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最初ということ [雑記]

先日届いた『郵趣』。
いつものようにパラパラと見るだけなのですが・・・。

最初に目についたのは「日本国際切手展2021(仮称)」開催決定のニュース。
先頃バンコクで開催されたFIP総会の模様が、1ページカラーで紹介されていました。
ネットではよく知られた事実でしたが、メジャーな紙媒体誌では一番早い(?)報道だったかも知れません。

で、それを受けてJPSの福井理事長が、1971年の国際展(FIP公認展ではありませんでした)について書かれていました。
僕の切手収集は1972年からなので、71年展についてはリアルタイムでは知りません。
ただ、僕より上の世代の方々は実際にご覧になっており、FIP展では無かったにもかかわらず、切手展全体の印象が、後のFIP展(81年、91年・・・など)を上回るほどの強烈なインパクトとして残っているようです。

僕の国際展経験は1981年の東京展が最初で、これは高校生の時。
週末を2週続けて通い、4日間の参観でした。
もちろん高校生でしたから、その多くは未知の切手ばかり。
そんな中で、ズラリと並んだ手彫切手に圧倒され、米国1851・57年の3セント切手のコレクションを見ては「いつか、こんなコレクションが作りたいなぁ」と思い、牧野氏の震災切手を見ては「こんな切手でも出せるんだ」などと極めて失礼な感想を持ったりしました。
この81年展の印象は、自分にとって最初の体験として、「大人になったら、自分もこんなコレクションを!」という気持ちとともに、今でも鮮明に覚えています。
ですから、ある意味において、今の僕の原点は81年展から始まったとも言えます。

人間は、その習性として最初の経験や体験が最も強く印象として残ります。
ですから、僕の中では91年や01年、11年の各国際展は、気に止った作品についてはメモを残してはありますが、切手展全体の印象はほとんど残っていません。
たぶん、日本で国際展が繰り返し開催されたおかげで、次々と印象が上書きされてしまい、心の中に残っていないのだと思います。
つまり、国際展慣れによる無感動とでも言いましょうか。

2021年の国際展会場。
きっと、そこには初めて参観される方も必ずいらっしゃることでしょう。
中には、ズラリと並んだ作品群を見て「自分には関係のない世界だ」と、マイナス的に思われる方も居るかと思います。
しかし、逆に手頃な作品を見つけて「これなら自分でも!!」と思われる方も必ずいらっしゃるはずです。

2021年の国際展で得た最初の体験が、10年後、20年後に花開く可能性へのきっかけになれば、どんなに素晴らしいことでしょうか。
初めて国際展を参観される方に、感動を呼ぶ切手展になってほしいと思います。
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