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Japexの頂き物(1) [外国郵便史]

切手展を参観すると、皆さんからよくお土産を頂きます。
今日ご紹介するのは、信州人さんからのもので、わざわざチェコのオークションで落札してくれたそうです。
頂いた2通ともネパールのカバーなのですが、今日はその中から1通をご紹介させていただきます。

下の画像は、1935年発行の4Pice 切手2枚を貼ったインド宛。

15038.jpg

最初に一目見たときには、左の消印から Kathmandu 局の使用例かと思っていたのですが、よく見ると右側の消印は Kathmandu 局ではないじゃないですか!
えっ、どういうこと?と思って、ネパール暦を西暦に換算して調べてみました。
そうしたらこのカバー、宛先不明で戻って来ちゃったカバーであることがわかりました。
しかも、行きと帰りではインドとの交換局が違っているのです。

データを示すと、切手の中央に薄く見える差立地のローカル局は全く判読できません。
切手の左、Kathmandu 局(交換局)1940年9月17日。
切手の右、Bhairahawa 局(交換局)1940年9月12日。
切手の下、インド局1940年9月13日。

ということで、この使用例の流れをまとめると下記のようになります。
差立ローカル局 → Bhairahawa 局(交換局)1940年9月12日 → インド局9月13日 → Kathmandu 局(交換局)9月17日

ここで注目したいのは、Bhairahawa 局とKathmandu 局の消印で、このタイプは " Exchange Nepal " という、インドとの交換局として指定された8局でしか使われていない消印なのです。
しかも交換郵便専用印なので、普通は1枚のカバーに2局も押されることはありません。

このカバーは、たまたま差出人戻しとなったものなので、 " Exchange Nepal " が2局分も押されることになったというわけ。
実は、こうした使用例は初めて目にすることができました。
それにしても、なんで行きと帰りとでは交換局が違うのでしょうかね。
このカバー、次回の作品には即採用になるカバーですね。

ありがとうございました。
コメント(2) 

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