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“ The Large Dragons and Their Forerunners” [文献]

昨日の日記で紹介した、Philip W. Ireland コレクションの大竜切手と、それ以前のカバーを扱ったオークション・カタログで、クリスティーズ・ロブソンローがチューリッヒで1989年5月25日に開催したものです。

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最初にこのカタログを手にして驚いたのは、有名な大コレクションである割には、意外とカタログが薄かったことで、61ページに153ロットのみがリストされています。

大竜切手発行以前のカバーは、前半の26ロットにまとめられ香港・厦門・広東・寧波・上海・汕頭の英国郵政、上海のフランス・日本・米国郵政、北京のロシア郵政などが含まれています。このパートの圧巻は、北京のロシア局のとても美しいカバーではないかと思います。1877年10月24日発のサンクトペテルブルクに宛てた書留カバーで、123,750スイスフラン(当時のレートで1,200万円程度)での落札でした。

大竜切手はエッセイから始まりますが、そのエッセイの中に本セールでの2番目の高値を記録したマテリアルがあります。ロット2032の5分のレモン・イエローのシートで157,500スイスフラン(当時のレートで1,500万円弱)の落札。このマテリアルは、現存2点のうちの1点。

最高値はと言うと、ロット2102。額面1分のセッティング5の未使用完全シートで、現存唯一のもの。著名収集家のコレクションを渡り歩いたもので、180,000スイスフラン(1,700万円強)の落札。

薄いカタログでも、こうして1点、1点見ていったら、その内容たるものやっぱり凄いものなのでしょうね。
それと、Ireland さんは、こんなリーフを作っていたらしいです。
クリシェの拡大図を描き、薄紙、ワイドマージン、厚紙の分類解説をしているページのようです。

14046.jpg

コメント(1) 

コメント 1

渡辺達夫

Stamp 様は、中国初期切手の文献も
お持ちなり、オークションカタログ等
の古い資料にも精通されておいでになりますね。小生のところには、1991年の
サザビーロンドンのthe Major James
と、2005年のthe Twyste のSpink 香港の
カタログがあります。有名なコレクションは、引き継がれて行くのですね!
by 渡辺達夫 (2014-05-08 23:23) 

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