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局式凹版 [日本切手]

局式凹版。『日専』の表記では「グラビア(局式凹版)」となってます。
この表記は、局式凹版の性格をよく現していると思いますね。「凹版とは名がつくものの、グラビアなんだよ」みたいな感じで。
グラビアだって凹版の亜種なのはわかっているけど、ここでは一般的に凹版とグラビアは分けて考えるので、それに従います。

局式凹版の強みは、グラビアでありながら製版工程でグラビア・スクリーンを用いないので、線が途切れないということ。しかし、彫刻凹版ではないので細線までは再現できません。

日本のグラビア印刷切手の第1号は、皆さんもよくご存知のとおり、昭和11年7月発行の第1次国立公園「富士箱根」。この時は、まだ印刷局にグラビア印刷機が無かったので、大日本印刷へ外注しています。確かスクリーンは180線じゃなかったかな。
その後、幾つかのグラビア切手が出されたのだけど、技術的にクッキリ、スッキリとはいかないで、特に当時は切手の中でも重要な要素であった菊の紋章の評判がよくなかったとか。
そのような経緯があって、研究のうえ開発されたのが局式凹版だそうです。

じゃあ、その問題のグラビアの出来ってどの程度だったのだろうかと思い、ルーペで覗くと確かに悪いですね。ブチブチです。
そこで、今度は局式凹版を覗いて見ると「オオ、素晴らしいじゃありませんか!」
こんな風に考えて見比べたことなんてありませんでした。局式凹版誕生の一側面を見た思いがします。

画像は、左が第1次国立公園「富士箱根」1 1/2銭のグラビアで、右が「満州国建国10周年」2銭の局式凹版です。

12017.jpg12018.jpg

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