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「びくにはし雪中」 [雑記]

画像は、タンザニアが1997年に「広重生誕200年記念」として発行した小形シートからの1枚。
この年、切手でちょっとした金儲けをしている各国から、怪しげな「広重200年」切手が沢山発行されました。
そのお陰で、切手としてのクオリティーを別にすれば、多種多彩な広重作品を切手の中に見ることができるようになりました。
もちろん、下の切手もその中の1枚。

19078.jpg

題材は、「江戸名所百景」から「びくにはし雪中」で、現在の場所で言うと、銀座1丁目の首都高速「西銀座JCT」付近になります。
絵の中央に描かれている橋(屋台を担いだ人が渡るところ)が「びくにはし」で、橋の下を流れる川が京橋川になりますが、この川は埋め立てられてしまって、現在はありません。
現在、高速道路が走っているところが、京橋川の跡地になります。

左に大きく「山くじら」と書かれているのはイノシシのことで、描かれた看板は「尾張屋」という有名な店のもの。

それと面白いのは、右の小さな看板。
それを拡大したのが下の画像です。

19080.jpg

看板には「○やき」「十三里」と書かれています。
これは焼芋屋の看板で、1本丸ごと焼くので「○やき」
そして店名の「十三里」とは、栗(九里)より(四里)旨いので「十三里」。
つまり、店名は江戸っ子の洒落というわけ。

面白い版画です。
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