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『桜切手 和紙仮名入 プレーティングブック』 [文献]

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前回ご紹介した『明治前期の大阪肥後航路と汽船便』程ではないものの、今年読んだ文献の中で、それなりにインパクトがあったのが本書。

桜切手の中でも難物がズラリと揃った和紙仮名入の専門書ということで、それだけでかなりのインパクトがあります。
従来なら、ドクターの名著『墨六』が唯一まとまった文献でしたからね。

本書は「プレーティングブック」と名乗ってはいるものの、各切手の解説も細かく記されていることから、和紙仮名入切手の解説書とも言えます。
そこに示された各種データも、過去から現在までの主要コレクションを利用していることから、各切手の使用データを始めとする、通常我々が目にする各種データの大要が理解できるものとなっており、プレーティングブックのみに留まらず、強力なデータブックとしての性格をも合わせ持った内容です。

本書は、当該切手の現時点での一つの到達点を示しているのではないでしょうか。
その点において、本書は日本切手の一般教養的な読物として、広くお勧めできるものです。
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