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米国・「パン・アメリカン博覧会記念」2セント [外国切手]

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画像は、米国が1901年5月に発行した「パン・アメリカン博覧会記念」切手の中から2セント。
この「パン・アメリカン博覧会記念」切手は、船あり、電気自動車有り、鉄道有りの当時としては斬新、かつ凹版印刷も冴えた秀作として有名なもの。

この切手の存在は小学生の頃から知っていましたが、子供では入手できない憧れの切手の1枚だったことを、よく覚えています。

最初に入手したのは、大学生になってから使用済のセットを、確かJPSオークションで1980年代前半に入手したと思います。
当時は、使用済みと言えども嬉しかったものです。

画像の未使用は就職してからの入手品で、米国切手のカタログコレクションとしてではなく、鉄道切手として4枚ストリップが欲しくて手に入れたもの。
銘版、そして主題となる黒刷り実用版とフレーム用の赤刷り実用版の版番号が入ったもので、珍しくもなんともありませんが、気に入っています。

この切手の実用版は、赤は12枚なのですが、黒がその3倍の36枚もあるらしいのです。
なんで、こんなにアンバランスなんでしょうか?
以前から不思議に思っているのですが、いまだに解決していません。

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『平成・普通切手総図鑑』 [文献]

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前回ご紹介した『平成切手カタログ』とは似ているようで、似ていないのが本書。
恐らく、発売前に両者の広告を見た方なら
「似たようなカタログが出るなー」
「どちらか一冊買えばいいや」
なんて、思われたことでしょう。

書名についているのは「カタログ」と「総図鑑」の違い。
「カタログ」の方は、前回紹介したようにカタログ的な部分は少なく、関連した他の項目が大部分でした。

それで本書はと言うと、書名が示す通りの平成切手の図鑑でした。
ですから、カタログではありません。
もちろん、「印刷方式」や「印面寸法」「用紙」「目打」「シート構成」「銘版」といった各切手の基本となる事柄についてはきちんと記録されていますが、「発行概要」や特に「切手図案」に対しての解説が詳しく、ビジュアル的な要素も加え「図鑑」としての体裁を整えています。

また、豊富な使用例などの写真や、数々のトピックスとしての読み物も多く収録されており、見て楽しく、読んでも楽しい図鑑です。

本書は、平成の普通切手を知るには格好の文献として、専門収集家以外の方にも広くお薦めできるものです。
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『平成切手カタログ』鳴美版 [文献]

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刊行されてだいぶ経つので、なにを今さら感が無いでも無いのですが、取りあえずブログの記録に留めておかねばと言うことで・・・。

本書の刊行予定を耳にしたのが、いつの事であったかは定かでは無いのですが、とにかく「ほー、現行物の専門カタログとは、随分と面白そうな企画」と思ったことだけは間違いありません。
何しろ予定が500ページの専門カタログという触れ込みでしたから、否応にでも期待が高かったのですね。僕自身の中で。

で、届いてみてビックリ!
541ページのうち、「平成の普通切手」という純粋に切手を扱ったカタログ部分は161ページしかありません。
後は「平成時代の初日カバー」「平成の郵便局」「平成の郵便消印」「平成の郵便料金」「本人限定受取郵便=清水敏之コレクション=」という章立て。
中でも「平成の郵便局」は287ページも占めていて専有率は53パーセント。

「平成の普通切手」の章は30パーセントです。
これって、書名としてはどうなんでしょうか??
一般的に言うところのカタログ部分が主体ではなくて、オマケ的に見えますが・・・。
それでも「カタログ」???

別に、こうした本の作り方が悪いと言っているんじゃありません。
看板と内容の不一致について言ってるんです。
何か別の書名が考えられなかったものかと。

予告された書名を見て過大に期待して、現物を見てひっくり返った人は、僕以外にも居ると思うんですけど。
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近況報告です [雑記]

ホント、久しぶりの更新です。
この間に「どうした?」「更新が止まってますが・・・」などなど、メールでご心配いただいた方が何人もいらしゃいましたが、お返事することもしないで申し訳ありませんでした。

この春から、生活が激変しておりまして、なかなかペースがつかめず更新が止まっていたのです。
というのも、

3月31日をもって、31年間務めた県庁を早期退職しました。
で、自分で仕事を始めました。

と、言うことはですね、元々福井県とは縁もゆかりも無かった(私は鎌倉市、家内は港区の出身)ことなので、これ以上の田舎暮らしをする必要が無くなったわけでして、結論として関東に引っ越すことにしたのです。
5人育てた子供も全員が手を離れたし、全くの良い機会だったわけですね。

ようやく引越し先も決まり、今週の土曜日に契約、7月の引越しに向けて準備も始まります。
ですが、頭が痛いのは荷物の多さ。
趣味と仕事の本だけで、段ボール箱300〜400箱。
家の中に100箱ほど溜まったら、取り敢えずは日通さんの倉庫へ収納して、全部が揃った段階で輸送となります。
これが、かなり憂鬱な作業で、今からイヤになってます。

当初は6月の引越しを目指して、7月の全日展は新居から参観と思っていたのですが、今の調子で行くと「ギリギリ間に合うかなぁ」って感じです。

取り敢えずは、今のところはこんな調子です。

引越しが済んで落ち着くまでは、頻繁な更新は難しいとは思いますが、16年間続いている本ブログを、お忘れなきようお願いいたします。
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レユニオン島の地図切手 [外国切手]

レユニオン島と言えば、誰もが日本切手の大ハンドブックを執筆した、ウッドワードの生まれ故郷だと記憶していることと思います。
インド洋のマダガスカル島の東に浮かぶ小島で、フランスの海外県になっています。

そのレユニオン島が1907年に発行した普通切手が下のもの。

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図案は島の鳥瞰図なのですが、切手としての出来栄えは、必ずしも良いとは言えませんね。
島の地図であることはわかるのですが、なんだかこちゃこちゃしていて、「うーん。どうかなぁ」と言ったレベルでしょうか。

ですが、ルーペで覗くと僕的にはちょっと面白いのです。
地図の部分を拡大してみましょう。
ここまで大きくすると、よくわかります。

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島は、標高3069メートルと2631メートルを測る2つの山を中心に、そこから海岸へ向けて傾斜していく地形なのが、切手に描かれた地図からわかると思いますが、その海岸沿いに島の周囲4分の3程度に線が引かれているのが見えますね。(矢印を記した線です)

この線。何かと言えば、当時の鉄道路線なんです。
レール幅1メートルのミニ鉄道なのですが、島の重要な産業であったサトウキビを運搬することが主目的で敷設されていたそうです。もちろん人も運びましたが。

この鉄道、車の普及によって徐々に路線が縮小され1960年代には廃止となってしまったのですが、その後、フランスとの合弁会社により、ごく一部ですが復活しています。

入手当初は「つまらない地図切手」だったのですが、今では「面白い地図切手」となっています。
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スウェーデン・グスタフ6世の船内印 [外国郵便史]

スウェーデン切手を集めていると、その地理的な位置から船内印が手軽に集まってきます。
グスタフ6世シリーズでも同じことで、このブログでも過去に何通か紹介したことがあります。
僕のばあい、船内印カバーの整理には下の画像のようなリーフを作っています。

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このリーフは、"Kungsholm" 号の船内印が押された米国宛のカバー。
カバーの下には郵趣的なデータが記してありますが、ここまでは普通の手法です。

僕のばあい、積極的に当該船の写真を集めるようにして、その写真をマテリアルの下に配置し、船のデーターを記します。
このリーフでは、建造年やトン数の後に、スウェーデン・アメリカ・ラインの船として就航した後に、北ドイツ・ロイド汽船に売却されたことなどの来歴も記しています。

こうした形で普段の整理用リーフを作っておくと、伝統郵趣や郵便史以外の話題にも提供できるので、けっこう重宝します。
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鉄郵印・一ノ関大船渡間 [日本郵便史]

鉄郵印のアルバム見ていて、目に留まったのが下の切手。

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昭和45年3月24日の一関大船渡間、上り2便の鉄郵印です。
特に珍しいものではないし、ごく普通の使用例。

東日本大震災から8年が経ちましたが、甚大な被害を受けて、まだまだ復興途上である陸前高田市の復興支援に、今でも年に数回ですが、お邪魔して本職の立場からお手伝いをさせていただいています。

いつも、東北新幹線で一ノ関で降りて、大船渡線に乗り換え、気仙沼まで鉄道で行くわけです。
陸前高田に行くには、そこでBRTに乗り換えるわけですが、本来は鉄道が気仙沼から先、陸前高田を経由して大船渡まで行っていました。
ですが、今では気仙沼から先は、被害が大きかったためにBRTでの運行に切り替わってしまっています。

ここまで書けば、おわかりですね。
この消印、今のBRT区間も含んだ大船渡線の鉄郵印。
津波で失われてしまった、原日本的な風景の中をのんびりと走っていた郵便車で押されたもの。
今は無き鉄道の存在を示す使用例です。
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新小判2銭こい赤 [日本切手]

新小判2銭切手、通称「あか2」。
「赤」とか「紅」とか、人によって書き方はいろいろですが、僕は「紅」の表現が好きですね。
この切手、長期間の印刷なので色の幅が大きいのですが、多くの切手は品の良い紅系の中に入ると思います。
ですが、下の画像のように、そうじゃない色もあります。

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ちょっと毒々しい色で、いかにも「こい赤」って感じです。
消印で見ると明治28〜30年前後なのですが、決して画一的な色では無くて、微妙な感じでシェード差が見られます。
「紅2銭」の成れの果て、みたいな感じです。
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明治の時刻表 [日本郵便史]

明治時代、特に中期頃までの郵便逓送を考えるのに鉄道の時刻表は不可欠な存在です。
時刻表と言えば、今なら本屋さんで毎月新しいのが買えますが、この月刊時刻表の登場は明治27年10月まで待たなければなりませんでした。
つまり、それ以前のダイヤを調べるには、単発的に発行された旅行案内(時刻表も兼ねている)や、各鉄道会社が発行した時刻表、そして官設鉄道なら告示を個別に見ていかなければなりません。
あと、意外と役立つのが当時の新聞で、告示も含めていろいろな情報が掲載されています。

ですが、これらの情報源に個別に当たるには大変な労力がかかりますし、また誰もがその情報に手軽にアクセスできるわけでもありません。
そこで簡易的に調べるのに便利な本をご紹介しましょう。
『史料鉄道時刻表 明治四〜二十六』です。


下の画像は、明治15年4月改正の敦賀長浜間の鉄道局発表の時刻表。

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先ほど「簡易的」と書きましたが、注意してもらいたいのは、本書1冊で全てがわかるわけではありません。
どうしてもピンポイントで知りたい時には、やはり個別の記録に当たる必要があります。

本書は、原史料にあたることが難しい方には、大要を知るには便利な史料集なので手元に1冊備えておいて損はないでしょう。

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『さくら日本切手カタログ』2020年CD版 [文献]

今日、DMが来たのですが、JPSの『さくら日本切手カタログ』がCD版を出すそうですね。
これはいい話!
しかし、残念なのがお値段の設定。
紙版が1080円で、CD版が1296円だそうで、CD版の方がちょっとばかりお高いのです。
ん〜ん。これはいかがなものでしょうか。
CD版なら、800円か900円にしてもらいたかったですねぇ。

CD版には沖縄、在外局、軍事、満州国、占領地を追加したので、高くなっているのかも知れません。
でも日本切手のカタログなら、これらが含まれているのが当たり前で、除外されている紙版が異常なんじゃないですかね。

PDF版なので、iPadに入れて持ち歩けますから、企画自体は良いものと思います。
僕は組合カタログ派なので『さくらカタログ』ほとんど買っていないのですが、今度ばかりは買いです。
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