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収集家が亡くなると・・・ [雑記]

昨年末に、ある方から電話がありました。
「お父さん、●●さんって方から電話だよ」
と家内に呼ばれ
「誰だぁ?またマンション投資の勧誘か?」
などとブツブツ思いながら電話に出ると、全然違いました。
「いきなりの電話で申し訳有りません。切手を集めていた●●の息子ですが・・・」
とおっしゃる。
実はこの●●さん、郵趣会でも特に親しかったわけではありません。
例会で顔を合わせると、話をするくらいの関係でした。

話を聞くと、●●さんは2年前に癌でお亡くなりになっていました。
最後の入院前に、ご自分で身の回りのものを整理されて入院され、そのまま亡くなられたとのことです。
残された物の多くは処分して片付いたのだけど、切手類が全くの手付かずで残っており、●●さんが最後に書き残されたメモの中に、切手類の処分については僕に相談するようにと電話番号なども書かれていたので、電話をしたということでした。

なんで、●●さんは僕に相談するように書き残したのか?
理由はわかりませんが、そのように書き残されたのなら見に行かないと、息子さんにも悪い。

ということで、とりあえずお邪魔して見させていただくと想像以上の量にビックリ。
几帳面な性格な方(郵趣会でのお付き合いで、その点は知っていました)でしたので、綺麗に整理され、気持ちのよいアルバムが80冊前後もありました。
ただ、専門コレクションではなく、オーソドックスなカタログコレクションとして集められていたので、今流行りの収集とは大きく内容が異なります。
とても1回では見きれなかったので、日を改めて2回になりました。

息子さんには率直な話として、収集品として高価に評価されるものでは無く、切手商では一括で引き取ってはもらえるものの、評価は二束三文になってしまうこと。
業者のオークション向けでもないこと。
シート切手は額割れで業者の買い取ってもらうよりも、通信用としてヤフオクで処分した方が高価に処分できること。
などを話しました。

息子さんが言うには、収集を引き継ぐつもりはないし、このままでは廃品として処分してしまうようなものだが、せっかく父が集めたものなので必要な人に使ってもらいたい。
このまま保管するとしても、湿度管理などとてもできないので、このままではカビたりシミが出てしまうと思う。
従って、金銭的な評価は全く気にしてないので、なんとか処分の仲介をお願いできないだろうか。ということでした。

とりあえず、僕の自宅に全てを移すことになったので、近日中に運び込むことになりました。
困ったのは、我家での一時保管場所です。
家内と寝室として使っている和室を倉庫がわりにして、我々はリビングで寝るしかないかと。

たまたま、今回は僕に処分の仕方を相談するようにとのメモが作られていたので良かったのですが、もし、それが無かったとしたら厄介者として紙くずと同レベルで処分されていたかも知れません。

どんな収集レベルであっても、自分にもしものことがあったならば収集品をどうすれば良いのかを、家族に伝えることが重要です。
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