SSブログ

『大日本帝国郵便始末』 [文献]

15763.jpg

『大日本帝国郵便始末』が刊行されたのは、僕が高校生の時。
もちろん、『郵趣』に出版予告が出た時に予約して購入です。

それまでにも、郵便史については『フィラテリスト』に掲載された記事で読んでいましたが、それらはどちらかというと、マテリアルを基本としたものではなく、古文書などの調査結果をベースに語られたものでした。
ですから、切手収集としての郵便史とは異なるものだったわけです。

そのような時に本書を読んだのですから、インパクトが大きかったですね。
それまでとは全く違って、マテリアルの見方を中心とした記述の展開。そして、そこで述べられているマテリアルは身近な存在の昭和切手です。

発行の背景から使用例に至るまでが、一つの川を流れて行くような叙述にまとめられ、戦前、戦中、戦後の郵便が、大河ドラマのように語られていました。

本書の刊行から40年弱。
他の書籍と比べると話題になることが少ないのですが、僕のとってはお気に入りの一書になっています。
コメント(2) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。