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大学郵便 [外国郵便史]

日本切手の専門家には、初めて聞く言葉かも知れませんが、外国切手収集家、特に郵便史関係の収集家には知られた存在。

この言葉から想像するのは何でしょうか?
たぶん、ちょっと考えて頭に浮かぶのが、大学宛の郵便物を歴史的・制度的に集める郵便史収集。または大学をテーマとしたテーマチク収集。ではないでしょうか。

ところが違うのですね。
答えを言うと、大学を発着する郵便を運ぶ郵便組織のことなのです。

ヨーロッパでは、中世になるとそれまでの教会を中心とした教育機関から発達した大学が生まれます。
12〜13世紀にかけて、フランスやイタリアには幾つもの大学が出来、そこには、ヨーロッパ各国の良家を中心とした子弟が入学することになります。
彼らは、親元から遠く離れた所で生活するので、家と大学にいる子弟との間に手紙や荷物を送る必要性が出てきました。
そこで、各国の人々の間で作られた逓送システムが大学郵便となるわけです。

特にこのシステムはフランスで発達し、ドイツにも存在したのですが、フランスほどは発達しなかったと言われています。
ハイデルベルク大学には、1397年の大学郵便の任命書が残されているそうです。
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