SSブログ
外国郵便史 ブログトップ
前の10件 | -

スウェーデン・グスタフ6世の船内印 [外国郵便史]

スウェーデン切手を集めていると、その地理的な位置から船内印が手軽に集まってきます。
グスタフ6世シリーズでも同じことで、このブログでも過去に何通か紹介したことがあります。
僕のばあい、船内印カバーの整理には下の画像のようなリーフを作っています。

19097.jpg

このリーフは、"Kungsholm" 号の船内印が押された米国宛のカバー。
カバーの下には郵趣的なデータが記してありますが、ここまでは普通の手法です。

僕のばあい、積極的に当該船の写真を集めるようにして、その写真をマテリアルの下に配置し、船のデーターを記します。
このリーフでは、建造年やトン数の後に、スウェーデン・アメリカ・ラインの船として就航した後に、北ドイツ・ロイド汽船に売却されたことなどの来歴も記しています。

こうした形で普段の整理用リーフを作っておくと、伝統郵趣や郵便史以外の話題にも提供できるので、けっこう重宝します。
コメント(0) 

スウェーデン・グスタフ6世の書留便 [外国郵便史]

画像は、グスタフ6世通常切手の20オーレ・タイプ1を4枚貼って80オーレ料金としたもの。

18042.jpg

消印データは、 Malmö 局1956年9月17日で、手押し印がいい感じですね。
宛先はドイツなので、スカンジナビア以外の外国宛ということで40オーレ。
この料金は、1952年6月1日から1957年5月31日までのものです。
そして書留料金も40オーレなので、ピッタリ80オーレ。

先頃のJAPEXの作品で、使用例としてカバーを示した時に、そのテキストに宛先のみを記して、料金解析を示していないものが目に付きました。
外国切手の料金解析は資料に恵まれないために難しい部分もあるのですが、そこはなんとか調査してスタディに繋げてもらいたいと思います。
コメント(0) 

スウェーデン・鉄郵印 [外国郵便史]

これまでにも数回、スウェーデンの鉄郵印を紹介しました。
今日ご紹介するのは、1885年から発行が始まったオスカー2世シリーズに押された鉄郵印。

スウェーデンでは、オスカー2世シリーズで消印を楽しむことが多いらしく、本シリーズに特化した消印のチェックリストが出版されています。
日本で小判切手で消印を楽しむのと、似ているのかも知れません。

18007.jpg

見ての通り、完全印影ではありませんが、これで十分情報は得られます。
スウェーデンの鉄郵印は種類が多くて、大きく十数種類に分類されるのですが、画像のものはタイプ3と呼ばれるもの。

左に少しだけ見えるのが "PKXP" という文字列で鉄道郵便を示す略語。
"No 8" は路線番号なのですが、スウェーデンではこの路線番号の再編が度々行われて、時代が違えば路線も全く異なります。
この辺が、日本のように直接路線名を示しているところとの大きな違いですね。
タイプ3の消印を使用した1898年の路線は、"Läxa〜Göteborg" の区間。

路線名の後に "A" とあるのは便名で、同区間には1日に3便(A〜C)がありますから、画像の切手は1便目の使用例であることがわかります。

コメント(0) 

ハンガリー・小麦の収穫の使用例 [外国郵便史]

15988.jpg

画像は、ハンガリーが発行した「小麦の収穫」の通常切手シリーズから、1924年発行の500コロナの使用例。
僕好みのデ〜ンと8枚ブロック貼が良い感じ。
ただ、残念なところは消印が読みにくいことですね。

下に貼られている縦4枚ストリップは「国会議事堂」図案の1000コロナ。

というわけで、合計8000コロナ貼りの米国宛の書留使用例です。
表面には、ブダペスト市内局の書留ラベルが貼られていて、宛先はオハイオ州内。
画像の右上にある紫印が、米国の書留到着印です。

ブダペスト1924年4月16日発で、オハイオ州サンダスキーには29日の到着。

料金については、この時期のものを調べきっていないのが痛いところ。
なんとか片づけないとリーフにも貼れませんねぇ。
コメント(2) 

フランス・リベルテ [外国郵便史]

1982年1月。
それまでのサビーヌに代わって、発行が始まったのがリベルテ。
画像は、そのリベルテの使用例です。

15985.jpg

1.7フラン切手が10枚、2.1フラン切手と0.1フラン切手がそれぞれ1枚づつで、合計19.2フランの書留使用例。
LE ROVE局1984年10月31日の消印で抹消され、右下にはMARSEILLE局11月2日の到着印が押されています。
LE ROVEとMARSEILLEは目と鼻の先の近距離なのですが、意外にも翌々日の配達。この辺がフランス的と言えなくもないですかね。

こうしたルックスのカバーは、理屈のみで選ぶ人には不評なものなのですが、僕は大好きで積極的に入手しています。
何しろ安い現行ものですから、理屈よりも見た目の派手さ、豪華さが優先されます。
もちろん、基本的な使用例として適正貼りも入手していますが、こうした特殊使用例は見た目の重量感が大切です。
コメント(0) 

ネパール・セカンドシリーズの不統一印 [外国郵便史]

ネパールのセカンドシリーズは、4回に分かれて発行されているのですが、画像は1907年発行の最初のもの。
つまり、それ以前はファーストシリーズが使われていたわけ。
こうした移行期には、どの国でも面白い使用例が出てきますね。

15781.jpg

画像の切手は消印に注目です。
この消印は、ファーストシリーズで使われていたもので、日本で言うならば不統一印のようなもので、局ごとに色々なタイプがあります。

この消印は、セカンドシリーズが発行されると間も無く使われなくなるので、この組み合わせは少ないものなんですね。
以前にJAPEXに出品した時は、16パイスの使用例を1点だけ持っていたので、堂々と1リーフに貼って使ったのですが、昨年このマテリアルを入手したので2点目の手持ちになりました。

日本では、小判切手の初期に不統一印が押された使用例がありますが、それと似た性格のものになります。
コメント(1) 

スウェーデン・船内郵便局 [外国郵便史]

画像は、スウェーデンのグスタフ6世シリーズ50オーレの1枚貼り。

15770.jpg

料金は、1962年7月1日から1964年6月30日までの、スカンジナビア諸国以外からの料金に合致します。
カバー上には2つのハンコが押されていますが、左の青印は船会社の証示印であり、郵便印ではありません。
切手を抹消しているものが船内局印で、1963年1月22日の使用例であることがわかります。
スウェーデンのこの時期の船内局印には、中央上部に船のイラストが入っているので、一目で船内局印であることがわかり、コレクションの中でも目を引く存在で好ましいものです。

本使用例は、Kungsholm号というスウェーデン・アメリカン・ラインの客船で、ニューヨーク航路の定期船です。
下の画像が、Kungsholm号で、21164トンの船です。

kungsholm_1966_3a.jpg
コメント(0) 

ネパール・料金は・・・? [外国郵便史]

先日入手したネパールのカバー。
Sri Pashupati シリーズの中から、1935年発行の16 Pace の1枚貼りです。

15764.jpg

16 Pice は中途半端な額面なので、もともと使用例が少なく、あってもせいぜい他の額面との混貼が普通の使われ方。
ところが、この使用例は見ての通りの単貼です。

なんで単貼なのかなぁ?
さっぱり、わかりませんね。

抹消印は、Birganj 局でネパール暦で1996年2月8日(西暦だと1939年5月21日)。
そして、Lalitpur 局の到着印が押されていますから、普通に逓送されています。

封筒もごくノーマルなもので、普通の紙が数枚までしか入らないようなものです。
こうした普通の手紙なら4 Pice 料金のはずなんですがねぇ。

もちろん書留ではありません。
書留なら24 Pice です。

類例を調べて考えることにしましょう。
楽しみが増えたということで。
コメント(0) 

ベルギー・1859年パリ宛の使用例 [外国郵便史]

画像の使用例は、1859年にベルギーからフランスのパリへ宛てたもの。
もちろん駄物で、3000円ほどで買えます。

1859年と言えば日本では安政6年ですから、皆さんも歴史で習った安政の大獄のあった時代。
そんな時代のカバーが3000円で買えるのは、駄物と言えども魅力です。

貼付された切手は、ベルギーのセカンド・シリーズとも言える1849年発行の朱色の40c切手ですが、この切手は1858年発行のものです。

このカバーの良いところは、幾つかの消印が押されているところで、以下のようになります。

15755.jpeg

まず表ですが、
① は、抹消印で85はNAMUR局のもの。
② が、その証示印でNAMUR局1859年6月15日の差立であることがわかります。NAMURという町は、ベルギーのほぼ真ん中に位置します。
③は、これは皆さんもよくご存知の”PD"印で、料金完納を示しています。
④の青印は、VALENCIENNES局6月16日。VALENCIENNESは、フランスに所在するベルギーとの国境の都市で、この印はフランス入国印として押されています。消印内には、ベルギーからの郵便であることが表示されています。

15756.jpg

そして裏面。
先に⑥ですが、これはパリの到着印で6月16日。
問題は⑤。これは鉄道郵便印で、消印内の表示により日中に走っていた列車内で処理されたことがわかるのですが、残念ながら区間が読めそうで読めません。

それにしても、6月15日に差出されて翌16日にはパリに着いているのですから、当時の送達速度の速さには驚かされますね。
コメント(1) 

フランス・臨時便印 [外国郵便史]

ナポレオン20サンチーム切手を1枚貼った、ごく普通の国内便使用例です。
パリに行けば、束で売ってるものですね。

15695.jpg

Angers局1867年7月27日の消印で、翌日にSuetter局に着いています。

今日注目して欲しいのは、切手の左側に押されている四角の証示印。
拡大画像が下になります。

15696.jpg

" APRES/LE/DEPART " と書かれたハンコなんですが、この印は1850〜60年代にかけて使われたもので、定期便が終了した後の臨時差立便に押されたものです。
直訳すると、たぶん「出発の後」みたいな感じではないでしょうか。
コメント(0) 
前の10件 | - 外国郵便史 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。