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『切手アルバムの使い方』 [文献]

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『郵趣新書』懐かしいですね。このシリーズを知っているのも僕の年代までかと。
当初の計画では壮大なシリーズだったのですが、実際に刊行されたのは予告された三分の一程度で、郵趣協会にはよくあるパターンでした。

今日、紹介するのは『切手アルバムの使い方』。
で、なぜそうなのかと言うと、アルバム用品はしっかりと売っているくせに、それをどのように生かすのかを教えるアルバム作り本を全く売る気が無いのに、苦言を呈する意味があるからですね。

新書版サイズで本文75ページの小本ですから、本格的なアルバム作り教本ではないことは当たり前です。
それでいながら豊富な図版を用いて、初歩者にリーフ作成のイロハが理解できるように工夫がされているのがミソ。その図版の多くがリーフ画像なので、気軽に切手展などへ行けない人でも、目で見てリーフ整理の実際がわかります。

目次は、
1 アルバムの知識
2 切手の貼り方
3 切手のアレンジ
4 書き込みの方法
5 小型シートなどの貼り方
6 アルバムの手入れと保存
7 無理のない計画で
8 リーフの添削
なのですが、よく考えるとカバーを扱う項目がありませんね。

本書が発行された昭和42年と現在では、リーフ作りのテクニックにはかなりの違いがありますが、それでも基本を押さえるという視点に立てば、本書は今でも初歩者に読まれてもよい本だと思います。

僕らが子供の頃は、本書以外にも、例えば雑誌等いたるところにリーフの写真が転がっていて、たとえ切手展に行かれなくても、リーフの実例を見ることができました。
それが、今ではどうでしょう。
何も必ずリーフを作らなくても良いのですが、初歩者が「じゃあ、作ってみるか」と思った時に、参考とすべきものが無いのです。
これはちょっと問題ではないでしょうか。
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