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『京攝郵便事情研究』 [文献]

昨年刊行された文献なので、既にご覧になった方も多いと思います。
明治初期から中期にかけての、東海道筋における関西郵便史の研究を精力的に展開されている佐々木義郎氏の著作。

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オールカラーのリーフ形式の展開に、要所要所に詳細な解説を付した好著です。
一見したところでは、ごく普通のマテリアルに見える使用例でも、その一つ一つを丁寧に見ていけば、その裏に隠された郵便史の面白さが伝わってきます。

例えば、同じ逓送区間でも郵便の到着時刻によって川舟を利用したり鉄道を利用したりと、逓送経路の使い分けをしています。
こうしたことは、ただ漫然とマテリアルを眺めていただけでは、決してわからないことでしょう。

本書を熟読することにより、マテリアルからどのように郵便史を読み解くのかを理解することができます。
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