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ネパールの新入手品 [外国切手]

米国のオークションで落札した、ネパールのカバーが到着。

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セカンド・シリーズの中から、1930年発行のもの。
このセカンド・シリーズの使用例は、1941年発行のものを除くと、あとは緑色の4Pice以外はとても入手が難しいですね。

このカバーは、4Piceが2枚と16Piceが1枚の合計24Piceの書状書留料金。
この1930年発行シリーズの16Piceの使用例は、初めての入手です。
まぁ、それだけ少ないってことなんですけどね。
見た目も綺麗で気に入っています。

Baglung局というカトマンズの西方に位置する局で、1933年11月13日の使用例です。
早速、Japexの作品に入れましょう。
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『菊切手』 [文献]

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JAPEX74の記念出版『菊切手』。
恒例、JAPEX特別展示本の最初のものだったのではないでしょうか。
もちろん会場で見ているはずなのですが、全く記憶に残っていませんね。この手の展示は、小学生には難しすぎたのだと思います。

それでも本書は、リアルタイムで入手していました。
この頃には『郵趣』をすでに購読していたのですが、届くと父親もパラパラと見ていましたから、そこで気がついて買ってくれたのですね。

本来は非売品なのですが、途中で一般販売に切り替えたので、それを申し込んでくれたのだと思います。
後に出版された『日本切手精集』なども黙って買っておいてくれたり、切手収集には普通以上に協力的な父親でしたね。

本書は当たり前ですが、今の収集スタイルとは異なった、古参の収集家には懐かしいスタイルになっています。
未使用は、各目打に単片1枚があれば完了のようで、目打を基本に、それに消印を絡めるというもの。
今、このスタイルで出品したらどの程度に評価されるのか、ある意味興味深いですね。

カバーも当然のように少ないのですが、解説を読みながら使用例として丁寧に見ていくと、今でも暇つぶしには十分楽しめる内容です。
最近はオークションに出品されても見向きもされないようですが、当時を知っている者からすると、なんとなく寂しい気がします。
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グスタフ6世 [外国切手]

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画像は、スウェーデンのグスタフ6世通常切手シリーズの使用例。
このシリーズは、大きく3グループに分かれるのですが、画像の切手は一番最初のタイプ1と呼ばれるグループからの1枚です。

10オーレ切手帳からの田型で、1951年発行のもの。
消印はストックホルム1952年12月14日で、東ドイツ宛。
40オーレは、1952年6月1日からのスカンジナビア以外の外国宛料金で、適正にきちんと貼られています。

切手帳が田型でピッタリした料金で貼られていると、使用例として気持ちがよいものです・
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種蒔き・ラトビア宛使用例 [外国郵便史]

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画像は、フランスが1926年に発行した種蒔き40サンチーム官製葉書に、種蒔き50サンチーム切手を加貼して90サンチーム料金として使われた、ラトビア宛の使用例。

それまで75サンチーム料金だった外国宛葉書が、1926年8月1日から90サンチームに値上げされたので、その料金に対応します。

消印はナンシーで、1928年11月6日。
ストラスブールを経由地に指定しています。
ストラスブールは、ナンシーの東約150キロ地点のドイツ国境近くの都市ですが、経由地を指定しているところに興味を持って入手しました。

この当時、わざわざ経由地を指定するほどのものだったのでしょうか?
当時の郵便線路図や、交換局の資料があればいいのですが、まだ未入手なのです。
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スウェーデンの鉄郵印 [外国切手]

消印の中でも船内印とか、鉄郵印は別格で人気者。
僕も好きで、入手の機会があれば手に入れています。ただし、条件として特別なプレミアムを支払ってまで買うことはありません。

スウェーデンの鉄郵印もそうしたものの一つとして、少しづつですが拾っていました。
画像は、その中からの1枚。

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台切手は、オスカー2世。
スウェーデンの鉄道開通は1856年ですが、1863年頃までには郵便車内での区分け作業など、いわゆる鉄道郵便車の体裁が整ったようです。
そして、オスカー2世シリーズが使われる時代には、多くの種類の鉄郵印が使われています。

画像は、PKXPタイプと呼ばれる消印で11タイプに細分されますが、本例はタイプ4に分類されるものです。
1896年9月24日の使用例ですが、左端に「No 2」と見えますね。
スウェーデンの鉄郵印では、この番号が大切で、この番号で路線が確定されます。

ただし、路線番号は改定されることがあるので、正確には路線番号と年月日の組み合わせで確定します。
本例のばあいは、Nassjo〜Malmo間の使用例です。
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『仙台郵趣』第213号 [文献]

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先日、東北の重鎮S氏から『仙台郵趣』第213号をご恵贈いただきました。

氏の連載である「和文ローラー印」も15回目。
いつも「フムフム」と読んでいるのですが、よく考えると年別に使用例をよく集められたものだと改めて感心です。
例えば、今回だと昭和12・13年なのですが、こんな感じで明治からの毎年のデータを集積されているのですからね。

そして「東北の鉄道郵便印のデータ更新」も20回目。
7月27日付けのブログで紹介した『東北の鉄道郵便印』のデータ更新の連載なのですが、コツコツとデータを集積しています。
こうした、新データを発掘する仕事は根性が無いと無理ですね。
僕には、とても真似ができません。

上記の連載は基礎研究に当たるものですが、こうした仕事が最も重要な仕事だと思います。
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ハンガリー・1916年 70 Filler [外国切手]

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画像は、ハンガリーが1900年から発行を始めた通常切手シリーズからの1枚で、1916年発行の額面70 Filler切手。
描かれている鳥は、よく鷹とか鷲と間違えられるのですが、トゥルルと呼ばれるハンガリーの建国神話と結びついた、伝説の怪鳥です。

このシリーズは、大別3種、細別では7種のシリーズに分類され、中々製造面が面白いシリーズです。
前シリーズ(1874年シリーズ)のような派手はありませんが、玄人が腰を落ち着けて、じっくりと追求するのが集め方としては正解だと思います。
日本切手で例えると、菊切手+田沢切手のような感じでしょうか。

耳紙の数字は、シート上段からの合計金額ですが、チェコスロバキアの切手などにも同じような工夫が見られるので、皆さんもよくご存知のことと思います。
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平泉局の風景印 [風景印]

月曜から陸前高田と盛岡へ行ってきました。
7月にも行ってきたのですが、果てしなく遠いのです。
福井(特急)→米原(東海道新幹線)→東京(東北新幹線)→一ノ関(各駅停車)→気仙沼(車)→陸前高田(車)→盛岡(東北新幹線)→東京(東海道新幹線)→米原(特急)→福井という行程。

10月にも行かねばなりません。全く「トホホ」って感じです。

それで、一ノ関での乗り換え時間を利用して、平泉郵便局へ風景印を押しに行って来ました。
下がそれ。

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落ち着いていて、いい風景印です。
円単位20円金色堂とか、川瀬巴水の版画と同じ構図で、パクリかと思えるほどのそっくりさん。
でも、現地に行けば実際問題としてあの場所では、この構図以外は難しいと思います。

それにしても、随分と久しぶりに行きましたが、駅前とか郵便局周辺の変貌ぶりに、ただ驚くばかり・・・。

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菊25銭 [日本切手]

菊切手の中でも25銭は、明るい刷色で好きな色。
色は好きでも、集めるのには苦労するので、まともなリーフには程遠い感じです。

そもそも25銭なんて、まとまな郵便料金の切手じゃないですからねぇ。
郵便消しが少ないわけです。
下の画像は、仮貼帳の25銭の所に貼ってあった1枚です。

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オフセンターの、全く嬉しい切手ではありません。
だから仮貼帳行きだったのでしょうね。貼った時のことなんて、覚えていませんが・・・。
青の欧文印でデータは「YOKOHAMA/00/SEP/22」。

25銭はカバーも持ってないので、全く苦労する額面です。
この額面で満足できるリーフが作れたら、菊切手収集家の仲間入りができるかしらね。
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サージュの国内便使用例 [外国郵便史]

昨日に続いて、タイプ・サージュの使用例ですが、今日のは多量に残されている15サンチームの1枚貼り。

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データは「パリ 1880年12月4日7便」の取集めで、宛地のボルドーには翌日到着です。

昨日、今日とタイプ・サージュの使用例をお見せしたのですが、これには理由があります。
これは、最近になって思ったのですが、多量に残されているタイプ・サージュのカバーでも、消印のスカッとしたものになると、意外と少ないのではないかと。

単なる思い過ごしでしょうかね?
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サージュのスイス宛使用例 [外国郵便史]

画像は、フランスのタイプ・サージュの使用例。
宛先はスイスなので、たくさん残されているので2000円程度で買えます。

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4種類の消印が押されていて、表面にはフランスの、裏面にはスイスのものがそれぞれ有ります。
フランスの消印は、パリ1878年3月25日で6回目の取集め便であることがわかります。
スイスのうち2つは、ジュネーブ3月26日の中継印と、シェーヌ・ブール3月26日の到着印が押されています。

パリからジュネーブまで、翌日配達という早さに驚かされますね。
19世紀後半でもこんなに早いのですから、現代なら当日配達でも良いくらいに感じます。

ここで1つ問題なのが、画像左上のもう1つのスイスのハンコがスリップが大きくて読めないこと。
下の画像がそれ。
3文字目と4文字目がわかりません。

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グーグルの曖昧検索でも引っ掛からないし、いったいどこでしょう?
スイス入国印かな?とも考えているのですが・・・。
どこでしょうかね。
わかる方がいらしたら、ご教示をお願いいたします。
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増毛 [日本郵便史]

先日、JR北海道が留萌線の留萌〜増毛間を2018年にも廃止するというニュースを聞きました。
学生時代に増毛駅を訪れたことがあって、当時は貨物駅も併設されていて、広い構内だったことを覚えています。
あの頃に乗った北海道内のローカル線も、多くが廃止され今はありません。

そんなニュースを聞いたら「確か増毛の二重丸印があったはず」と思い、探したらありました。
下の画像が、消印部分のアップです。

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小判型往復葉書の返信部で、紙幣寮銘版のもの。
データは「増毛/天塩・一・一〇・い」のKB2型。
裏面を見ると明治21年の年賀状兼相場表なので、年賀状使用の二重丸形印としては最後の使用例になります。

増毛町の大正9年の人口統計が10885人だそうなので、明治21年当時も10000人前後の人口だったのではないかと思います。
平成27年7月現在は、4718人だそうです。
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" LES SERVICES AMBULANTS ET LES CONVOYEURS FRANCAIS " [文献]

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本書は、フランス鉄郵印の解説書で1966〜1995年までを扱っています。
以前に1877〜1966年までの鉄郵印本を紹介しているので、この2冊があれば、取りあえずはフランス鉄郵印の全容が掴めます。

フランスには多くの消印本がありますが、その多くはリストと評価中心の内容で、必ずしも体系的に概要を知ることができるわけではありません。

実は本書を手に取るまで、いつもと同じく鉄郵印区間のリストがズラズラと載っているだけかと思っていたのですが、実際に手にしてみると嬉しい意味で裏切られました。

もちろん基本となるリストが大部分を占めますが、鉄道郵便車や郵便バスの車内、区分け作業などの写真が掲載されるほか、路線図も完備されています。
A4版、222ページの労作で、フランス切手、特に現代物に興味を持たれている方は必須の文献だと思います。
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つまらないカバーと思っていたけど・・・ [外国郵便史]

ただ今、作成中のJapex作品。
ネパールのセカンド・シリーズで困るのが、カバーの少なさ。
セカンド・シリーズは、4回の発行にわかれるのですが、1回〜3回目の発行では使用例の大部分が4 Piceで、これに多少の24 Piceが加わります。

特に1930年発行では、4 Pice以外の使用例はほとんど見ません。
その数少ない使用例が、下の8 Piceの3枚貼り書留使用例。

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普通だと24 Pice切手の1枚貼り(1930年では、それも少ない)なのですが、有難いことに8 Piceを貼ってくれました。
しかし、消印が薄くてほとんど読めません。
カバーとしては、出来ることなら使いたく無い状態と言えます。

そこをなんとか解読して、Jhapa局の1931年10月26日の使用例であることがわかりました。
しかも裏を返せば、ネパール最初の書留印が!

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それまでの手書からハンコ形式の書留印に改めたのは1930年なので、その翌年の使用例です。

このカバーを入手してから、もう何年も経っています。
希少な8 Pice額面の使用例ではあったのですが、消印は見栄えが悪いし、なんとなく「使えないな」と思い込んでいたのですが、こうして丁寧に見直してみると、意外と味がすることがわかってきました。

ということで、作品に目出度く採用です。
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惜しいなぁ・・・ [外国郵便史]

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画像の切手は、フランスのタイプ・サージュ。
誰でも知っている切手です。
で、今日の話しは、その切手の方ではなくて、フラフラの何とも情けない消印。

画像の切手は、15年(或はもっと前?)ほど前に入手したロットの中から出て来た1枚で、その後、日の目を見ないままずっと仮貼りリーフに貼られたままのものです。

二重丸印の周囲に点線の外円が付いている形式で、" Armand Mathieu " の消印カタログで CACHTES B と分類されている消印。
この消印は、1885年から使用が始まった配達専門の僻村局と呼ばれる局で使われた消印で、時々ある送達郵便物に押されたもの。

使用年は " 87 " と読めるので1887年と確定できるのですが、局名も、県名も読めないので、どうにもなりません。
タイプ・サージュの専門家の調査では、1000枚に1枚は無いと言われているようです。
鮮明消しだったら、僕の所には回って来なかったでしょうね。

ただ、僕の前の所有者は、この消印の素性はご存知なかったようです。
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Japexの作品作り [切手展]

今年のJapexに出品の約束をしたのは、昨年のJapex期間中でした。
ということで、ただ今、作品作りの真っ最中(?)です。
とか言いながら、まだ12リーフしか作っていませんが・・・。
しかも、出力したものではなくて、編集データとしてパソコンの中での話し。

作品のテーマは、ネパールのセカンド・シリーズで、SRI PASHUPATI シリーズと呼ばれる、ヒマラヤ山脈とシバ神を描いた切手です。
この作品は、2012年の全日展に出して金銀賞を貰ったものなのですが、その後の補強が進んだので再度出してみようかと。
どういうわけか、Japexは参観するけど全日展には行かないという方が多くいらっしゃるので、ついでにそういう方にも見てもらおうかと考えました。

定番の国ばかりでなく、見慣れない国の作品が混じると、少しは賑やかに見えるかもしれませんね。
そんな期待もあります。
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墨六の名品 [外国郵便史]

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画像のカバーを見て「オッ、懐かしいねぇ」と思われる方もいらっしゃるのでは?
このカバーが世に出てから、いつのまにか27年が経ちました。
本品がスペインのオークションに登場したのが1988年2月で、僕のオヤジが死ぬ10日ほど前のことだったので、よく覚えています。

貼付切手は、墨六「ヌ」の縦4連に、改色桜1銭「チ」が1枚の合計25銭。
しかも墨六には「タスキ落ち+片波落ち」と「片波落ち」というエラー付2枚を含んでいます。
差立地は、生野銀山があった生野で明治8年9月2日。
その後、横浜、サンフランシスコ、ニューヨークを中継して、宛地であるフランスに到着しています。

実は、この差立人は1銭の損をしています。
というのは、明治8年6月30日までは米国経由フランス宛は25銭だったのですが、7月1日からは24銭に値下げされているのです。
差立人はそのことを知らずに、わざわざ1銭を足しているのですが、本来は必要無かったのですね。

このカバー。
墨六の中でも名品だと思っています。
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