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小判切手最初期の研究 [雑記]

画像は 1899年9月発行の " The London Philatelist " No,93 に掲載された記事からの一部。
この解説は、記事のタイトルを見てもわかるとおり、K. W. Fulcher. が小判切手について解説したものです。
1899年と言えば明治32年ですから、ちょうど菊切手の発行が始まった年。つまり、小判切手はついこの間まで現行切手だったわけです。
そんな時代に、早くも小判切手の解説が掲載されていることに驚かされますね。

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Fulcher は当時の優れた研究家で、後年にウッドワードも彼の大著の中でその研究成果について、度々触れています。

この解説では目打を中心に論を展開しているのですが、それに加え色調と紙質についても合わせて言及しています。
内外ともに手彫切手が収集の中心であったこの時代に、こうのような方向性を示した解説が発表されていたことは、驚異的なことだったと思います。
しかし、残念なことにこの解説に注目した収集家は、とても少なかったのではないでしょうか。
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