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『昭和切手 誕生から追放まで』 [文献]

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これまでの全日展の特別展示のうち、何回かのものについては記念出版物として刊行されています。
これらの中には、一生自分には縁が無いようなマテリアルがズラズラと並んだものもありますが、今日ご紹介する1986年の全日本切手展特別展示『昭和切手 誕生から追放まで』は、その対象が身近なものだけに、他のものよりも遥かに親しみやすい記念出版物です。

昭和切手の専門家でも、意外と本書の存在を知らない人が多いのに驚きます。まぁ、JPSの出版物のように大々的に売り出すものではないので、それも仕方がないところかも知れません。

本書は、サブタイトルに「誕生から追放まで」と記されていることからもわかるように、作品の構成はトラディショナルなものではありません。その点においては、名鑑のような本を変に期待するとハズレとなってしまいます。
本書の良いところは、昭和切手出現前夜から追放までの過程を、歴史ストーリー風に構成した点で、一覧すると昭和切手物語が理解できることだと思います。
このような作品構成をとっていることから、構成方法に関しては競争展への参考には全くなりません。

画像は写真編ですが、別冊として解説編が付属しています。
写真編のマテリアルを1点1点見て行くと、さりげなく昭和切手の名品の数々が、そこかしこに散りばめられており、作品の構成者である大門会の恐ろしさがよくわかります。
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