SSブログ

ベルギー・1859年パリ宛の使用例 [外国郵便史]

画像の使用例は、1859年にベルギーからフランスのパリへ宛てたもの。
もちろん駄物で、3000円ほどで買えます。

1859年と言えば日本では安政6年ですから、皆さんも歴史で習った安政の大獄のあった時代。
そんな時代のカバーが3000円で買えるのは、駄物と言えども魅力です。

貼付された切手は、ベルギーのセカンド・シリーズとも言える1849年発行の朱色の40c切手ですが、この切手は1858年発行のものです。

このカバーの良いところは、幾つかの消印が押されているところで、以下のようになります。

15755.jpeg

まず表ですが、
① は、抹消印で85はNAMUR局のもの。
② が、その証示印でNAMUR局1859年6月15日の差立であることがわかります。NAMURという町は、ベルギーのほぼ真ん中に位置します。
③は、これは皆さんもよくご存知の”PD"印で、料金完納を示しています。
④の青印は、VALENCIENNES局6月16日。VALENCIENNESは、フランスに所在するベルギーとの国境の都市で、この印はフランス入国印として押されています。消印内には、ベルギーからの郵便であることが表示されています。

15756.jpg

そして裏面。
先に⑥ですが、これはパリの到着印で6月16日。
問題は⑤。これは鉄道郵便印で、消印内の表示により日中に走っていた列車内で処理されたことがわかるのですが、残念ながら区間が読めそうで読めません。

それにしても、6月15日に差出されて翌16日にはパリに着いているのですから、当時の送達速度の速さには驚かされますね。
コメント(1) 

コメント 1

伊藤昭彦

調べてみたらナミュールとバランシェンヌとの直線距離は約100km。バランシェンヌとパリは同じく約180Km。両都市は鉄路で結ばれていますし、タイミングが良ければ距離的には充分1日で到着する距離ですね。
by 伊藤昭彦 (2017-12-05 11:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

ワイルディングのひび割れ新聞帯紙 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。