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コールのハンドブックの英訳版 [文献]

『コールのハンドブック』と言えば、古典的名著として名高く、現在でも古書でそれなりの評価を受けています。
その名著の欠点と言えば、ドイツ語であること。
日本の郵趣家でドイツ語をスラスラと読める人は、そう多くはないですね。収集人口で言えば、1,000人に1人も居るでしょうか?たぶん、もっと少ないと思いますが。

で、そんなハンドブックをちょっと手軽に読めるのが、" Collectore Club Philatelist " に連載された、『コールのハンドブック』の英訳版。
全ての国が載っているわけではありませんが、それでも無いよりはよほどマシです。

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画像は、その中からブルガリアのページ。
初期から1920年代までが6回で計58ページにわたって解説されています。
こういう労作があると、後進にとってはとても有り難いですね。
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" SCOTT Standard Postage Stamp Catalogue 2013 " C-F [文献]

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『スコットカタログ』第2巻がアマゾンより到着。お値段は8,326円。
重たいです。なにしろ1500ページ強ですから。

歴代の『スコット』は紙の質に大きなバラつきがあって、カラー化してからはそこそこ良質の白紙を使っているので、この重さなのでしょう。
一番紙質が悪かったのは、1977年頃じゃないでしょうか。あの頃は、ちょっと厚手の藁半紙みたいなのを使っていて、印刷も悪かったですからね。切手によっては、黒々と印刷されちゃって図案もよくわからない。なんてのもありました。

第2巻は、C-Fと言うことで、カンボジアから始まり、フンシャルまでがその範囲。
フランス関係には、図案別の索引がついていますが、これって使う人いるのでしょうか?ちょっと中途半端な気がします。


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イランの切手カタログ [文献]

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世の中には、失礼ながら変わった国のカタログがたくさんあります。
ロンドンには、世界中のカタログを扱う文献+付属品商みたいな店があって、日本から見ると色々と面白いものを揃えています。

画像のカタログはイランのものでだいぶ前に買ったのだけど、そんなに必要なものではないので、長いこと買い替えていません。
日本や欧米のカタログに馴れちゃうと、使い勝手が今一つなのがこのカタログ。
横組のくせに、ページは左向きに進んで行きます。つまり、横組なのに進行方向は縦組みたいなもので、日本風に言えば和洋折衷とでも言いましょうか。

もちろん、わけのわからないニョロニョロ文字は見ているだけでゾッとしますが、親切にも英文が併記されているので、大雑把な世界カタログで足りない部分が補えます。
僕が一番必要なクラシック系の部分には、偽造品のテキストがあったり、他のカタログでは不明な部分がそれなりに記述されていて、けっこう重宝しています。
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" HOW TO ARRANGE AND WRITE-UP A STAMP COLLECTION " [文献]

日本には、現在、アルバム作りに関する文献が売っていません。
よく、思うことなのですが、新たに切手収集を始めた人って、どうやってアルバム作りを知るのでしょうか?
郵趣会に入ったり、知人が居れば別だけど、1人っきりで楽しんでいる人はどうなのかと。

切手収集=アルバム整理ではないですから、別に知らなくても良いのですが、それではせっかくの楽しみが半減している気がしますね。

僕が子供の頃は、初代『スタンプマガジン』があったり、数種のアルバム作り本が出ていましたから、最初は、そんなのでアルバム作りを知りました。

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上の画像は、ギボンズから出ている " Stamp Collecting " シリーズのアルバム作り入門書。
僅か64ページの本ですが、アルバム作りの概要が簡潔に記されています。カタログコレクションや、テーマチク、トピカル、国別、ステーショナリー、専門コレクションと一通り紹介されており、なかなかの良書です。

日本でも、このような本がいつでも買える状態だと良いのですが。
郵趣出版さんも目先の算盤勘定だけではなく、こうした方面でも貢献してくれないですかねぇ。
紙媒体なら1000円、pdfによる電子媒体なら500円程度が理想ですが・・・。

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ネパールのオークション [文献]

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ちょっと熱心に収集している方なら、利用しないはずはないオークション。
対象としている国や地域によって、大規模な専門オークションの開催頻度に大きくバラつきがあるのは仕方がありません。
例えば欧米の主要諸国なら、それこそ1シーズン中に何回も開催されていますが、僕が対象としているネパールなんてのは、数年に1回どころか、10年に1度だって無い時があります。

まぁ、それでも1年のうちに数回は、ワールドのカテゴリーの中に数ロットの出物がある時がありますから、普段はそのようなオークションを活用することが多いですね。

画像のオークションは、1978年のニューヨークのハーマー社のカタログですが、チベットなどの中に混じって、小規模なネパール・コレクションが売り立てられた時のもの。

僕は、ネパール切手を集め始めて二十数年経ちますが、その間にネパールのある程度まとまった売立てには3回ほどしか参加していません。

こんな感じなので、過去のオークションカタログの種類も少ないのですが、古書として出回る数も少なく、探すのにけっこう手間隙がかかります。
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おんぼろプリンター [雑記]

全日展の出品作品を作っています。
今年から、タイトルリーフのコピーを申込書と一緒に送ることになっているので出力するのだけど、横線は入るし、画像もクオリティが低くすぎ・・・。

機種はエプソンのPM3000C。
今頃こんなプリンター使っている人いますかね。
なにしろ、1998年の発売ですから、もう十数年使っています。

今どきのリーフって、皆さん綺麗に作りますからねぇ。プリンターも良いの使っているし。
あー、なんか憂鬱になってきました。会場で並ぶと見劣りするでしょうね。

でも、買い替えまでには、もうちょっと頑張ってもらわないと。
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" GUIDE LINES TO THE PENNY BLACK " [文献]

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Robson Low 社による出版のペニーブラックの解説書で、1949年の出版。
ペニーブラックについて、取りあえず専門的なレベルの知識を得たい人には、良い本だと思います。かといって、とことんマニアックでもありません。

編集方針は、Robson Low らしくコンパクトに要領よくまとめた感じで、図版も多く、わかりやすく編集されています。ただ、もっと図版が多いと更に理解しやすいとは思います。
例えば、ある特定のポジションの切手からプレートを判別するための逆引辞典が後半部分に収録されているのですが、テキストだけではちょっと実用的ではないような気がします。
まぁ、英語が堪能な方にはテキストだけでもよいのかもしれませんが・・・。

取りあえず専門知識を軽く得たい人には、有益な一書に間違いありません。

明日は、お酒を飲みに行ってしまうので更新はありません。
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作品作り [雑記]

全日展への出品作品を作っています。
目標は、高位ではなくて中位(銀)の評価が貰えれば。というレベルです。

いつも作品を作っていると7〜8割程度のマテリアルまでは、自信を持って貼付できるレベル。自信を持ってといっても値段のことではありません。「なぜ、そこに貼られているのか」という話しです。
つまり、あとの2〜3割はスペースの穴埋め、ひどい時にはリーフの穴埋めなんて発想で貼っちゃう時もあります。そうすると、そのマテリアルに対するテキストも超こじつけみたいなことに・・・。

まぁ、上の話しは少々極端な例ですが、それだけ穏当性のあるマテリアルのみで構成することって難しいと思います。
作っている本人は、「穏当性がある」と思い込んでいるだけで、実際は穏当性に欠けるばあいが多々あると思います。
実際に切手展で見ていると、「なんで貼ってあるのだろう?」なんて思うことはざらにありますよね。それが本当にムダな貼り方の時もあるし、単に説明不足で参観者に穏当性が理解できない時もあります。

今回の僕の作品には、シートが何枚も登場しますが、それにはそれなりの理由があります。もちろんテキストにも書き込んでありますが、皆さんに理解してもらえるでしょうか。
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昨日は勉強会 [雑記]

昨日は、日帰りで東京に行ってきました。
朝は5時半に家を出て、帰ってきたのは23時50分。
午前中は、東京国立博物館で開催中の「ボストン美術館展」へちょっとだけ寄って、お目当ての資料を数点だけ鑑賞し、六本木のミッドタウンへ。

上京の本命は、13時から行われた「切手展出品作品のトリートメント」についての勉強会。
先頃、マルメで開催されたセミナーに参加した講師による勉強会で、膨大なパワーポイントを見ながらディスカッションが進みます。
巨大テレビに映されるスライドが全て英文なので、僕の理解力では・・・・。しかも最近目が悪くなって、多量に見ると段々とボヤけて見える始末。
隣に座ったO氏や、前に居るこちらもO氏ですが、スラスラと皆さん英語のメモ書きを作っていらっしゃる。
もっと勉強しておけばよかったな・・・。

数時間の勉強会のために数万円の旅費を払って勉強会へ参加するなんて、普通の人には理解できないかも知れませんが、そこで得るものは旅費以上のものがあるので、旅費の数万円なんて安いもの。

問題は、そこで得られた知識を自分の作品にどこまでフィードバックできるのかということ。
こればかりは個人の能力の問題ですからねぇ・・・。なんか恥ずかしいですね。

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上の画像は、参加者であるI氏とお会いするや否や「水村さん、これお土産」と言って渡されたものの1枚。
ネパールのファーストシリーズの中から4アンナ切手。版の痛み具合から1890年発行のものと思われます。消印もきちんと郵便消で、ゴロゴロとある電信消ではないところが良いですね。局名はこれから調べます。

充実した1日でした。

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" The ADMIRAL ISSUE of CANADA " [文献]

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日本切手のみの収集家の方でも、上のデザインの切手を見たことはあると思います。
カナダが1911年から発行を始めた通常切手シリーズである「アドミラル」シリーズは、駄物切手として有名で、日本の国内展でも何回か出品されていますし、パケットの材料にもなるほどの切手です。
とは言っても、マジメに取組むと資金・年季ともに大変な目にあいます。

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そんなシリーズの基本的な専門書として有名なのが上の画像の文献で、B5判567ページ。
膨大な量の実用版がありながら、実用版ごとの解説があり、初期使用例のデータも版ごとにリストされています。
シートにコイル、切手帳、加刷切手など、あらゆるマテリアルについて、細かにデータや解説が掲載されており、大冊と言ってもよい内容です。

日本で言うと田沢切手に相当する時代性を持ったシリーズですが、日本ではこのような文献ってありませんね。
海外には、本書のように膨大な調査量をバックにした専門的な大冊がよくありますが、日本では手彫切手を別にすると、せいぜい中規模な内容止まりに終ってしまっています。

本書のような専門書を見てしまうと、海外の研究レベルの高さに圧倒されます。
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『全日本郵趣』5月号 [文献]

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『全日本郵趣』5月号が到着。
本号には、「新楠公2銭はがき」を書かせていただきました。「外国切手収集家の日本切手アルバム」として、外国切手収集家の集りから6人が日本切手関係の収集品を紹介しています。
僕にとっては、数年振りの『全日本郵趣』への投稿です。

日本切手収集家から見れば、「なーんだ、その程度か」と思われるかも知れませんが、外国切手収集家が余興で資金をかけずに集めても、この程度までなら集ります。という視点でご覧になっていただけるとよいと思います。
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戦前の風景印「平泉」 [風景印]

戦前の風景印は完成度が高い物が多いですね。
じっくり構図を練って作られたと言う感じがします。

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戦前の風景印には気に入った物がたくさんあるのですが、上の画像もその一つで岩手県の平泉局のもので、中尊寺の金色堂を描いています。
今行くと、金色堂に覆屋が架かってしまっているので、風景印のようには見えないのですが、金色堂と言えば、この構図が定番ですね。川瀬巴水の版画もそうですし、ご存知のとおり20円通常切手も似たようなもの。

四角の形も変形印で良いと思いませんか?
最近は、一時期よりも変形印が多くなってきましたけど、変形印を楽しむならやっぱり戦前物です。
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『風景入スタンプ集』昭和50年版 [文献]

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画像の『風景入スタンプ集』は、ちょっと懐かしいもの。
昭和50年2月発行のもので、僕の風景印入門とでも言える本です。表紙が素晴らしく、僕の地元であった鎌倉が大きく取り上げられていて、表紙を見るたびにあの頃を思い出します。

この本に収められている風景印は昭和49年12月末現在のもので、1,512局が収録されています。
最近の確定数は知りませんが、一説によると12,000局と言われていますから、当時は少なかったですね。今から思うと、コツコツと郵頼すれば完集も可能な数のように思えます。

この表紙の『風景入スタンプ集』は、皆さんもけっこう懐かしいのではないでしょうか。
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ヤフオクの " The Robert Levy JAPAN 1962 " [雑記]

昨日終了のヤフオクに、何冊かの日本切手のネームセールカタログが出品されていて、その中に3月19日に紹介した " The Robert Levy JAPAN 1962" がありました。

開始値は1,000円で、落札値は2,000円。
まぁまぁ、お買い得だったのではないでしょうか。出物が手彫切手中心のオークションだとこんなに安くはないと思います。

レビーのオークションカタログは、今回のもののほかに3月24日のブログで紹介した1964年のものがあるので、2冊揃えるのがやっぱり基本。
落札者は、1964年の方は持っていたのでしょうかね。もし、まだだったら次はそれを探すのが目標でしょう。
1970年代のカタログは、それなりに入手が容易ですが、60年代となると途端に難しくなります。
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パピルス [雑記]

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画像は、ロバート・シーゲルのカタログに出ていたパピルス。
歴史に興味が無くても、ほとんどの方はパピルスってご存知だと思います。
そう、あの古代エジプトのバビルス。

そんなものが、切手のオークションで売られているのです。過去に何回も目にしているので、まったく珍しいマテリアルということではありません。
以前に、国際展の作品の中でも使われているのを2回ほど記憶しています。たしかテーマチクと郵便史だったと思います。

今日ご紹介するパピルスはA.D.162年のもので、55×50mmの大きさだそうです。

それにしても、郵趣でパピルスとはちょっと行き過ぎのような気がしますがねぇ・・・。
郵趣と言うよりも、「手紙の歴史」とかの感じがしますが、どうでしょうか。
使い方しだいなのですかねぇ。

明日は、東京へ泊まりに行ってしまうので更新はありません。念のため。
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「郵便切手偽造事件の話」『郵便切手』第4巻第7号 [文献]

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5月6日の日記でも紹介した『郵便切手』ですが、今日は昭和17年7月号に掲載された「郵便切手偽造事件の話」。

郵便切手偽造事件と言えば、最初に頭に浮かぶのは菊切手偽造事件でしょう。たぶん日本切手の収集家なら10人が10人ともそう思うと思います。

本記事の著者である村山直吉氏は、横浜から送られて来た偽造切手の検査をしたご本人。本記事は、検査報告書ではないので直接的な資料ではないのですが、一般的に手軽に事件の概要を知るには、これ以上のものは望めない報文だと思います。
しかし、その割には意外と収集界では知られていない気がしますが、菊切手収集家は必読の記事ではないでしょうか。

日本切手で不思議に思うことは、この偽造菊切手の地位が異様に高いこと。
たぶん菊切手関係マテリアルの最難関の1つに位置づけられているのではないでしょうか?切手展を見ていると、そんな気がします。
郵便使用で少なく貴重なことは理解できますが、それと切手展作品における位置づけはイコールではないのでは。と思うのですが・・・。伝統郵趣の本質を考えると変な気がします。
これは、外国切手収集家から見た感想です。
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「欧州・切手商巡り」『PHILATELIC JOURNAL of U.P.L. '80』 [文献]

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最近は、子供にお金が掛かりすぎてさっぱりなのだけど、若い頃にせっせとヨーロッパの切手商巡りをしたきっかけになったのが本書。
正確に言うと、他にもう一書あって、それは市田左右一氏の『切手の愉しみ』。『切手の愉しみ』は小学生の時には、ホントによく読みました。おかげでその頃読んでいた本はボロボロで、後年になって買い直したほどです。

『PHILATELIC JOURNAL of U.P.L. '80』は、高校生の時に新宿のショールームで買いました。
ちょうどその頃、北園氏がロンドンで営業していた「TOKYO PHILATELIC Co. Ltd」から「ストランド便り」というニュースレターを購読しており、高校生ながらに「将来きっと、ヨーロッパの切手商に行くぞ」と思っていた時期と重なります。このニュースレターには図入りのストランド切手商マップなど、興味深い記事が色々とありました。

「欧州・切手商巡り」には、大学生がバイトで貯めた資金を元に、1ヶ月間にわたりヨーロッパを旅行し、行った先々で切手商を巡り日本切手を探求するという、切手商を通して旅情を誘うという切手ボーイには垂涎の内容でした。
もうその頃になると、切手商の方でも日本切手には立派すぎるような値を付ける時代になっていたので、一昔、二昔前とは大きく事情が異なってはいるのですが、それでもヨーロッパの歴史ある切手商を訪れるというのは、何か特別なものを感じます。

僕はロンドンのストランド街も好きですが、どちらかというとパリの旧王宮街近くにある切手街の方が趣があって好きです。
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" ONE ANNA & TWO ANNAS POSTAGE STAMPS OF INDIA 1854-55 " [文献]

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インド初期切手のプレーティングの解説を中心にした概説本で、各額面ごとにシリーズ化されているもののうちの1冊。
発行は、ギボンズ社で1948年。
他の額面については、近年になって復刻版が出ているのですが、この本は出ているのでしょうかね?わかりませんが・・・。

せっかくの基本文献なので、装丁のしっかりとしたハードカバーの方がよいのですが、残念ながらソフトカバー。まぁ、第2次世界大戦が終って数年しか経っていないので、その辺の影響でしょうか。

本文中は、全てが文字と表だけで、図版は別刷りの袋入りです。
本の性格上、大切なのがタイプ分類や、リコンストラクション、シート写真なのですが、その辺はよく印刷が出来ていて、ルーペで覗いても網が見えないのでコロタイプか何かでしょう。

各切手のボジション確定のためのテキストも、数行づつのテキストとなっているので図版と合わせて使うと効果的です。
インド初期の切手は、日本の手彫切手と同じように、版、色、ポジション、変種などが収集の基本スタイルなので、本書はその教典の元祖みたいなものです。

本書を入手したのは、1995年のシンガポール国際展に行った際にマリーナスクエア内のギボンズで入手。当時336シンガポール・ドルでした。
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第1次国立公園「日光」 [日本切手]

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昨日は、国立公園シリーズ発行に関係する記事を紹介したので、今日は、僕の超貧弱な国立公園のリーフから「日光」のご紹介。
このリーフは、以前にも紹介したことがあるのでご記憶の方もいらっしゃると思うし、「またか」と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、他に人様にお見せできるようなリーフが無いので、仕方ありません。

左のカバーについては、『全日本郵趣』平成19年10月号にて使用例紹介をしているので、そちらをご覧下さい。文献収集家ならではのマニアックな解析例が紹介されています。

さて、このリーフを作ってだいぶ経つのですが、作ってしまってから「しまった!」と思ったところがあるものの、根っからのナマケモノなのでそのままになっているしだいです。
では、どこが悪かったのかと言うと、皆さんお気づきのこととは思いますが、根本的な構成ミスなのです。
このリーフでは、未使用が右に貼ってあり、カバーが左に貼ってありますが、ここが大きな間違いで逆でないと理屈が合わないのです。即ち、未使用が左で、カバーが右ですね。
通常、切手展などでリーフの配置は同じフレーム内であるならば、左から右へと流れて行きますし、解説文も横組なので左から右です。とすると、最初に製造面が来るので未使用が左で、使用例であるカバーは右に配置しないと論理的ではないのです。

このリーフを作った時には、十分その論理は熟知していたものの、単に独立した1リーフということで、何も考えずに手が動くままに作ってしまったわけで、しばらく経ってから気がついたものの「まぁ、いいや」とそのままになっています。まったくお恥ずかしいかぎり。
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「国立公園切手の発行について」『郵便切手』第1巻第1号 [文献]

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戦前の官製郵趣会だった、日本郵便切手会が発行していた雑誌で昭和14年3月発行の創刊号。
手元には創刊号から終刊号まで揃っているのだけど、この創刊号が状態が悪く、一部のページはホッチキスから離れてしまっているし、表紙の背も破損が進行しています。取扱注意の本です。

本誌は、さすがに官製郵趣会だけあって、新切手発行に伴う解説が詳細な読み物として記事になっており、当時の発行事情を振り返るには一番の文献だと思います。

その創刊号には、国立公園切手発行事情が記されています。その大略は、
・日華事変により、世界的に対日感情が悪化していること。
・その国の事情を理解してもらうには、実際に国を見てもらうのがベストなこと。
・そのためには海外からの観光客誘致が一番であること。
・大形の美麗な国立公園切手を発行し、観光客誘致の一端を担うこと。
などが記されています。

また、小型シートについては、世界的に評価されるべき出来映えとしながらも、全くの手工業的な製造工程のため、原価は明言できないものの、従来の切手とは比べ物にならないほどの高コストであったことなども、述べられています。

その他、通常の新切手発表では得られない情報が色々と記されており、貴重な報告となっています。
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「コレクション拝見」第1回『切手マンスリー』創刊号 [文献]

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1971年9月から1972年2月までの半年間だけ刊行された、『切手マンスリー』という月刊誌があります。
B5判120ページ前後で、日本、外国、トピカル、郵便史など盛り沢山の内容で、当時の著名収集家が原稿を書くなど、なかなか精力的な雑誌でした。

その創刊号の「コレクション拝見」に登場したのが今井修氏で、氏のコレクションが10ページに渡って紹介されています。
その1ページに掲載されたのが、右の画像の第1次円単位切手30円無目打エラー切手のリーフ。貼られている速達はがきが、このエラー切手発見の端緒となった記念すべき使用例です。このはがきは、他に鮮明な画像で記録されたりしているので、別に珍しい画像なわけではないのですが、最初にコレクションの形で記録されたものということで、この画像も貴重なものかと思います。
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時間と共に [雑記]

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画像のカバーは1970年代初頭まで、手彫カバーで有名だった某有名収集家のコレクションに含まれていたもの。

なんか怪しげな雰囲気が漂っていませんか?
最初に目に飛び込んで来るのが、青一銭と大形地名入り検査済印の違和感です。一見したところ、美しいものに見えるかも知れませんが、消印が切手の部分とカバーの部分で一致していません。たぶん頭消の単片にあわせて、カバーの部分の消印を押したものと思いますが、微妙にズレています。この手の偽造カバーではよく見る現象ですね。

あと、フランスのナポレオン切手も後貼り。消印の掛かり方がおかしいし、郵便料金もあいません。

時間と共に研究が深化して行くのは、どの分野でも同じことですが、その流れの中で以前はよかった物が、ダメな物になることがよくあります。
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「配達局名を書きましょう」 [日本郵便史]

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画像の標語入り機械印「配達局名を書きましょう」は、多量に使われたので、どこにでも転がっているものですね。
で、ふと思ったのですが、当時の手紙を見るときちんと配達局名が書かれているのが、とても少ないのです。記載率はたぶん1桁じゃないでしょうか?

それで、「配達局名を書きましょう」となって、その配達局名ってどうやって調べるのでしょうか?
今なら『郵便番号簿』がありますけど、『配達局名簿』なんてあったのでしょうかね。聞いたことありませんが・・・。

普通の人が手軽に配達局名を調べる手だてがなくて、「配達局名を書きましょう」と言われてもねぇ。当時はどうだったのでしょうかね。
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『北陸郵趣』711号 [文献]

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『北陸郵趣』711号が、読者の皆さんのお手元に届く頃と思います。
今月は、山崎理事長による「郵便史作品の改善方法について」が5ページに渡って掲載されています。本報文は " FIAP NEWS " に掲載された、シンガポールのリム・サ・ビー氏による報告の翻訳です。
これは郵便史作品において国際展を目指す、あるいは既に出品されている方、また、これから郵便史作品を作ろうと考えている方など、多くの方が必読のものと思います。

特に、海外の郵趣動向にあまり接していない方には、強くお勧めするしだいです。

『北陸郵趣』の定期購読については、下記までメールをお願いいたします。
stamp2000アットマークmac.com(アットマークと書かれている部分を@に変えてください)
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『昭和切手入門 第三次昭和切手の詳解』 [文献]

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僕にとっての昭和切手の解説書と言えば、新井紀元氏による『昭和切手研究』で、発売時に買って何回も熟読しました。
その『昭和切手研究』の第三次昭和切手部分の元になったのが、1972年2月に発売された本書です。定価550円で限定300部。

第三次昭和切手について、版にこだわってまとめた著作は本書が初めてだと思います。
この方向性は現在まで続いているものの、昭和切手と言えば10枚ブロックと使用例収集が幅を利かせていた期間が、あまりにも長かったのではないでしょうか。
少なくとも、本書と『昭和切手研究』の刊行後、70〜80年代は昭和切手の版研究と言えば、特殊な分野みたいなもので、切手展の昭和切手と言えば単調な作品が主流だった記憶があります。

なぜ、昭和切手の流れがそのようになってしまったのか?本書を読むたびに疑問に思います。
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