『肥後国熊本郵便局にみる明治前期の郵便』 [文献]
立山一郎著『肥後国熊本郵便局にみる明治前期の郵便』。
こうした地方郵便史の著作には、二通りの出版パターンがあります。
一つは、コレクション本としてリーフ作品集としてまとめたもの。
もう一つは、マテリアルはもちろんのこと、各種資料をまとめて地方郵便史の解説書としてまとめたもの。
本書は後者にあたります。
俗な言い方ですが前者の場合は、財力があればなんとかなりますが、後者の場合は長年の地道な努力が必要となります。
本書の構成は、
明治前期の郵便事情
郵便印の変遷
郵便葉書と郵便封皮
熊本県の地方管内約束郵便
の4本が柱となっています。
既に知られている史料がベースになっていますが、その中から小まめに当該地方の関係記事を拾ってあり、なかなか面白く読まさせてもらいました。
ご当地郵便史を収集している方にとっては、地方郵便史のまとめ方として大いに参考になるものと思います。
オールカラーで、A4判139ページ。
5000円+税。
2016-01-29 20:40
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