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『郵便線路図 明治4〜9年』 [文献]

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本書には、ある意味において予想を裏切られました。
全く考えもしなかった見せ方で、こういう作り方があるのだと・・・。
1つのアイディアとして、いいですね。

郵便線路図は、料金表として収集家の基本資料。
ですが、なかなか目に触れる機会がありません。
僕は、郵便線路図の入手には古書市場を利用するほか、国立公文書館のお世話になりますが、なかなか普通の収集家はそこまではできませんね。
ですから、本書のような形での出版は意味のあるものだと思います。

ただ、本書の利用には、ある程度の注意も必要です。
それは、当時の資料の制約から、必ずしも今回示された線路図が正確性を保障するものではないことです。
このことは、編者が「はじめに」の中で記しているので、利用者はよく読んでもらいたいと思います。

僕が本書を初めて開いた時に「この本はまずいぞ」と、正直なところ思ったのですが、その「まずいこと」がしっかりと「まえがき」の中で、編者が自ら指摘されていたので一安心。
良心的な作り方です。

本書を底本に、各地の郵便史家が修正を加え、それを元に改訂版が出版されたら、どんなに素晴らしいことでしょう。
本書は、なかなかの労作です。
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