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『すぐに役立つ郵便切手の集め方』 [文献]

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山下武夫著『すぐに役立つ郵便切手の集め方』は、昭和22年5月の刊行。
僕が驚くのは、昭和22年というまだ戦後の混乱期で紙の供給事情がよくなかった時期に、こうした趣味の概説書が出版されたことです。

内容は極めて一般的で、特筆されるべきことはないのですが、わら半紙のような粗紙に多くの写真図版を取り入れており、初歩者にはわかりやすい内容にまとめられています。

昭和22年と言えば記念切手の発行も多く、それなりに収集環境が整い、戦前からの収集家に加えて新しい収集家も増えてきたことを受けての刊行だったのではないかと思います。

本書は、まとまった入門書として戦後に刊行された第一号ではないでしょうか。
そうした意味で、記念碑的な書であると言えます。
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