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恐るべし中国郵政(昔の話し) [雑記]

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『毛沢東の大飢饉』という本を読みました。
文化大革命以前に起きた、大躍進運動について書かれた日本語で読める数少ない本です。
この大躍進運動がどれだけ中華人民共和国を大混乱に落し入れ、その結果として文化大革命へと繋がって行ったかについては、歴史に興味を持たれている方ならよくご存知のことと思います。

妄想のようなノルマ達成に起因する粗製濫造。人々が無理な土木工事に動員された結果として農業生産の低下。幹部連中の横領や贅沢三昧。
本書を読んでいると1958〜1962年の中国が悲劇を通り越して、喜劇のように思えます。

そんな中に郵便局のことがポツッと出ていました。抜き書きすると、
「広州郵便局では、四人でチームを組んで一万通を越える国際小包を開封し、腕時計、ペン、朝鮮人参、粉ミルク、乾燥鮑などの贈り物を盗んだ。盗品の大半はオークションを開いて郵便局の職員に売却された。このケースでは郵便局の上層部全体、あるいは百人を越える幹部らが盗みに加担していた。」
ここだけ読むと「すげぇなぁ」と思われるかも知れませんが、これと同等、それ以上のことが当たり前のように国中でおこなわれているのですから、当時の状況ではすごくはないのです。
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