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ペニーレッド プレート66 [外国切手]

イギリスのペニーレッドは大きく分類すると、
1 無目打シリーズ
2 目打入り ”Star" シリーズ
3 4コーナーシリーズ
の3種がありますが、下の画像は無目打シリーズからの1枚で、プレート66。

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ペニーレッドには、龍切手の腕落ちのようなギョッとする派手なバラエティはありませんが、小さなバラエティなら、てんこ盛り。
例えば、上の画像の切手ならこんな感じで、黒丸が付いたところが下の拡大です。

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これは左上の部分で、枠を超えて縦線が上に伸びてしまっています。

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こちらは、下部の額面表示。
"ONE PENNY" の "O" が汚れていますね。
このバラエティは『ギボンズ専門版』第1巻にもプレート66のバラエティとして図入りで採録されています。

さて、ここで思ったのがペニーレッドの収集における、バラエティの難易度。
難易度と書いてしまうと堅苦しいのですが、つまり、どの程度の確立で市場で出会えるのかということ。
ペニーレッド自体は膨大な枚数が市場に流通していますが、それを分母とすると、けっこう出会いは少ないのが実感です。

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ドイツ・ベルリン〜ポツダム鉄道 [外国切手]

ドイツが1988年に発行した、「ベルリン〜ポツダム鉄道150年記念」切手。
大きく拡大した下の画像を見れば、この切手の良さが伝わると思います。

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ここに描かれている蒸気機関車は、イギリスのスチーブンソン父子社が製造した「パテンティー」形と呼ばれるもの。

画像をよく見ると、中央に大きく描かれた動輪の前と後ろに、やや小さな車輪が描かれているのがわかると思います。
これが、この機関車の特徴なんですね。
それまでは、後ろの車輪(従輪)が無かったのですが、これを追加することによって、より安定した走行が可能になるとともに、牽引力も大幅にアップしました。

この形式が確立したことによって、ヨーロッパ各国に誕生した鉄道の1号機関車に「パテンティー」形が選ばれ、普及していくことになりました。
そうした意味において、この切手に、この機関車が題材として選ばれた意義があります。


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フランス・ガンドンのマリアンヌ [外国切手]

第二次世界大戦の終了直後である1945年に、フランスが発行した通常切手シリーズ。
「ガンドンのマリアンヌ」と言えば、フランス切手の収集家でない方でも聞いたことがあると思います。

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ちょうど戦後のインフレが進行した時期と重なるので、4次に渡る発行により、カタログによって採録が異なりますが40種以上が発行されています。

他のフランス切手と同じく、この切手にも目打のバラエティはありませんが、戦後の物資不足の時期でも有り、用紙(白紙、黄色紙、縞紙、薄紙、厚紙、極厚紙)や、色調、版欠点など製造面では多くのバラエティが楽しめます。

このシリーズ、集めて面白いはずなのですが、国内展では随分と前に一度しか見た記憶がありません。

そう言えば、今年のJAPEXにはフランス展が併設されるそうですが、このシリーズのようにあまり出品されることがない作品が見れればいいのになぁ・・・。
なんて思っています。
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エジプト・1933年国際航空会議 [外国切手]

エジプト切手のアルバムの中で、以前から気になっていたのが画像の切手。
「気になっていた」と言っても、それは切手そのものではなく図案の飛行機のこと。

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大形の飛行艇で、たくさんのプロペラが付いています。
このプロペラの多さが、特に気になっていました。

古い飛行機切手を調べるのに重宝するのが、木村秀政氏の『飛行機の切手』。
これで調べると、ありました、ありました。
ドリニエDo X という飛行艇だそうです。

1929年というから昭和4年の初飛行で、全長40m、全幅48.05m、重さ50トン、定員150名という当時としては超ジャンボ機として作られたそうです。
こんな大型機を飛ばすのですから、エンジンだって強力でないと飛びません。
しかし、大形エンジンが作れなかったことから、図案のように沢山のエンジンを積むことになってしまいました。
その数、なんと12基。

結局、エンジン出力が足りずに結果として失敗。
3機が作られただけで、乗客を乗せて飛ぶことはなかったそうです。
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スウェーデン・イェータ運河 [外国切手]

スウェーデンが1979年に発行した観光切手「イェータ運河」が、僕のスウェーデン切手収集のきっかけになったことは、以前に紹介したことがあります。
下のリンクがその時の記事。

https://stamp2000.blog.so-net.ne.jp/2016-03-21

今でも、良い作品が多いスウェーデン切手の中でも、名作の一つだと思っています。

で、前回の記事ではリーフの画像が採用されているので、デザインであったり、凹版彫刻であったりする、つまり切手そのものに対する素晴らしさを伝えることに欠けているのではないかと思います。

そこで、今日は拡大画像を準備しました。

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クリックすると、更に拡大画像で見れます。
特に、横長の上の2枚は拡大してご覧下さい。
素晴らしいデザインを、芸術作品とでも言える作品に仕上げた、冴えたビュランの動きが素晴らしいですね。

誰もが納得の芸術作品だと思います。
巨匠スラニアの作品。
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米国・1908年シリーズ [外国切手]

米国は、国土、人口共に日本の比ではありませんから、切手の製造枚数だって日本切手の常識では考えられないほどの量になっています。
ということは、使用枚数だって膨大な量ですね。

そして、それを集める米国切手収集家の人数だって、大変な数だと思います。
例えば、日本切手の市場規模は世界的に見ても大したものではなく、ほぼ日本人に限られていると言っても、過言ではありません。
ですが、米国切手は違って市場規模も極めて大きい。

下の画像は、米国切手としては1922年シリーズと並んで人気がある1908年シリーズ3セントの単片。
別に画像に使ったから珍しいわけではなくて、パケットから出てくるような駄物の1枚です。

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1908年シリーズは、図案的なまとまりが気に入っていて好きなシリーズですね。
『スコット・カタログ』をお持ちの方は、一度このシリーズのページを見てもらえると分かるのですが、すごい量がリストされています。

そこで思うのですが、使用済単片で収集できる範囲で集めるのも面白いかと。

最初に米国切手の市場規模の話をしましたが、米国切手市場が大きなために、難しい切手はホントに収集し難くなってしまいました。
ですが可能な収集範囲(例えば、50ドル以下のマテリアルに限定するとか)で、しかも使用済単片で収集すると、どこまで集めることが出来るのか?
そして要所要所にカバーを挿入すれば、完集は夢のまた夢ですが、1種1枚を楽しむコレクションとして面白いものになると思います。

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北朝鮮発行の朝鮮戦争期の切手 [外国切手]

下の画像は、北朝鮮が発行した「ソウル開放記念」。

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この切手、今でこそ世界カタログなどに採録されているので調べるには困りませんが、発行当初はよくわからなかったらしく『郵趣』の旧号に次のように記されています。

『郵趣』第4巻7号の「北朝鮮軍の南朝鮮占領切手」で、韓国から戻ってきた米軍将校が持ち帰った切手により、この切手の存在を確認したことを発表しています。ただし図版は未掲載。
その時の切手名称は「南鮮開放記念」でした。

そして、2号後の4巻9号掲載の「再び北朝鮮軍の南朝鮮占領切手」で写真を掲載すると共に、切手名称の「南鮮開放記念」は誤りであり、「京城開放記念」へと訂正しています。

図案は、ソウルの国会議事堂(旧朝鮮総督府庁舎)と、そこにたなびく北朝鮮国旗。
そして、1950年8月28日の占領日をしっかりと入れています。
北朝鮮風に言えば「ソウル開放の日」ってことですね。

切手そのものよりも、発行の経緯が面白いものです。

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モンゴル・郵便逓送 [外国切手]

画像は、モンゴルが1961年に発行した「郵便逓送」6種セットの中からの2種。
この切手は、よく「郵便配達」と言われるのですが、定住民よりも遊牧民の方が多いモンゴルでは郵便配達が無いので「郵便逓送」とした方が実情に合っていると思います。

また、他の額面には飛行機や鉄道が主題として描かれているので、この点からも「配達」ではなくて「逓送」であることが好ましいと思います。

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上の切手にはトナカイが描かれ、後ろのトナカイには赤いバックが乗せられています。
恐らく、この中に郵便物を入れるのでしょう。
トナカイの郵便屋さんは絵になります。

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続いて上の画像。
これはヤクだと思うのですが・・・。
モンゴルにもヤクがいるのでしょうか?
学生時代に行ったネパールの高地では見たことがありますが。
トナカイと同じく、後ろのヤクに郵便バックが乗せられていますが、こちらは青色。

世の中、色々な郵便逓送があったもので、遊びとしてこうした図案を集めて見比べるのも面白いと思います。
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スウェーデン・グスタフ6世切手帳 [外国切手]

画像は、スウェーデンが1957年に発行したグスタフ6世通常切手シリーズから、30オーレ切手帳です。
このシリーズは、印面の差異によってタイプ1〜3に分かれるのですが、この切手帳はタイプ2。

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この切手帳の表紙は横型なんですが、ペーンは縦型。
なので、ペーンの形態を優先すると収まりが悪いので、整理用アルバムには横にして貼るしかありません。
例えば、何か図示するようなものがあれば、縦に貼って、その下に図を書き込むなどすればいいのですが、現状では画像のような感じで収まっています。

スウェーデンの切手帳は、制作工程上のことから画像のようにペーンの上付きと下付きがあって、専門的には、それらの位置関係を記号で表したりします。
画像のばあい、上の2点が上付きで下の2点が下付き。
10オーレの位置も、右付きと左付きがあって、その位置関係で異なった種類になります。
ここまでなら、よく売られている表紙から切られたペーンだけの状態でも揃えることができます。

で、今回はわざわざ表紙付きのリーフ。
上から2段目の耳紙には「1」の鏡字がありますね。
これはシリンダー・ナンバーで「1」と「2」がありますし、時期によっては数字の書体が違うものもあります。

そして、一番下の耳紙には線が2本。
これはレジスタ・マークと言って目打穿孔用のマークです。
同じものが、他の外国切手にも見ることができるので、ご存知の方も多いと思います。

こうした要素が増えると集める方は大変ですが、ペーンを集める意外にも難しさが加わって、収集内容に奥深さが増します。
あとは、テキストでウンチクが述べられればリーフも面白くなるのですが、その辺は今のところお勉強中。
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中国・金魚 [外国切手]

金魚を描いた切手と言うことで、頭にパッと浮かぶのが1960年に中国が発行した12種セットの金魚切手。
たぶん多くの人がそうだと思います。
この頃の中国切手は、ロングセットでアッと驚くような企画が多く、金魚切手もその一つ。

下の画像は、その中からの1枚ですが紅白デメキンという品種だそうです。

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僕の中では「金魚」と言えば夏。
たぶん、夏の季語にもなっていると思います。

歴史の中で言うと、「きんぎょ〜、きんぎょ〜」と呼びながら、天秤棒を担いで江戸の町を歩く売り子さん。
こんな光景を、時代劇で見た方もいらっしゃるでしょう。

昭和33年の映画「張り込み」には、夏の佐賀の街中を商いする金魚売りが出てきて、その日本的な情緒あふれる映像が好きな場面です。

金魚は室町時代に日本に輸入され、最初は観賞用の高級魚として公家や戦国大名などにもてはやされましたが、江戸時代後期には養殖や品種改良が盛んに行われ普及しました。

暑中見舞いというわけではありませんが、夏らしく金魚切手のご紹介です。

今日は、このクソ暑い中を午後から金沢へ。
好きな切手のこととは言え、つらいですねー。
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