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昔の切手展、こんな作品も [雑記]

戦後黎明期から始まった、全日本切手展。
外国の郵趣情報に触れる機会があった一部の人以外は、切手展の実際を知ることや、またそうした指導が皆無であったことから、今から見ると「これが切手展の作品か」と、驚くようなものがマジメに出品されていました。
でも、当時の状況を考えると、こうした事の全てが悪いとは言えないのは当たり前の話しで、多少なりとも郵趣の発展には貢献したものと思います。

昭和33年の全日展に「防湿セロファン袋の貼付脱落に対する研究データ」と言う、何かの研究論文のようなタイトルの作品がありました。

防湿セロファンと言ってわかる人は、僕と同じ年代以上の人だと思いますが、僕の年代では、そのような商品があったことは知っていても実際に使ったことはなく、使用した経験のある方というと70代以上の方だと思います。

この防湿セロファンで切手を包むのですが、今のマウントとは違い裏糊が無いので、これではリーフとか台紙に貼れないわけ。
そこで、何かの接着剤を用いるわけですが、その接着剤に何が一番適しているのかを考察したのが、この全日展作品。
普通の糊、外国製ヒンジ、セメダイン、ホワイトセメダイン、謄写版用修正液、セロテープ、写真用接着剤を試したそうですが、その結果、写真用接着剤が一番適していたそうです。

当時の切手展は、こんな視点もありだったのですね。
それにしても、切手展なのに肝心の切手とは、全く関係が無いのですが・・・。

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