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「外国に於て偽造されたる日本切手」 [文献]

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昨日に続いて偽造品の話し。
画像は1956年6月発行の『切手研究』69号だから、今から56年も前のもの。
題名が示す通り、外国製の偽造手彫切手に絞った解説なのですが、特にハンブルグのスピロ兄弟のものに特化して書かれています。

このスピロ兄弟による偽造品は、とてもポピュラーなものなので、偽造品を集めていると黙ってでも集ってきます。
特徴は、手彫に英領系の消印が押されていたり、「YOKOHAMA」の消印が「JOKOHAMA」になっており、印刷も石版なのですぐにわかります。

スピロ兄弟は、各国の初期切手をたくさん偽造して堂々と販売広告を出したり、切手商に下ろして商売をしていましたが、いわゆる騙すための偽造とは一線を引いた商売をしていました。
つまり、市場に切手が少ないためにいつまでたっても穴が埋まらないコレクター用として、そのスペースを埋めるための偽物として販売していました。本書によれば、約500種を偽造したとされています。

僕もスピロ兄弟の製品をたくさん持っていますが、日本人から見ると出来が悪すぎて、いくらスペースを埋めるためと言っても、使いたくないような製品です。

明日は、小学校の同窓会で横浜へ行ってしまうので更新はありません。
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