタンプの月刊誌『スタンプ・レーダー』No, 70(1965年6月)〜No, 124(1969年12月)まで55回に渡り連載された、時事ネタというか、その時々の旬な話題を提供してくれています。著者は桜龍太郎。
桜龍太郎というのは、もちろんペンネームで高橋宣雄さんのことです。

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ぜひ、こちらもお読みください。
読み物として、絶対に損はしないですよ。
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ブルー・フランクリン [外国切手]

今日は、先月末からの16日連続勤務からやっと解放されて休みです。
しかし、よく働かされました。
我職場はブラックでしょうか??

今日は、送られてきていた未開封の郵便物を午前中に一気に開封して、午後は切手をいじくっています。

米国のカタログコレクションのリーフに貼ってある1枚が画像の切手。

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1851年発行の1セント切手。通称ブルー・フランクリン。
リーフにはタイプ別に貼られるスペースがあって、この切手はタイプ4の所に貼ってあります。
未分類のを安く買って貼ったものです。

タイプ4まではわかっても、肝心のポジションがわかりません。
左側の広いマージンから、シートの左列だということがわかります。
あと、左下のマージン部分にあるドットも重要な情報なのですが、これだけでは、ある程度のところまでは絞り込めるのですが、そこから先に進めません。

思い出したように取り出しては眺めているのですが、まだまだポジション確定には時間がかかりそうです。

それにしても、ブルー・フランクリンってよい切手ですね。
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『蒐集の思ひ出』 [文献]

外国人による日本切手収集のナンバーワンと言えば、いつの時代でもウッドワードであることに変わりはありません。
ウッドワードが、日本の初期切手研究に与えた影響は現在でも色濃く残っていますし、これが消えることは永遠に無いと思います。

そんなウッドワードの収集の歩みを、自ら簡単に記したのが本書で、『切手趣味叢書』第11編になります。

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文庫本サイズで51ページですが、対訳方式なので実際の分量はその半分になります。
ですから、内容的には薄いものなのですが、国内で書かれたウッドワードに関する紹介文は本書を底本としています。
そのことは、彼を紹介する著作が他に存在しないことを意味しています。

鎌倉在住で戦前の著名収集家である藤尾氏を訪ねたことや、戦前の切手商のこと、紙屑屋を漁り回って手彫切手のカバーを掘り出していた頃のことなど、今から思えばため息が出るような体験が出来た、古き良き時代の収集界の様子が記されています。

もし、本書が無かったとしたならば、ウッドワードについて我々が知ることが出来るのは、数十分の一程度しか無かったのではないでしょうか。
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