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ハンガリー最初の葉書 [外国ステーショナリー]

画像は、ハンガリー最初の葉書で1869年の発行。

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1869年というと、もちろんオーストリア=ハンガリー帝国の時代ですね。
ですから、この葉書は一見するとオーストリアの葉書とそっくりで、オーストリアとかハンガリーの専門家でなければ、誰もが有名なオーストリアの葉書と見間違うことと思います。

では、どこが違うのかと言うと上部中央にある紋章。
ハンガリーのものは下の画像のです。

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最初の発行は、このようにオーストリアの葉書の様式を踏襲した形のものですが、1874年発行の図案改正葉書から、独自のものに変わって行きます。


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トルコ・世界鉄道会議 [外国切手]

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画像は、トルコが1947年10月9日に発行した「国際鉄道会議」記念。
トルコの切手は好きなので、この切手は鉄道切手としてではなく、トルコ切手としてトルコの図入りリーフに貼ってあります。

ボスボラス海峡から見たイスタンブールの町並みと、不特定の蒸気機関車を描いているのですが、イスタンブールと言えばオリエント急行の終着駅なので、もしかしたらそんなイメージで図案化されたのかも知れません。
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『郵趣仙台』212号 [文献]

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東北の重鎮S氏から『仙台郵趣』212号をご恵贈いただきました。

トップ記事は、いきなりコアな話題です。なにしろ「書留郵便物受取(証)について」です。
記事の書き出しに「ほとんど、収集の対象になっていません」と書かれています。僕も切手集めて40年ですが、これを集めようと思ったことは1度たりともありませんね。
でも、確かに郵便印が押してあります。

「和文ローラー印」は連載14回目で、昭和10〜11年。
そして「東北の鉄道郵便印のデータ更新」は19回目の連載。
この2つは、毎回楽しみにしている記事。
もちろん僕にとっては門外漢なのですが、マテリアルとしては所持しているので、こうした記事で勉強すると、今までには無かったマテリアルの見方を得ることができます。
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『新版・明治郵便局名録』 [文献]

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『明治郵便局名緑』の校訂版の計画があることは、かなり以前から聞いており、早く出ないものかと心待ちにしていました。
と言うのは、本書は座右の書という言葉がピッタリするほど使っていましたし、だからこそ使用中に「??」と思う部分もあったからです。

今回はハードカバーでの登場で、酷使に耐えれそうな装丁です。
どの程度の改訂があったのかは知りませんが、旧版の間違いに加えて、旧版出版以後のデータ更新など、かなりの数があるものと思われます。

明治4〜21年までの郵便局の改廃や等級変更、消印の動向などを知るには事実上本書しかないわけで、そうした意味からも手彫や小判切手の収集家は必携の1冊です。

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年賀「応挙の虎」 [日本切手]

画像は、東京の欧文印で抹消された昭和25年用年賀切手の「応挙の虎」。

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この切手の変種については幾つかの報告があったり、切手展での作品で紹介されたりしているので、皆さんもよくご存知だと思います。

この頃のグラビア切手には、それなりの確率で変種らしきものが見つかるので、ちょっと期待しながらルーペを覗く習慣があります。
そんな時に見つけたのが、下の画像のもの。

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この切手は4枚ストリップの左から2枚目のもの。
緑色の枠の中がそれで、2ヶ所あります。
両方ともに横線のものなのですが、右のものは長くて隣の切手にまで入っています。

取りあえずは「こんなのがありますよ」とご報告まで。
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米国・1922年シリーズ2セント・横コイル [外国切手]

6月9日の日誌で、1922年シリーズ2セントのタイプ2のシート切手を紹介しましたが、今日のは同じタイプ2のコイル切手。

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消印は機械印の波部でつまらないのですが、うまい具合にちょうどタイプ2の特徴部分がよく見えていて、使用済としては好ましい状態です。
下の黒丸部分がそれ。

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切手自体としては若干印面が右寄りですが、この状態のものでも探すとなると意外と難しいと思います。
僕が、子供の頃に熱心(比較的?)に集めていた米国切手をきっぱりと止めてしまったのは、センターが悪い、消印が汚いものばかりでウンザリしてしまったのも理由の1つ。
米国切手は、他国と比較するとそんなのが多いと思います。

ところで、このタイプ2ですが、ジョールの解説書と呼ばれている " UNITED STATES POSTAGE STAMPS 1902-1935 " には記述が見られません。
というのは、その頃はタイプ2の存在が知られていなかったからで、その存在が明らかにされたのは、ジョールの解説書が刊行された翌年の1936年でした。
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35年位前の仮貼帳から [外国切手]

コメットのバインダーに綴じられた、ワイルディングの仮貼帳があります。
かなり黄ばんでいて、市販のルーズリーフを使っているので、高校の頃に作ったものだと思います。
その中に貼られた1枚がこれ。

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ワイルディングの中から、セント・エドワード・クラウン透かしの4d切手。
燐線切手なのですが、右側の燐線が乱れています。
画像では、わかり難いので赤線を引っ張りました。
左の燐線は直線ですが、右側は下半が細くなっていますね。
注記には「phos line printing fiow」なんて鉛筆で書いています。

高校生の頃は、限られた小遣いを最大限に楽しむために紙付きをよく買っていました。
そんな中から見つけ出したものなのでしょうね。
全く覚えていませんが・・・。
当時は買える切手が少ないので、ちょっとしたことも見逃さないように観察していた証拠。
昔は、よく観察していましたねぇ。
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1949年パリ国際展 [外国切手]

古くから開催の伝統があり有名なパリ国際展。
僕も過去に2回ほど参観しました。
パリは、戦争中でも破壊されることが無かったので、都市としても好きな場所です。
そもそも、旧王宮街周辺には大小の切手商がたくさんありますしね。

下の画像は、戦後間もない1949年に開催された「切手発行100年記念国際展」の記念カバー。

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貼付切手は、5月9日発行の「切手発行100年」のものですが、一連の記念行事の一貫として国際展初日の6月1日に作られた記念カバーです。
描かれたカシエも切手と同じセレスとサビーヌを描いているので、最初から貼付切手を想定して作られたものと考えられます。

僕はセレス関連マテリアルとして収集に加えているのですが、じっくり見ると凹版印刷の素晴らしい出来具合に惚れ惚れします。
この切手は、ルーペでじっくりと見るために作られたようなものですね。
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「在日アメリカ函館局のエンタイア」 [文献]

『ザ・フィラテリスト・マガジン』第7号に紹介した、山下精一氏の著作の最初に出て来るスポリディング氏の新発見と言うのが本文です。

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昭和37年の『切手趣味』55巻(誤植で56巻になっています)2号に掲載されたもので、在函館アメリカ局の報告としては、最初のものだそうです。

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なんと!チョロ消しの中に [日本切手]

もう何年も開いたことが無かった仮貼り帳の中に、こんなものがありました。

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なんともない風景10銭なんですが、4分の1ほど掛かった消印を見ると「トラ」はハッキリ読めますし、その隣の半欠け文字は「ツ」のようです。
そう、なんとまあ南洋の「トラック」の消印だったのですね。

全く、今の今まで気が付きませんでした。
たぶんロットものを整理して、その中に入っていたのだと思います。
本来は、貼る時に気が付かなければいけないのですが、チョロ消しなので適当に貼っていたのでしょうね。
たぶん貼ってからは20年近くか、もしかするとそれ以上経っていると思います。

どんな切手でも、神経を集中させて整理しないといけませんね。
いい教訓です。
でも、見直してホント良かったなぁ。
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第1次円単位10円 [日本切手]

円単位切手のリーフを見ていたら、こんなのがありました。
カバーからのカット画像です。

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昭和透かし無し10円と第1次円単位10円の混貼使用例で、大阪中央局の昭和28年7月15日の消印で抹消されています。
この時期だと、このカバーは20グラム以上、40グラムまでの重量郵便物であったと特定できます。

このカバーで注目されるのは、第1次円単位10円切手。
この切手の発行日は、昭和28年7月10日ですから、この使用例は発行後5日目の使用例になります。
しかも、旧切手である同図案のゼロ付と並んで貼られているところがミソ。

ちょっとシワシワの部分があって見栄えは若干悪いのですが、そういう意味で面白いカバーだと思っています。
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『ザ・フィラテリスト・マガジン』7号 [文献]

『ザ・フィラテリスト・マガジン』第7号が発行されました。
今回も僕は2本の文献紹介を書かせてもらいました。

今回は、いつもに増してパワーアップ版です。
本文は言う及ばず、それにも増して付録が2本も付いてます。
1つは「満月印展に行こう特集」で、山田廉一氏が中心となって進めている「満月印ミニペックス」の作品紹介。
単なるリーフ紹介に止まらず、記事として読んでも面白い。

もう1つの付録は、切手展からの入賞作品集で5作品、約300リーフが紹介されています。
台北2015の現代郵趣から1作品、トピカル展から4作品。

『ザ・フィラテリスト・マガジン』の本体に収録された郵趣記事は、力作が多いし、図版なども贅沢に使っているので、それだけでも価値はあるのですが、視点を変えると、実は他の郵趣誌でもコストさえ考えなければ同じ事が出来ると思います。

しかし、付録については他の誰にも真似は出来ないハズです。
なぜなら、その原動力となっているものが、発行者の人徳と交流の広さに所以するものですから。
そうした意味で、僕はこの充実した付録の存在こそが『ザ・フィラテリスト・マガジン』最大のウリだと思っています。

まだ、購読されていない方は、ぜひ購読をお勧めいたします。
「難しい研究報告や、解説なんて読みたくないよ」と思っている方がいらしたら、そんなものは読まなくてもいいのです。
ぜひ、リーフの写真を眺めてください。アルバム作りの参考となること多々です。

しかも、購読料だって、電子版なら「持ってけ泥棒」の2000円ポッキリ。
歌舞伎町のボッタクリ営業のような、後から「10万円払え」なんてことは、絶対にありませんからねっ!
お申し込みは、下記からどうぞ。

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米国1851年3セント [外国切手]

画像は、米国切手の中でも好きな切手の1枚である1851年シリーズの3セント切手。

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この切手の実物を初めて見たのは、1981年の東京国際展の時。
誰の作品か忘れてしまいましたが(カタログを見ればよいのですが・・・)、この切手の専門コレクションが出品されていて、とにかく強烈なインパクトでした。

その後、当時入会していたJPSのアメリカ切手部会報7巻1号に、「古い切手は嫌いですか」と題してO氏が国内書状基本料金用の3セント切手収集について書かれているのを読み、大いに啓発されました。
その記事には、本切手のリーフ写真も参考図版として収められています。
そこには、こう書かれていました。
「最初から全部集めるつもりで集める必要はないのです。安いものを中心に集めていって、気が向いたら、ちょっと高いものにも手を出してみる。そんな気楽な集め方で良いと思います。」

僕のクラシック切手の原点は、セレス、ナポレオン、ペニーレッド、そしてこの3セント切手。
上の切手は、55L1Lと呼ばれるもの。

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原稿書き [雑記]

今日は、指定休の日で休み。
休みで気分が良かったのも束の間、朝のメールチャックで原稿の督促が・・・。
で、いっぺんにブルーになってしまいました。

朝食のパンとバナナとミルクティを飲みながら「さ〜て、どうするかな」と考えるも中々ネタが思い浮かびません。
そして、なんだかんだで手彫和紙半銭の話題を書くことに。

リーフから単片5枚とカバーを1点抜き出して、スキャニング。
この日誌を投稿したら、本文書きを始めましょう。
夜には、編集者へメールで送れると思います。
結果は、『呉ポスト』の次号でご覧下さい。
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セレス・ボルドー版5サンチーム [外国切手]

下の画像は、フランスが1870年に発行したセレスのボルドー版5サンチーム切手。

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同じセレスでも、パリで印刷された通常のものは凸版印刷なのですが、ボルドー版は平版印刷なので、また違った味わいがあります。
ボルドー版は、晋仏戦争によるパリ包囲下の時に、パリの南西約500キロに位置するボルドーの造幣局において臨時的に印刷された切手です。

版には、Report 1と2があるのですが、画像の切手はお安い方のReport 2の方です。
安いと言うことは、多量に印刷されたというわけで『イベール専門版』では、色調のバラエティが10種に分類されています。
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ゲルマニアは何種? [外国切手]

先日の日誌でドイツのゲルマニア切手について紹介しましたが、よく考えると、ゲルマニアってとんでもない種類の切手が存在するのではないでしょうか?

例えば下の画像は加刷がされていますが、どこだかわかりますか?

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答えは、ベルギー。
こんな調子で、思いつくままに書いて行くと
・ドイツ本国
・在外局(例えば、中国、モロッコ、トルコ)
・占領地(例えば、ベルギー、フランス、ポーランド、ルーマニアなど)
・その他(例えば、ババリア、ザールなど)

こんな感じでありますからねぇ。
本国だけで60種前後なので、300〜400種位にはなるのではないでしょうか。
完集するには、1種1枚でも大事業になりそうですね。
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米国・1922年シリーズ2セント [外国切手]

子供なりに、1922年シリーズについてマジメに集める気になったのは、たぶん『郵趣』1976年6・7・9月号に連載された「1922年シリーズ2セント切手」を読んでからのことだと思います。

特に、この連載のテーマであった2セント切手は、子供心にも魅力的に見えました。
なにしろ安価であるというイメージに加えて、バラエティー豊かなメインナンバー。そして、希少なタイプ2が掘り出せるかもという淡い期待感など。

その淡い期待を抱いていたタイプ2ですが、タイプ1に混じってそこらに転がっている確率は極めて低く、結果として後年になってタイプ2として分類済のものを買うことに。
下の画像がそのタイプ2。

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これでは見難いと思うので、頭を拡大したのが下の画像です
黒丸内の毛が3本太いのがわかりますかね?

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下のタイプ1の拡大画像と見比べるとわかりやすいかも。

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このタイプ2はリタッチにより出来たもので、各種カタログにも拡大図によって紹介されているのですが、カタログの図はどうも強調されすぎている気がします。
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ゲルマニア [外国切手]

19世紀末〜20世紀初頭の各国の切手には、不思議と面白い切手が多いですね。
例えば、フランスの種蒔き、アメリカの1908年、オーストリアのフランツ・ヨゼフなどなど。
下の画像のドイツ・ゲルマニアも、その1つだと思います。

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ゲルマニアでよく勘違いされるのはその図案で、挿絵などから採用した想像上の絵画だと思っている方が意外と多いのです。
ところが、あの図案は女優のアンナ・フューリングによる女神ゲルマニアで、1897年に彼女がゲルマニアを演じたのがモデルになったそうです。

この時の郵便切手図案は公募制だったそうで、皇帝ウィルヘルム2世自らが選考をを行ったとされています。
ゲルマニアには発行されたものの他に、もう1つの図案が用意されていたことが知られていますが、下の画像がそれです。

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" The Micarelli Identification Guide to U.S. Stamps " [文献]

米国切手と言えば『スコット・カタログ』ですね。
ところが、僕はどうもあのカタログが使い難くくて仕方がありません。

皆さんの中にも、1枚の米国切手、特に1922年シリーズ以前の切手を調べるのに『スコット・カタログ』を、あっちのページ、こっちのページとひっくり返しながら、苦労した経験をお持ちの方がいらっしゃると思います。

『スコット・カタログ』は基本的に発行順の再録なので、同一シリーズで同図案の切手でもページが異なることが普通にあり、このことがカタログとして使い難い原因となっています。
そんな使い難さを解決してくれるのが、下の画像の " The Micarelli Identification Guide to U.S. Stamps "

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本書は、同一シリーズの同図案切手をを1ヶ所に集め、しかも分類の基本を表形式にまとめているので、『スコット・カタログ』を使い難くしている原因を一掃した編集となっています。
一言で言うと「スコット・カタログを実用的に簡潔にまとめた本」と言えます。

僕自身が『スコット・カタログ』でグチャグチャになった脳ミソが、本書によってスッキリ整理できた経験が何度もあります。
『スコット・カタログ』の分類で手を焼いている方には、オススメです。
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なんちゃってセレス [外国切手]

フランス切手と言えばセレスですよね。
僕が初めてセレスを見たのは、ジャペックス76の別宮さんの作品だったと思います。
もちろん子供ですから、自分では買えないクラシック切手のオンパレード。それでも、日本の初期切手には無い図案の美しさに、圧倒された記憶が鮮明に残っています。

そんな子供時分に受けたインパクトのためだと思いますが、今ではセレスならなんでもOKという収集をしています。
クラシック切手である本家セレスはもちろんですが、下の画像のような20世紀になって発行された「なんちゃってセレス」も収集しています。

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フランスにとってセレスは、いつの時代も特別な存在であるらしく、これまでにも数多くのセレス図案切手が発行されています。
画像は、1949年発行の「切手発行100年記念切手展」のもの。
5×2枚構成のシートなのですが、上部耳紙に「1849-1949」と年号が入っているので、3枚ストリップでないとダメなんですね。
画像の切手は3枚ストリップに加えて、当時の記念印を両端に押したもので、バランス的にも記念品としてもいい味しています。
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在上海フランス局 [外国切手]

画像のブツは、信州人さんからのいただきもの。
なんでも、某オークションでロット番号間違えて入札してしまい、落ちて来たそうな。
しかも競っているので、本当に欲しかった人の所には行かずに、間違えて信州人さんの所へ。
そして、僕がお土産としていただいてしまったので、一番得をしました。
某オークションで、競り負けした方にはごめんなさいね。
これも運命というヤツでしょう。

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この葉書、痛んではいるものの在上海フランス局から、パリへ宛てたもので、シベリア経由を指定しています。
1903年12月9日の上海局の消印が、クッキリと2個押してあります。

貼付切手は、1902年発行の在中国局の専用切手。
こうした切手は『イベール』や『セレス』では、一般的な本国編には載っていなくて、調べるには属領編を見なければなりません。
切手を見ると、下枠内に" CHINE " と入っています。

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僕は今まで、在上海局の使用例をまともに観察したことがなかったので、本例を見て初めて知ったのですが、消印を見ると便号が空欄なんですね。
本国だと日表示の左に取り集め便の便号が入るのですが、入っていません。
上海だと複数便がありそうですけど、どうなのでしょうかね。
ちょっと気になるので、調べる価値はありそうです。
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『呉ポスト』714号 [文献]

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昨日到着の『呉ポスト』714号。
僕の連載では、震災切手の速達便を紹介。
3銭切手5枚を貼った、三宮から大阪へ宛てた2箇郵便区市内料金のカバーなのですが、本文中で「それなりに評価されてもよい使用例ではないでしょうか」と、若干遠慮気味に書いたところ、早速メールで震災切手の専門家から、よいマテリアルであると評価をいただきました。

『呉ポスト』には「外国切手収集家でも、この程度は日本切手を楽しんでいますよ」というスタンスで書かせてもらっているのですが、これまでにも何人かの日本切手専門家の方からの反響をいただいています。
僕が日本切手のことはよくわかっていないままに「この程度かな?」みたいな感じでマテリアルの紹介をしているのですが、反響をいただくと「なるほどね〜」と理解できるので、正直嬉しいものです。
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『十九世紀の郵便』 [文献]

数万円以上もする豪華本は、国内で出版されたものだけでも幾つかあります。
そうした中で、いわゆる伝統郵趣に属するコレクション本は、それまでにどこかで見た事があることから、実際に手に取る前に内容についての予測はある程度つきます。

そうした中で、本書は郵便史という視点に立った本なので、全く予想がつかず手にして驚きの連続でした。
そういう意味では、本書ほどインパクトが強烈だったものはありません。

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オールカラー352ページの図版編。
大形検査済印からボタ印まで。しかも、箱場印や停車場印、事故印を始めとする証示印の数々も体系的に紹介しています。
また、郵便線路図など貴重な原史料や模式図などが適切に収録されているので、図版を見るのに大きな助けになっています。
カラーの再現性もよく、極めて質の高い図版になっています。

本文278ページの解説編。
この解説がまた凄い。
副題に「東京の消印を中心として」となっているとおり、19世紀東京の郵便解説が各種史料や図を取り入れて、ビッシリと詰まっています。
A4判でこのボリュームですから、これだけで単行本として立派に通用する内容です。

本文222ページの資料編。
・明治期の郵便局所開廃と取扱変遷
・東京初期箱場切手売下所各種資料の比較
・明治初期の東京区画変遷と集配局
・明治期の三多摩群区画変遷と集配局

以上の3分冊。
これだけ、中身の濃い本も珍しいと思います。
出版された当時は、お値段と豪華さで話題にはなりましたが、その後は不思議と話題になる事がありません。
高すぎて、購入者が少ないことが話題性の貧しい理由かもしれませんが、お値段以上の本である事に間違いはありません。
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