切断! [日本切手]
画像は、Ameripex'86でシーゲルが開催した "The Isleham Collection of Classic Japan" のカタログ。
ちょうど、この国際展を参観していて、会場のシーゲルのブースでもらったものです。
このカタログは重要で、画像にある和紙30銭左2列縦MLL目打のシートが未裁断の状態で姿を現した最後のものなのです。確かこの時に160000ドルで落札されたと思います。手数料込みでドル換算レートが185円程度だったので約3000万円ぐらいですかね。
この時に日本へ帰ってきたのですが、すぐに切断されて何人かの人のコレクションに入り、それが切手展で展示されたのを見た人も多いと思います。
このシートは、それ以前にはビュルスコレクションに入っていて、金井スタンプが1963年に開催したビュルスセールのロット227として売られているのですが、その当時は日本にまだこのシートの重要性に気付く人がいなくて、海外へ渡ってしまい長いこと消息不明となっていました。それが突然こうした形で現われたのです。
現存1枚の特殊なシートだったので、切断されてしまったのは残念ですね。
僕は切断されてしまうなんて考えてもいなかったので、切断されたという話しを聞いた後に、切手展で実際に無惨な姿を見た時には「あー、本当に・・・」とビックリしたものです。
資料としての重要性と、コレクションとしての姿のバランスは難しい問題です。
2012-01-07 14:15
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