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川崎の大形地名検査済印 [日本郵便史]

神奈川出身なので、ちょっとは神奈川の消印に興味を持っています。
ですが、集めてはいるわけではありません。念のため。

川崎の大形地名検査済印がユニークであることは、龍切手とか初期郵便史をテーマとしている方には有名です。
カバーは存在が知られていませんから、郵趣連合が刊行した『大型地名検査済印』には、もちろん未収録で、67ページに頭の部分のスケッチが掲載されているのみです。
このスケッチは、オランダの著名な郵便史研究者であったメッツェラー氏によるものであることが本文に記されており、鳴美の『郵便消印百科事典』にもその陰影が使用されています。

川崎の大形地名入検査済印を最初に確認したのは沢護氏で、その経緯などが『郵和』44号8ページに載っています。
それによると、氏がロンドンから取り寄せたアプ帳に龍200文1版縦ペアに、消印の右側半分が押されていたと記されています。
そして「川」の字の第2画目下端がハネていると、その特徴を記録しています。

ここに来て「アレ?」と思うのは、メッツェラー氏のスケッチは「川崎/駅」と明瞭な頭消しですが、沢氏のものは右側だけ。
しかもメッツェラー氏のスケッチには、沢氏が指摘した「川」の字の特徴が見られません。

ということは、メッツェラー氏のものと、沢氏のものとは異なるマテリアルだということになります。

『郵便消印百科事典』によると、メッツェラー氏のものは「龍200文単片」となっていますが、このデータの引用はどこからでしょうか?
『大型地名検査済印』には台切手の情報は載っていないのですが・・・。
しかも上枠を含む頭3文字「川崎検」(検は上部のみ)が単片上に収まるのか?

なんか、沢氏報告のものとメッツェラー氏のスケッチ報告が混乱しているように思うのですがねぇ。
どうなんでしょうか?
専門外の素朴な疑問なのですが。
コメント(4) 

コメント 4

佐藤浩一

川崎の単片(200文第1版)は現在ナタニエル・コレクションに含まれています。
by 佐藤浩一 (2016-01-15 08:06) 

stamp

佐藤 さん
ご無沙汰しております。
ご教示、ありがとうございました。
確認したところ、この切手は『大型地名検査済印』にスケッチが載っているものみたいですね。
ただし、メッツェラーのスケッチは不正確なようで、だいぶ異なる感じがします。
澤先生が報告されたものは、どこに行っちゃったのでしょうか??
by stamp (2016-01-17 19:19) 

tabito

私も探していますが、どこに行ってしまったのか?
by tabito (2016-01-23 16:12) 

stamp

tabito さん
ご無沙汰しております。
本当に、どこに行っちゃったのでしょうか?
by stamp (2016-01-30 22:16) 

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