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「円単位切手・私の収集 5円・おしどり」 [文献]

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『スタンプ・コレクター』173号(1990年9月号)に掲載の、成田弘氏による「円単位切手・私の収集 5円・おしどり」。
氏は、本稿で大変に重要な問題提起をしているのですが、大部分の人にとっては現行切手の解説程度にしか認識されていないと思います。

その重要な視点というのは、定常変種をどう考えるか?ということ。
氏は、

「これまでは大きいものも小さいものも一様に定常変種の名称でまとめられているが、これを区分してみたらどうであろうか。例えばギボンズカタログの英国専門版ではグラビア切手のきずをVarieties と Minor Constant (Sheet) Flaws (以後MCFと略)とに区別している。(中略)言うなれば Varieties は一般的な収集対象として充分な資格のある定常変種であり、MCFは特定の専門家にとっては版の研究に不可欠のマテリアルであるが、一般的には小さすぎて収集対象とする興味も起らないものである。」

とし、

「我々のグラビア切手の場合も、MCFに相当する小さなものを手がけるからには、グラビアスクリーンの分類や目打の詳細な区別と組み合せて、版の研究や分類に役立てるのでなければ意味のないこととなる。変種の数だけを追いかけるのは片手落ちである。」

僕にとっては、今読んでも耳の痛い話で、いつまでたっても話が活かされません。
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