『大日本帝国郵便始末』 [文献]
『大日本帝国郵便始末』が刊行されたのは、僕が高校生の時。
もちろん、『郵趣』に出版予告が出た時に予約して購入です。
それまでにも、郵便史については『フィラテリスト』に掲載された記事で読んでいましたが、それらはどちらかというと、マテリアルを基本としたものではなく、古文書などの調査結果をベースに語られたものでした。
ですから、切手収集としての郵便史とは異なるものだったわけです。
そのような時に本書を読んだのですから、インパクトが大きかったですね。
それまでとは全く違って、マテリアルの見方を中心とした記述の展開。そして、そこで述べられているマテリアルは身近な存在の昭和切手です。
発行の背景から使用例に至るまでが、一つの川を流れて行くような叙述にまとめられ、戦前、戦中、戦後の郵便が、大河ドラマのように語られていました。
本書の刊行から40年弱。
他の書籍と比べると話題になることが少ないのですが、僕のとってはお気に入りの一書になっています。
2017-12-09 20:12
コメント(2)
今も時々読み直すことがあります。
by tabito (2017-12-10 13:09)
「大日本帝国郵便始末」で検索して、投稿を拝見しました。私は小5のときでしたが、やはり「郵趣」の広告を見てすぐに郵趣サービス社に注文しました。篠原先生のサイン入りの本をまだ手元に置いています。折々に読み返すと新たな発見が得られます。
by nibambori (2018-05-26 22:45)