" St VINCENT "

４月13日にセント・ビンセントの基本文献として1895年発行の " Saint Vincent " を紹介しましたが、今日、ご紹介するのは1971年にロブソン・ローから出版された " St VINCENT " で、これも基本文献です。
基本文献というのは、最新のものだけを読めばいいというのではなくて、最新版の考え方のベースになっている古い基本文献も読む必要があります。その意味で、 " Saint Vincent " と " St VINCENT " は対になったものと考えてもらえれば良いと思います。

本書は、戦後進んだ郵便史の考え方を大幅に取り入れられており、現地の歴史的な解説のほか、プレスタンプ時代に始まり、クラシック切手の解説、消印データ、郵便局のロケーティング、印紙、ステーショナリーまでを含んだ内容で、ほぼ20世紀初頭までを扱っています。



上の画像は、セント・ビンセント切手分類の基本となる目打解説からの１ページで、丁寧に解説されており、100年前の " Saint Vincent " には見られなかったものです。