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選ぶ努力 [雑記]

市場には、実に様々な状態のマテリアルがあります。
たった今、郵便局から買ってきたような美しい状態の切手もあれば、ヘゲや目打欠け、裂けがある切手だって売ってます。
カバーだったら、黄ばみやシワの無いものから、封筒自体が変色したりシミのあるものも普通に売られています。

収集家はそうした中から、自分の収集コンセプトにあったマテリアルを購入するわけです。
例えば、希少な切手やカバーで、他に代替品が無いばあいは、たとえキズやシミ、変色があったとしてもそれしか購入する手段が無いので、それを入手し、切手展でも状態に関係なく大きな顔をして使用することができます。極端な話しだと、英領ギアナの1セント切手がそれです。

上の話しとちょっと視点が異なるけど、状態の悪い切手を使ってコレクションを進める考えもあります。
僕の手彫切手がそうしたスタイルです。
つまり、高価な手彫切手を安価に楽しむ手段として、手彫切手の専門家が敬遠するようなちょっと難点のあるマテリアルを活用する方法です。言い方を変えると2軍、3軍のコレクションですね。
このばあい、相手が手彫切手であるだけに、たとえ2軍、3軍のコレクションでも、その展開の仕方によっては、手彫切手を安価に楽しむ方法として全く相手にされないことはないと思います。

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画像の切手は、ペニー・レッドの目打付。
最近は高くなってしまったイギリスのクラシックでも、まだたまだ庶民の味方でいてくれる切手です。
この切手は版が沢山あるので有名ですが、この切手は下の画像でもわかるとおりプレート163。

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未使用でも、ギボンズ・カタログの評価で65ポンドですから、実勢価格はもっと低いですね。この切手は24ポンドでした。
この程度の価格のものは、こうした美品でないとセンスを疑われてしまいます。
先に話した、手彫切手の論理は通用しないでしょう。

目打付ペニー・レッドは、市場に膨大な量が存在し、しかも幾つかの版を除けば安価なものばかりです。
ですから、こうした切手は選んで集めたいと思います。
皆さんのコレクションはどうでしょうか?

「切手は美術品と同じである」と、ロブソン・ローの言葉にありますが、さすがですね。
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