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ハンガリーの不便地配達料金 [外国郵便史]

13034.jpg

画像は、ハンガリーのプレスタンプ・カバー。
カバー左上にある "ROSENAU" は差立局の局名印で、この局は現在のスロバキアに所在します。
この局の歴史は古く1769年の開局で、1781年から地名印の使用を始めています。画像の消印は、同局では5番目に使用したタイプで、1835〜1858年の使用が確認されています。
残念ながら、このカバーには手紙が無いので使用年月日の特定はできないのですが、この消印からアバウトながら使用期間は絞られます。

宛先は、右下に書かれている "Csejte" 。
この村は小さな村だったらしく、郵便局が無かったものと思われます。

最初にこの手紙を受け付けた "Rosenau" 局の局員は、料金を10 kreutzerとして表面に黒ペンで "10" と料金を書き込みました。
ところが、"Csejte" への配達を受け持っていた "Vagujhely" 局では、その料金の間違いに気付き、裏面に赤のクレヨンで "11" と書込み、配達先から11 kreutzer を受け取っています。

その差額1 kreutzer が郵便局の無い村への配達手数料になるわけです。
日本にも、明治時代にこれと似た制度がありましたね。
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